第二章(R-15)
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第二章 第6話 靄(もや)
「もーだめ、情報量多すぎてついてけなーい。」
「まだ一日目だよ?」
「うわあ、さっすがクイズ女王千晶様は余裕デスネー。」
「そんなこと、、、あたしだって必死でくらいついてるんだから。」
千晶ら一回生は六月の研修合宿を迎えていた。
「それにクイズ番組だってもう出てないし、今はただの女子大生。」
「むふー。」
「? なに?」
「女子大生、合宿、と、い・え・ば?」
「え? な・な・なに?」
女学生の部屋で、女子会の夜が開幕した。
やや薄暗い空間に、円陣を組むように内側を向いて座り、寝転び、毛布を掛ける者、しきりに髪を気にする者、そもそも輪に参加しようとしない者…、いろんな姿があった。
「…で、結局別れちゃったんだよね。」
「つらー。」
まあ、当然、恋バナになる。
「物理的距離と心の距離は比例するってほんとなんだねー。」
「北海道は遠いよ。」
「でっかいどー!」
「絶対誰か言うと思ったw」
「…そーかなあ。」
千晶のつぶやきは、皆の視線を集めた。
「えっ、えっ、えっ、もしかしてもしかすると千晶、カレシいんの?!」
「クイズ女王のカレシとかちょー気になるー!!」
「いつから? 番組出てた時も?」
「遠距離ってことだよね? 今の言い方だと?!」
「え・え、ちょ、ちょっと待ってちょっと待ってったら。」
怒涛の質問攻めに、千晶は屈した。
「すごー! めちゃ優しいーー!」
「裏山ッ」
「まさに理想を絵に描いたようなカレシ像。」
「王子様ですやん。」
「執事の方がしっくりこない?」
「自衛官で優しいとかずるすぎる。」
まんざらでもなかった。
「なーんか、怪しいけどね。」
恋バナに参加していないはずの一人が、冷静に言い放った。
「え?」
「どういうこと?」
大人びた顔立ちの女学生は、続ける。
「男ってのは下心の塊なんだよ。彼女の方からわざわざ会いに来てるっていうのに、指くわえて見てるだけとかありえない。普通の男だったら喜んで抱くね。」
妙に説得力のある言い方だった。
「それはよく聞くけどさ、そういう人もいるんじゃない?」
「無いね。あるとしたら、別に女がいる。で、そっちを抱いてる。」
「まさか…。」
千晶は動揺を隠せない。
「女の子の扱いに慣れてるのが何よりの証拠だよ。少なくとも、私が思うにその男、遊び人だね。」
千晶の中に、これまで感じたことのない靄が静かにたちこめた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
持ち上げといて落とすとか最低←
まあ実際リアルに王子様みたいな人がいたら詐欺かマルチ商法の勧誘と疑ってかかったほうがよい。
(♪)
"I'm too misty, and too much in love"
Frank Sinatra - Misty (1962)
「もーだめ、情報量多すぎてついてけなーい。」
「まだ一日目だよ?」
「うわあ、さっすがクイズ女王千晶様は余裕デスネー。」
「そんなこと、、、あたしだって必死でくらいついてるんだから。」
千晶ら一回生は六月の研修合宿を迎えていた。
「それにクイズ番組だってもう出てないし、今はただの女子大生。」
「むふー。」
「? なに?」
「女子大生、合宿、と、い・え・ば?」
「え? な・な・なに?」
女学生の部屋で、女子会の夜が開幕した。
やや薄暗い空間に、円陣を組むように内側を向いて座り、寝転び、毛布を掛ける者、しきりに髪を気にする者、そもそも輪に参加しようとしない者…、いろんな姿があった。
「…で、結局別れちゃったんだよね。」
「つらー。」
まあ、当然、恋バナになる。
「物理的距離と心の距離は比例するってほんとなんだねー。」
「北海道は遠いよ。」
「でっかいどー!」
「絶対誰か言うと思ったw」
「…そーかなあ。」
千晶のつぶやきは、皆の視線を集めた。
「えっ、えっ、えっ、もしかしてもしかすると千晶、カレシいんの?!」
「クイズ女王のカレシとかちょー気になるー!!」
「いつから? 番組出てた時も?」
「遠距離ってことだよね? 今の言い方だと?!」
「え・え、ちょ、ちょっと待ってちょっと待ってったら。」
怒涛の質問攻めに、千晶は屈した。
「すごー! めちゃ優しいーー!」
「裏山ッ」
「まさに理想を絵に描いたようなカレシ像。」
「王子様ですやん。」
「執事の方がしっくりこない?」
「自衛官で優しいとかずるすぎる。」
まんざらでもなかった。
「なーんか、怪しいけどね。」
恋バナに参加していないはずの一人が、冷静に言い放った。
「え?」
「どういうこと?」
大人びた顔立ちの女学生は、続ける。
「男ってのは下心の塊なんだよ。彼女の方からわざわざ会いに来てるっていうのに、指くわえて見てるだけとかありえない。普通の男だったら喜んで抱くね。」
妙に説得力のある言い方だった。
「それはよく聞くけどさ、そういう人もいるんじゃない?」
「無いね。あるとしたら、別に女がいる。で、そっちを抱いてる。」
「まさか…。」
千晶は動揺を隠せない。
「女の子の扱いに慣れてるのが何よりの証拠だよ。少なくとも、私が思うにその男、遊び人だね。」
千晶の中に、これまで感じたことのない靄が静かにたちこめた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
持ち上げといて落とすとか最低←
まあ実際リアルに王子様みたいな人がいたら詐欺かマルチ商法の勧誘と疑ってかかったほうがよい。
(♪)
"I'm too misty, and too much in love"
Frank Sinatra - Misty (1962)
