｢ペロスペロー様でありますか！？｣
隣のチョコポリスさんも私と同じ反応をする。
｢うん！さっきね、突然連絡が入ったの！明日には来てもいいって！｣
｢それはそれは！！シャーロット家長男のペロスペロー様が直々に申し出になるとは！恵まれておりますなぁ夢子様は｣
『え？あ、あはは…』
恵まれてるというか…急展開というか…
｢それでは任務がありますゆえ、失礼致します！夢子様の御縁がございますように！｣
チョコポリスさんはきっちりと敬礼をしてタッタカと行ってしまった。任務の中会話してくれてたのか…なんか申し訳ない。
｢早速出かける準備をしなきゃね、一旦お家に帰って身支度しましょう｣
『うん、そうだね』
やっとこの人混みから解放される！と浮かれていたのも束の間、ラビヤンに乗って帰ったのはいいがその後の準備に苦戦するのだった。

『船に乗るってことは結構日にちとかかかるんじゃない？』
｢そうね、半日くらいはかかるわ。着く時間帯によってはあっちに泊まるかも｣
『なるほど…だったら一泊二日の準備の方がいいかな』
｢そのくらいがいいと思うわ。夢子ちゃん、旅慣れしてるのね｣
『そ、そうかな…』
よく修学旅行とかで準備はしてたから、少しだけ慣れてるといえば慣れてるかな…
『プリンちゃんはお兄さんお姉さんのところに行く時とか、準備はしないの？』
｢するけど…大体あっちにも服とか必要なものは用意されてるから｣
『あぁ…』
そうだった、プリンちゃんはこの国のお姫様だった…服ぐらいあっちでも調達できるはずだし、何よりおもてなしのレベルが違うだろう。少し気まずくなってきた。
｢夢子ちゃんも、島や兄さんのことが気に入れば服は置いたままでもいいのよ？｣
『プリンちゃん気が早いって！』
｢うふふ、冗談よ冗談｣
プリンちゃんの方が年下なのに、私がまるで妹のように振り回されてる…無邪気に笑うプリンちゃんを前に、少し複雑な気持ちになった。
｢さあ、明日の準備をしなくちゃね｣