名前を変えることができます
はじまり
名前変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
朝だ。窓から光が差す、鮮やかな朝。ぽやぽやとした意識の中で重い体を起こした。部屋の中に設置された洗面台で顔を洗い、歯を磨く。この部屋に案内された時に、
「クローゼットの中に着替えがあるから、好きなものを着てね」
と言われたのを思い出す。早速中を見てみたら………ピンク。ピンクやラベンダーやら、あまり自分では着ない色の服がかけられていた。しかも、丈が短いし胸元が空いているものばかり…ええいままよ!と目の前にあった服をとり、着始める。羞恥心を持つ前に、ズカズカとプリンちゃんの元に行く。
『おはよう〜…』
「おはよう…って夢子ちゃん、とっても可愛い!これだったら兄さんたちもメロメロよ!」
『そんな大袈裟だよ…』
キャー!と黄色い声をあげるプリンちゃんを見ていたら、どんどん顔が熱くなる。それを見てニトロが
「プリン、今はそれどころじゃねーだろ」
と呆れ顔でこちらを見ていたのが幸いだった。
「そうだった!夢子ちゃん、朝ごはんを食べたら早速街を見て回りましょ。紹介したい人が沢山なの!一日じゃ教えきれないわ!」
『分かった、だったら早くしないとね』
そうして朝ごはんのチョコフレンチトーストを食べたあと、街へ繰り出した。プリンちゃんが顔を出す度に「プリンさま!」 「プリン様よ!」
と周りに人が寄り、チョコの味見を頼んだり、自らの子と触れ合わせていた。
「マリアン、今日も元気?」
「うん、げんき!」
子供にも優しく、老人には気づかい、周りから愛されるプリンちゃん。隣にいる私は、話が済んだあとに
「プリンさま、この方は?」
と聞かれるのが定番になっていた。
「私の新しい友達、夢子ちゃんよ。ママのお墨付きの子で、いつか私たちの家族になるの!」
「ほう!どなたに嫁がれるのですかな?」
「それはまだ決まってないの。夢子ちゃんはママのお気に入りだから、少し政略結婚とは違っていて…本当に愛し合える人と結婚できるのよ」
「なんと!それはめでたい!是非ともよいお相手を見つけください夢子様。どのお方も素晴らしい戦士、そしてお菓子職人ですので!」
『いえ!そ、そんなありがとうございます!』
突然のお祝いの言葉に声が張る。まだ相手も決まっていないのに、何故かみんなお祝いムードだ。
「プリン様!本日もお疲れ様であります!」
「チョコポリスさん!」
プリンちゃんが向いた先を見るとチョコポリスという名に相応しい人物が敬礼をしていた。
「チョコポリスさんにも紹介するわ、この子は夢子ちゃん。私の友達なの」
「お噂はかねがね。後にシャーロット家に嫁がれるのだとか、いやぁめでたい話であります」
チョコポリスさんはうんうん、と関心する様子でこちらを見る。幾度も向けられたその視線に耐えかねた私はコソッとプリンちゃんの後ろに後退りしようとした…が
「あぁ、私呼ばれてるわ。チョコポリスさん、よかったら夢子ちゃんとちょっとお話してて!」
『えっプリンちゃ、』
「かしこまりました!夢子様、立ち話は何ですのでどうぞベンチへ」
『……はい』
助けの綱のプリンちゃんは人混みの中に消え、私はベンチへ腰掛けた。周りの陽気な雰囲気と対照的に、私にとっての気まずい雰囲気が漂っている。
「いやはや、プリン様もご立派になられました。ローラ様がいなくなってからこのカカオ島もどうなるかと思いましたが、これなら安泰ですな」
『…ローラ?』
「おっと失礼、ご説明いたします。ローラ様はシャーロット家23女。かつてはチョコレート大臣だったお方です」
『かつてってことはもういないんですか?』
「はい、自由な恋を求めて海へ…」
『自由な恋…』
そうか、シャーロット家は政略結婚が当たり前なのか。
『というと、プリンちゃんが今のチョコレート大臣?』
「いえ、プリン様はローラ様のお帰りを信じてあくまで代理としてカカオ島を任されております」
なるほど、と私はプリンちゃんの顔を思い浮かべる。プリンちゃんも苦しいことがあったんだな、と哀れむと同時に、自由な恋というワードが心に引っかかった。私はこの先独身貴族を貫くかもしれなかったので申し分ないが、相手の方はどうなんだろう。もう既に意中の相手とかいたらどうしよう!とぞわぞわしてきた。
「お、プリン様がこちらに走ってきておりますな」
『え、ほんと?』
チョコポリスさんがほら、と目配りした先を見ると、手をブンブン振りながらプリンちゃんがこちらに走ってきていた。
「夢子ちゃん、ビッグニュースよビッグニュース!」
『う、うん…』
プリンちゃんの押しの強さに若干引き気味になりながらも、話を聞く。
