第一章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
第一章 第14話 進路
千晶の第一志望は名門医大。しかしこの頃は、テレビ番組に出たり遠征デートしたりと、勉強時間が他の受験生に後れをとってきていることが気がかりだった。
「え? マネジメント契約?」
「そ。今は個人でテレビに出てるんだよね?」
「ええ、まあ、そうですけど。」
ディア・ストーン・プロダクションと書かれた名刺が千晶に差し出された。
「マネジメント契約したら、スケジュール管理とか、基本マネージャーがしてくれるし、新しい番組へのキャスティングも有利になるよ。」
芸能事務所のスカウト。
初出場時と比べて、格段に魅力的になってきた千晶に、遂に声がかかった。
「君はまだ未成年だから、親の同意が必要なんだよね。今度親御さん連れて事務所来てよ。契約者にサインしてくれるだけでいいから。」
「はあ…。」
乗り気でなさそうな千晶の両腕を、スーツの男は突然掴んで言った。
「言っとくけど、これはチャンスだからね。本物の成功者は、確実にチャンスをモノにする。」
千晶でも怯える。
「じゃ、待ってるから。ヨロシクー☆」
セクハラで訴えていいかな。
「マネジメント契約…ねえ…。」
何の気なしに名刺を鞄に入れた。
「へえ、スカウトかあ。千晶はすごいなあ。」
羽翔の公休日には、ビデオ通話が通例となっていた。
羽翔が見ている画面に、例の名刺が映っている。
『いいやあれは出演者全員に声掛けてるんじゃないかな。きっと新興のプロダクションで、人集めに躍起になってるって感じに見えた。』
鋭い分析を見せる。
「千晶は、芸能とか、興味ないの?」
『うーん、今はそれどころじゃないから。』
あと数ヶ月で、受験生。いや、もう随分前から始まっているとみていい。芸能活動をしながら受験勉強なんて、うまくいくわけがない。千晶の答えは初めから決まっていた。
「千晶?」
『三月で、今の番組は一旦降りる。』
「受験生、だもんね。」
『うん。それもあるし。』
「ん?」
『羽翔と会う日を、一日でも多くしたい、んだよ。』
胸がきゅんとする、という表現は、このときのためにあったのか。
「そう……なんだ。」
『いい……よね?』
「君さえよければ。でも、無理しないで。」
『うん。ありがとう。』
「勉強、頑張って。」
『うん。絶対合格する。』
「その意気。じゃあ、ね。」
『うん。またね。』
ようやくして通話を切り、千晶は机の上の現実に向き合うのだった。
「え? 遠洋……ですか。」
「各国で補給しながら回遊する。大掛かりなプロジェクトだ。帰国まで半年といったところだが、行けるな。」
「半…年……。」
会えないどころか、連絡すらとれない。
本来なら、遠洋上でも一日一回、家族との連絡という目的で個人ケータイの使用が認められている。が、半年前、あろうことかSNSでライブ配信をしていた隊員がいたらしく、これが大きな問題となり、当面の間、個人の通信機器が一切持ち込み不可となった。
「……全力で、任務にあたります……。」
まだ階級の低い羽翔に拒否権など、無かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次回、第一章 最終回
途中でフリーズして、せっかく完成したはずの第15話が全部消えたった…。書き直しだー!
最終回に相応しい胸キュンシチュエーションに……なってるかな?
千晶の第一志望は名門医大。しかしこの頃は、テレビ番組に出たり遠征デートしたりと、勉強時間が他の受験生に後れをとってきていることが気がかりだった。
「え? マネジメント契約?」
「そ。今は個人でテレビに出てるんだよね?」
「ええ、まあ、そうですけど。」
ディア・ストーン・プロダクションと書かれた名刺が千晶に差し出された。
「マネジメント契約したら、スケジュール管理とか、基本マネージャーがしてくれるし、新しい番組へのキャスティングも有利になるよ。」
芸能事務所のスカウト。
初出場時と比べて、格段に魅力的になってきた千晶に、遂に声がかかった。
「君はまだ未成年だから、親の同意が必要なんだよね。今度親御さん連れて事務所来てよ。契約者にサインしてくれるだけでいいから。」
「はあ…。」
乗り気でなさそうな千晶の両腕を、スーツの男は突然掴んで言った。
「言っとくけど、これはチャンスだからね。本物の成功者は、確実にチャンスをモノにする。」
千晶でも怯える。
「じゃ、待ってるから。ヨロシクー☆」
セクハラで訴えていいかな。
「マネジメント契約…ねえ…。」
何の気なしに名刺を鞄に入れた。
「へえ、スカウトかあ。千晶はすごいなあ。」
羽翔の公休日には、ビデオ通話が通例となっていた。
羽翔が見ている画面に、例の名刺が映っている。
『いいやあれは出演者全員に声掛けてるんじゃないかな。きっと新興のプロダクションで、人集めに躍起になってるって感じに見えた。』
鋭い分析を見せる。
「千晶は、芸能とか、興味ないの?」
『うーん、今はそれどころじゃないから。』
あと数ヶ月で、受験生。いや、もう随分前から始まっているとみていい。芸能活動をしながら受験勉強なんて、うまくいくわけがない。千晶の答えは初めから決まっていた。
「千晶?」
『三月で、今の番組は一旦降りる。』
「受験生、だもんね。」
『うん。それもあるし。』
「ん?」
『羽翔と会う日を、一日でも多くしたい、んだよ。』
胸がきゅんとする、という表現は、このときのためにあったのか。
「そう……なんだ。」
『いい……よね?』
「君さえよければ。でも、無理しないで。」
『うん。ありがとう。』
「勉強、頑張って。」
『うん。絶対合格する。』
「その意気。じゃあ、ね。」
『うん。またね。』
ようやくして通話を切り、千晶は机の上の現実に向き合うのだった。
「え? 遠洋……ですか。」
「各国で補給しながら回遊する。大掛かりなプロジェクトだ。帰国まで半年といったところだが、行けるな。」
「半…年……。」
会えないどころか、連絡すらとれない。
本来なら、遠洋上でも一日一回、家族との連絡という目的で個人ケータイの使用が認められている。が、半年前、あろうことかSNSでライブ配信をしていた隊員がいたらしく、これが大きな問題となり、当面の間、個人の通信機器が一切持ち込み不可となった。
「……全力で、任務にあたります……。」
まだ階級の低い羽翔に拒否権など、無かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次回、第一章 最終回
途中でフリーズして、せっかく完成したはずの第15話が全部消えたった…。書き直しだー!
最終回に相応しい胸キュンシチュエーションに……なってるかな?
