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ホラー風味

 社会人になって早1ヶ月。自宅から会社の往復だけの生活でも、毎日顔を合わせる人達がいる。
「おはようございます」
「おはようございます。今日も頑張ってね」
 同じアパートの人ともそれなりに仲良くなった。他にも通勤途中でよく見かける、犬の散歩をしているお爺さんや同じ駅に向かう女性など、何となく見知っている人もいる。
 ある日の朝最寄り駅で見慣れない人がいた。パッと見は高身長に見えるが、姿勢が悪くどこか陰鬱とした雰囲気を漂わせている。
 その日の帰り朝見かけた人を駅で見かけ、路線が同じなだけかと思い何事もなく帰宅する。
 次の日の朝いつもと同じように自宅を出て駅に向かい、仕事を終え帰宅する。変わらない日々を送って二週間ほど経った頃だろうか。駅で見かけていた人を、自宅近くのコンビニで見かけるようになった。
(駅から十分くらいだし、たまたまか?)
 不思議に思いつつもこの日の予定を終え帰路に着く。自宅コンビニの前を通り過ぎた時、ふと違和感を覚えた。それは、いつも朝犬の散歩をしているお爺さんを見る四ツ角。自宅から五分程の距離。そこに居るはずもない人がいた。
(なんでこんなところに?駅からも遠いし、住宅街だぞ)
 駅で見かけた人がそこに居た。特に声をかけることも無く通り過ぎ、自宅へ入る。
 それからは、駅の人を気にしつつ日々を終える。そしてその人は、徐々に自宅に近くなってきている。
 あの違和感から一週間、仕事を終え自宅付近に帰ってきたとき、駅の人を見なかったことを思い出した。心から安堵し帰宅。諸々を片付け明日の準備をしていた時に、インターホンが鳴る。不思議に思いながらドアを開ける。
 そこに居たのはあの人だった。
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