「夢子ちゃん、さっき電話があったんだけどね、ペロス兄さんが仕事が早く終わったから明日には来ていいって!」
『ペロスペローさん!?』
聞き覚えのありすぎる名前に、私は仰天した
「クローゼットの中に着替えがあるから、好きなものを着てね」
と言われたのを思い出す。早速中を見てみたら………ピンク。ピンクやラベンダーやら、あまり自分では着ない色の服がかけられていた。しかも、丈が短いし胸元が空いているものばかり…ええいままよ!と目の前にあった服をとり、着始める。羞恥心を持つ前に、ズカズカとプリンちゃんの元に行く。
『おはよう〜…』
「おはよう…って夢子ちゃん、とっても可愛い!これだったら兄さんたちもメロメロよ!」
『そんな大袈裟だよ…』
キャー!と黄色い声をあげるプリンちゃんを見ていたら、どんどん顔が熱くなる。それを見てニトロが
「プリン、今はそれどころじゃねーだろ」
と呆れ顔でこちらを見ていたのが幸いだった。
「そうだった!夢子ちゃん、朝ごはんを食べたら早速街を見て回りましょ。紹介したい人が沢山なの!一日じゃ教えきれないわ!」
『分かった、だったら早くしないとね』
そうして朝ごはんのチョコフレンチトーストを食べたあと、街へ繰り出した。プリンちゃんが顔を出す度に「プリンさま!」 「プリン様よ!」
と周りに人が寄り、チョコの味見を頼んだり、自らの子と触れ合わせていた。
「マリアン、今日も元気?」
「うん、げんき!」
子供にも優しく、老人には気づかい、周りから愛されるプリンちゃん。隣にいる私は、話が済んだあとに
「プリンさま、この方は?」
と聞かれるのが定番になっていた。
「私の新しい友達、夢子ちゃんよ。ママのお墨付きの子で、いつか私たちの家族になるの!」
「ほう!どなたに嫁がれるのですかな?」
「それはまだ決まってないの。夢子ちゃんはママのお気に入りだから、少し政略結婚とは違っていて…本当に愛し合える人と結婚できるのよ」
「なんと!それはめでたい!是非ともよいお相手を見つけください夢子様。どのお方も素晴らしい戦士、そしてお菓子職人ですので!」
『いえ!そ、そんなありがとうございます!』
突然のお祝いの言葉に声が張る。まだ相手も決まっていないのに、何故かみんなお祝いムードだ。
「プリン様!本日もお疲れ様であります!」
「チョコポリスさん!」
プリンちゃんが向いた先を見るとチョコポリスという名に相応しい人物が敬礼をしていた。
「チョコポリスさんにも紹介するわ、この子は夢子ちゃん。私の友達なの」
「お噂はかねがね。後にシャーロット家に嫁がれるのだとか、いやぁめでたい話であります」
チョコポリスさんはうんうん、と関心する様子でこちらを見る。幾度も向けられたその視線に耐えかねた私はコソッとプリンちゃんの後ろに後退りしようとした…が
「あぁ、私呼ばれてるわ。チョコポリスさん、よかったら夢子ちゃんとちょっとお話してて!」
『えっプリンちゃ、』
「かしこまりました!夢子様、立ち話は何ですのでどうぞベンチへ」
『……はい』
助けの綱のプリンちゃんは人混みの中に消え、私はベンチへ腰掛けた。周りの陽気な雰囲気と対照的に、私にとっての気まずい雰囲気が漂っている。
「いやはや、プリン様もご立派になられました。ローラ様がいなくなってからこのカカオ島もどうなるかと思いましたが、これなら安泰ですな」
『…ローラ?』
「おっと失礼、ご説明いたします。ローラ様はシャーロット家23女。かつてはチョコレート大臣だったお方です」
『かつてってことはもういないんですか?』
「はい、自由な恋を求めて海へ…」
『自由な恋…』
そうか、シャーロット家は政略結婚が当たり前なのか。
『というと、プリンちゃんが今のチョコレート大臣?』
「いえ、プリン様はローラ様のお帰りを信じてあくまで代理としてカカオ島を任されております」
なるほど、と私はプリンちゃんの顔を思い浮かべる。プリンちゃんも苦しいことがあったんだな、と哀れむと同時に、自由な恋というワードが心に引っかかった。私はこの先独身貴族を貫くかもしれなかったので申し分ないが、相手の方はどうなんだろう。もう既に意中の相手とかいたらどうしよう!とぞわぞわしてきた。
「お、プリン様がこちらに走ってきておりますな」
『え、ほんと?』
チョコポリスさんがほら、と目配りした先を見ると、手をブンブン振りながらプリンちゃんがこちらに走ってきていた。
「夢子ちゃん、ビッグニュースよビッグニュース!」
『う、うん…』
プリンちゃんの押しの強さに若干引き気味になりながらも、話を聞く。
「夢子ちゃん、さっき電話があったんだけどね、ペロス兄さんが仕事が早く終わったから明日には来ていいって!」
『ペロスペローさん!?』
聞き覚えのありすぎる名前に、私は仰天した