第三章(芸能編+クロルリ)
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羽翔さんと既に交際中のヒロインが芸能界に再進出するお話です。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
前回までのあらすじ
大学受験を突破し、誤解も解けて羽翔と結ばれた千晶の人生は順風満帆に見えたが、ここで暗雲が。一年間限定で「割のいい」バイトを探すうち、かつてクイズバラエティ番組に出ていたときにスカウトマンからもらった名刺を見つける。千晶の選んだ道とは。羽翔との距離は……。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
登場人物
ヒロイン
大谷千晶(だいや・ちあき)
横浜市内在住の医大生。19→20歳。
遠距離恋愛からなんやかんやあって毎週のように羽翔とラブラブイチャイチャするようになったがそのせいで「うっかり」単位を落とし、留年。バイト感覚で始めたタレント活動で売れっ子になってしまい、すれ違いの日々を送る。
西園寺羽翔(さいおんじ・うしょう ※似た名前の、似たキャラクター、別人です。)
本作の実質的主人公。海上自衛隊呉基地から横須賀基地へ配置転換となったソナーマン。26→27歳。
七つ下の千晶には完全に主導権を握られている。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
第三章 第1話 ルリ
「行ってらっしゃい、クロム。」
「おうよ! 行ってくるぜ!」
穏やかな口調の女の人の声に送り出されたその男性は、千晶の横を通り過ぎ、軽快な足取りで事務所から表の通りへ出ていった。
クロム?
あだ名、だろうか。
都内某所。
ディア・ストーン・プロダクションの事務所前に来ていた千晶。
一年間限定でタレントマネジメント契約を結ぼうと考え、事前に契約内容の確認に来ていた。
もし割が合わなかったり、希望する仕事が無いようならやめておこう、と、あくまで冷静だった。
現在でこそ、18歳で成人になり、19歳なら親権者の同意なしにあらゆる契約が結べる。が、この舞台となっている時代はその少し前、法改正前であったため、20歳未満で何かを契約する際は親権者の同意が必要。
法律上の未成年だけでは契約を強要されることはあるまい、と千晶は単身乗り込んだのである。
さっきの人、ここの関係者なのかな?
ディア・ストーン・プロダクションと刻印されたメタルのプレートが光を反射していた。
〈ピーンポーン〉
『はい~。』
やや遅れて、さっきの女の人と思われる声がインターフォンから聞こえた。
「おはようございます。大谷千晶(だいや・ちあき)と申します。このたびは…」
『まああああああああ!!』
インターフォンの切れる音がし、中でドタドタと走る音が聞こえてくる。
そして、ガチャ、とそのドアが開いた。
出てきたのは、金髪の流れる、美しい女性だった。
「ようこそ、いらっしゃいました。あなたが、大谷千晶さんですね。」
やはり穏やかな口調で、その人は千晶に語り掛けた。
「私、当事務所に所属しております、ルリ、と申します。詳しいことは……さあ中に入って。歓迎しますわ。」
ルリと名乗るその女性は、ニコニコと千晶を招き入れた。
まあ、第一印象は、悪くない、か。
ルリに案内されるまま、千晶は事務所に足を踏み入れた。
「失礼なことを聞きますが、あなたは、もしかして、」
お茶を出された千晶は、そのルリと名乗る女性に尋ねる。
「女優の、黒田瑠璃子さん、では?」
その名前を聞いて、ルリの顔がぱっと華やぐ。本当に美しい人だな、と千晶は思った。
「まあ! 私のこと、知っていらしたんですの? 嬉しい。」
知ってるも何も、数々の国際映画祭で賞を取るくらいの国民的大女優だ。元・クイズ女王の千晶が知らないわけがなかった。
「でも今は、……訳あって、ルリ、という名前で活動しております。」
申し訳なさそうに急須を抱える。
何か、あったのかな?
黒田瑠璃子(くろだ・るりこ)。
カチンコが鳴ると人格が変わる、憑依型ともいわれる天才女優。長尺の台本も一回読めば全て暗記できるほどの驚異的な記憶力ももつとも噂されている。受賞した俳優賞は数知れず。子役時代から演劇を続けており、大人になって大手芸能事務所へ移籍し数々の映画で主演を務めていたが、ある時を境にぱったり姿を消していた。
〈ガチャン、ガチャ…〉
外の扉が開く音がし、初老の男性が事務所内に入ってきた。
「あら、お父様。早いのね。」
「仕事場でお父様はやめろと何度も……。おや、客人か。」
「ええ、地田さんの名刺を見て、連絡してくれたの。新しい仲間、よ。」(ニコリ)
「いや、まだ……」
「なんと! ヤツの名刺から? ヤツめ最後の最後でやっと結果を残してくれたか。」
「ええ。それもなんと、この方、あのクイズ女王、大谷千晶さんなのよ。」
「おおおお!! 喉から手が出るほど欲しかった頭脳枠!! これでわが社も波に乗れるというわけだ!! よし、早速伊豆プロデューサーに連絡をとろう。最初はこはくとバーターのていで…」
「あの、勝手にどんどん話を進めないでください?!」
千晶、おまいう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルリ? クロム? え? こはく…?
