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はじまり
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「ここがキャンディ工場だ」
翌日。島の半分を占めるお菓子工場を見せてもらっている。是非全体を見てもらいたいとのことで監視塔に登って一面を見渡していた。昨日回ったところは住宅街というイメージが強いがこちらは本当に工場チックというか、工業地帯というか…
カラフルなお菓子工場をぐるりと見渡すと奥の方に水色に光る他に比べてシンプルな工場があった。
『あっちの工業地帯もそうですか?』
「あそこには研究所がある。危険だから近付かねえ方がいいぜ?ペロリン」
お菓子の研究所とかかな?でもお菓子の研究に危険とかあるのか?と思い少し顔をしかめる。
「そうだ、お前に返しておきたいものがある」
するとペロスペローさんは懐から何かを出した。この色鮮やかな光景に比べて簡素な箱だった。
「今ここで開けてもいいぜ」
『あ…』
箱にしまわれていたのは、あの日身につけていた制服。クリーニングされてはいるが、流石に街を半壊したらしいのでボロボロであった。
「大事にとっておけよ、ペロリン」
『ありがとうございます』
私が唯一身につけていた、元の世界にいた証拠。懐かしい故郷を思い出し箱を壊れないようにしっかり抱きしめるとペロスペローさんはにっこりと笑った。
「夢子ちゃん!こっちこっち!」
キャンディ島を観光し終わり、船着き場ではプリンちゃんは髪を揺らしながらこちらに手を振っていた。
「兄さん、今日はありがとう」
「気をつけて帰れよ。そういえば、カタクリはまだ帰らねえのか?」
「ええ。だからクラッカー兄さんを先に当たるつもりなの」
「そりゃいい、あいつのビスケットは世界一だ。ビスケット島も楽しんでいけよ」
『はい、今回はありがとうございました』
「こちらこそ楽しんでもらえて何よりだ。あそこまで目を輝かやせられちゃ、職人として嬉しいぜペロリン」
そんなに輝かせていたのか、と少し恥ずかしくなる私を見てプリンちゃんは「かわいい」とくすくす笑う。そんな様子を優しい笑顔で見守っていたペロスペローさんはしなやかな腰を曲げこっそり耳打ちをする。
「次会うときは結婚式だな。俺が座るのはお前の隣かそれとも客席か…楽しみにしてるぜ」
数秒間停止していたが、ハッ、と意味を理解した瞬間品のない変な声が出た。
船が出た時もペロスペローはずっとキャンディの長い杖を高くあげて彼女たちを見送った。
「俺を選んでくれりゃ、光栄なんだけどなぁ…」
水平線へと消えていく華やかな船を見て、ペロスペローはぽつりと呟いた。
翌日。島の半分を占めるお菓子工場を見せてもらっている。是非全体を見てもらいたいとのことで監視塔に登って一面を見渡していた。昨日回ったところは住宅街というイメージが強いがこちらは本当に工場チックというか、工業地帯というか…
カラフルなお菓子工場をぐるりと見渡すと奥の方に水色に光る他に比べてシンプルな工場があった。
『あっちの工業地帯もそうですか?』
「あそこには研究所がある。危険だから近付かねえ方がいいぜ?ペロリン」
お菓子の研究所とかかな?でもお菓子の研究に危険とかあるのか?と思い少し顔をしかめる。
「そうだ、お前に返しておきたいものがある」
するとペロスペローさんは懐から何かを出した。この色鮮やかな光景に比べて簡素な箱だった。
「今ここで開けてもいいぜ」
『あ…』
箱にしまわれていたのは、あの日身につけていた制服。クリーニングされてはいるが、流石に街を半壊したらしいのでボロボロであった。
「大事にとっておけよ、ペロリン」
『ありがとうございます』
私が唯一身につけていた、元の世界にいた証拠。懐かしい故郷を思い出し箱を壊れないようにしっかり抱きしめるとペロスペローさんはにっこりと笑った。
「夢子ちゃん!こっちこっち!」
キャンディ島を観光し終わり、船着き場ではプリンちゃんは髪を揺らしながらこちらに手を振っていた。
「兄さん、今日はありがとう」
「気をつけて帰れよ。そういえば、カタクリはまだ帰らねえのか?」
「ええ。だからクラッカー兄さんを先に当たるつもりなの」
「そりゃいい、あいつのビスケットは世界一だ。ビスケット島も楽しんでいけよ」
『はい、今回はありがとうございました』
「こちらこそ楽しんでもらえて何よりだ。あそこまで目を輝かやせられちゃ、職人として嬉しいぜペロリン」
そんなに輝かせていたのか、と少し恥ずかしくなる私を見てプリンちゃんは「かわいい」とくすくす笑う。そんな様子を優しい笑顔で見守っていたペロスペローさんはしなやかな腰を曲げこっそり耳打ちをする。
「次会うときは結婚式だな。俺が座るのはお前の隣かそれとも客席か…楽しみにしてるぜ」
数秒間停止していたが、ハッ、と意味を理解した瞬間品のない変な声が出た。
船が出た時もペロスペローはずっとキャンディの長い杖を高くあげて彼女たちを見送った。
「俺を選んでくれりゃ、光栄なんだけどなぁ…」
水平線へと消えていく華やかな船を見て、ペロスペローはぽつりと呟いた。
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