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裏切られた絶望

『俺は妹に一目会いたい。会って一言謝りてぇンだ!』

そう言ったお前の表情がとても切なげで、今にも泣き出しそうで、俺は不覚にも見惚れてしまった。

アイツの心の闇を救ってやりたい、護ってやりたいとさえ思った。

だが、俺は裏切られた・・・。

俺の胸に深々と突き刺さる漆黒の刀。

一瞬、何が起こったのか分からなかった・・・。

その時、地面を踏み締める足音が聞こえ、頭上から冷めたような声が降って来た。

『大丈夫か?一護』

その声は、俺が護ってやりたいと思っていたアイツの姿ー・・・。

冷酷なその表情に俺はアイツが本当に、俺が護ってやりたいと思った青年なのか分からなかった・・・。

不気味な笑みを綺麗な顔に浮かべ、アイツは淡々と言った。

『連中やお前には、俺に協力して貰ってるだけだ』

その言葉に俺は目の前が真っ暗になった。

つまり、お前にとっちゃ、俺は地獄から解放して貰う為の道具だったって訳か?

俺はお前を護りたい、そして…出来ればお前を愛したいと思っていた。

それなのに・・・。

憎い、俺の思いを裏切ったお前が、

憎い、俺の気持ちを踏みにじったお前がー・・・。



でも、それ以上に…お前を愛しているんだ。


例え、お前が俺の事を道具としか思っていなくてもー・・・。



ーendー
(俺は地獄の咎人に恋をした)
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