いや、一応、同じ名前の別人です…。
(♪)
"くもりの無い 碧い瞳は
新しい世界に 夢を見て"
藍井エイル - ラピスラズリ 詞:Eir・加藤裕介『アルスラーン戦記』2015
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前回までのあらすじ
大学受験を突破し、誤解も解けて羽翔と結ばれた千晶の人生は順風満帆に見えたが、ここで暗雲が。一年間限定で「割のいい」バイトを探すうち、かつてクイズバラエティ番組に出ていたときにスカウトマンからもらった名刺を見つける。千晶の選んだ道とは。羽翔との距離は……。
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登場人物
ヒロイン
大谷千晶(だいや・ちあき)
横浜市内在住の医大生。19→20歳。
遠距離恋愛からなんやかんやあって毎週のように羽翔とラブラブイチャイチャするようになったがそのせいで「うっかり」単位を落とし、留年。バイト感覚で始めたタレント活動で売れっ子になってしまい、すれ違いの日々を送る。
西園寺羽翔(さいおんじ・うしょう ※似た名前の、似たキャラクター、別人です。)
本作の実質的主人公。海上自衛隊呉基地から横須賀基地へ配置転換となったソナーマン。26→27歳。
七つ下の千晶には完全に主導権を握られている。
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第三章 第1話 ルリ
「行ってらっしゃい、クロム。」
「おうよ! 行ってくるぜ!」
穏やかな口調の女の人の声に送り出されたその男性は、千晶の横を通り過ぎ、軽快な足取りで事務所から表の通りへ出ていった。
クロム?
あだ名、だろうか。
都内某所。
ディア・ストーン・プロダクションの事務所前に来ていた千晶。
一年間限定でタレントマネジメント契約を結ぼうと考え、事前に契約内容の確認に来ていた。
もし割が合わなかったり、希望する仕事が無いようならやめておこう、と、あくまで冷静だった。
現在でこそ、18歳で成人になり、19歳なら親権者の同意なしにあらゆる契約が結べる。が、この舞台となっている時代はその少し前、法改正前であったため、20歳未満で何かを契約する際は親権者の同意が必要。
法律上の未成年だけでは契約を強要されることはあるまい、と千晶は単身乗り込んだのである。
さっきの人、ここの関係者なのかな?
ディア・ストーン・プロダクションと刻印されたメタルのプレートが光を反射していた。
〈ピーンポーン〉
『はい~。』
やや遅れて、さっきの女の人と思われる声がインターフォンから聞こえた。
「おはようございます。大谷千晶(だいや・ちあき)と申します。このたびは…」
『まああああああああ!!』
インターフォンの切れる音がし、中でドタドタと走る音が聞こえてくる。
そして、ガチャ、とそのドアが開いた。
出てきたのは、金髪の流れる、美しい女性だった。
「ようこそ、いらっしゃいました。あなたが、大谷千晶さんですね。」
やはり穏やかな口調で、その人は千晶に語り掛けた。
「私、当事務所に所属しております、ルリ、と申します。詳しいことは……さあ中に入って。歓迎しますわ。」
ルリと名乗るその女性は、ニコニコと千晶を招き入れた。
まあ、第一印象は、悪くない、か。
ルリに案内されるまま、千晶は事務所に足を踏み入れた。
「失礼なことを聞きますが、あなたは、もしかして、」
お茶を出された千晶は、そのルリと名乗る女性に尋ねる。
「女優の、黒田瑠璃子さん、では?」
その名前を聞いて、ルリの顔がぱっと華やぐ。本当に美しい人だな、と千晶は思った。
「まあ! 私のこと、知っていらしたんですの? 嬉しい。」
知ってるも何も、数々の国際映画祭で賞を取るくらいの国民的大女優だ。元・クイズ女王の千晶が知らないわけがなかった。
「でも今は、……訳あって、ルリ、という名前で活動しております。」
申し訳なさそうに急須を抱える。
何か、あったのかな?
黒田瑠璃子(くろだ・るりこ)。
カチンコが鳴ると人格が変わる、憑依型ともいわれる天才女優。長尺の台本も一回読めば全て暗記できるほどの驚異的な記憶力ももつとも噂されている。受賞した俳優賞は数知れず。子役時代から演劇を続けており、大人になって大手芸能事務所へ移籍し数々の映画で主演を務めていたが、ある時を境にぱったり姿を消していた。
〈ガチャン、ガチャ…〉
外の扉が開く音がし、初老の男性が事務所内に入ってきた。
「あら、お父様。早いのね。」
「仕事場でお父様はやめろと何度も……。おや、客人か。」
「ええ、地田さんの名刺を見て、連絡してくれたの。新しい仲間、よ。」(ニコリ)
「いや、まだ……」
「なんと! ヤツの名刺から? ヤツめ最後の最後でやっと結果を残してくれたか。」
「ええ。それもなんと、この方、あのクイズ女王、大谷千晶さんなのよ。」
「おおおお!! 喉から手が出るほど欲しかった頭脳枠!! これでわが社も波に乗れるというわけだ!! よし、早速伊豆プロデューサーに連絡をとろう。最初はこはくとバーターのていで…」
「あの、勝手にどんどん話を進めないでください?!」
千晶、おまいう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルリ? クロム? え? こはく…?
いや、一応、同じ名前の別人です…。
(♪)
"くもりの無い 碧い瞳は
新しい世界に 夢を見て"
藍井エイル - ラピスラズリ 詞:Eir・加藤裕介『アルスラーン戦記』2015
