第四章(羽翔さんの育児奮闘記)
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第四章 第9話 1y2m
パパママ育休プラス制度により、1年2ヶ月間の育休を取っていた羽翔と千晶は、この七月、職場復帰となった。
「敬礼!」
〈バッ!〉
折り目正しく規律に厳しいこの基地での何もかもが、懐かしく感じられた。
1年2ヶ月のブランクは、羽翔にとって大したものではなかった。
強いて言えば、少し、体が鈍っていたくらいか。しかしそれも一週間程もすればすっかり元通りの動きになる。
男性育休制度を利用したことで、内々に羽翔の評価が上がり、次の春での昇任が囁かれていた。
「で、奥さんとは仲いいの?」
羽翔の妻=元クイズ女王・大谷千晶(だいや・ちあき)だと知っている隊員が、こっそり羽翔に近づくこともあった。羽翔は、当たり障りのないことを言うのみだった。
「では西園寺先生、あとはよろしくお願いします。」
「はい。」
引き継ぎを終え、健診フロアの休憩室で缶コーヒーを飲む千晶。
どこか煮え切らない表情で、それでも、前を向いていた。
「えっ、と、まだ、私は……。」
「だめです。時間厳守です。西園寺先生はここで上がってください。」
3歳未満の子どもがいる職員は、強制的に育児時短内での勤務と決まっていた。働き方改革の一角だとか、上からの圧力で、逆らえなかった。
千晶も例外ではなく、8時30分から15時30分まで。それ以外の時間の勤務は許可されなかった。
「救急医療チーム時代とは、大違い……。」
時短勤務の千晶に、できることは限られていた。
「ただいま。」
「おかえり、千晶。そうそう、牛乳、買ってきてくれた?」
「うん。冷蔵庫にしまっておくね。」
「マーマ。」
「ただいま、スイちゃん。」
買い物袋を置いて、千晶は愛娘を抱き上げた。
「ただいま、スイちゃん。」
「パッパー。」
「パパ! パパって、呼んでくれたの?!」
「そうだよ、パパだよ。」
ニカッと笑って、娘を抱く千晶を前に、帰宅したばかりの羽翔は早速号泣した。
「パパー。」
心配してか、小さい手が羽翔の顔を叩く。
「ほんと、泣き虫なパパだこと。」
羽翔の嗚咽とぺちぺちという音が、玄関に響いていた。
羽翔だけ目が赤い家族写真が、まだ飾られていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
とにかく泣いちゃう羽翔さん(既視感)
パパママ育休プラス制度により、1年2ヶ月間の育休を取っていた羽翔と千晶は、この七月、職場復帰となった。
「敬礼!」
〈バッ!〉
折り目正しく規律に厳しいこの基地での何もかもが、懐かしく感じられた。
1年2ヶ月のブランクは、羽翔にとって大したものではなかった。
強いて言えば、少し、体が鈍っていたくらいか。しかしそれも一週間程もすればすっかり元通りの動きになる。
男性育休制度を利用したことで、内々に羽翔の評価が上がり、次の春での昇任が囁かれていた。
「で、奥さんとは仲いいの?」
羽翔の妻=元クイズ女王・大谷千晶(だいや・ちあき)だと知っている隊員が、こっそり羽翔に近づくこともあった。羽翔は、当たり障りのないことを言うのみだった。
「では西園寺先生、あとはよろしくお願いします。」
「はい。」
引き継ぎを終え、健診フロアの休憩室で缶コーヒーを飲む千晶。
どこか煮え切らない表情で、それでも、前を向いていた。
「えっ、と、まだ、私は……。」
「だめです。時間厳守です。西園寺先生はここで上がってください。」
3歳未満の子どもがいる職員は、強制的に育児時短内での勤務と決まっていた。働き方改革の一角だとか、上からの圧力で、逆らえなかった。
千晶も例外ではなく、8時30分から15時30分まで。それ以外の時間の勤務は許可されなかった。
「救急医療チーム時代とは、大違い……。」
時短勤務の千晶に、できることは限られていた。
「ただいま。」
「おかえり、千晶。そうそう、牛乳、買ってきてくれた?」
「うん。冷蔵庫にしまっておくね。」
「マーマ。」
「ただいま、スイちゃん。」
買い物袋を置いて、千晶は愛娘を抱き上げた。
「ただいま、スイちゃん。」
「パッパー。」
「パパ! パパって、呼んでくれたの?!」
「そうだよ、パパだよ。」
ニカッと笑って、娘を抱く千晶を前に、帰宅したばかりの羽翔は早速号泣した。
「パパー。」
心配してか、小さい手が羽翔の顔を叩く。
「ほんと、泣き虫なパパだこと。」
羽翔の嗚咽とぺちぺちという音が、玄関に響いていた。
羽翔だけ目が赤い家族写真が、まだ飾られていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
とにかく泣いちゃう羽翔さん(既視感)
