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Sweet☆Chocolate

学校が終わって、自分の部屋に向かいドアノブを掴んで回しドアを開けると、部屋には案の定、恋人である青年が自分に背を向け勉強机の椅子に腰掛けているのが目に映った。

銀髪の青年は口に白い板状の菓子を咥え、後方を振り返った。

「お帰り。一護」

銀髪の青年はパキッと、咥えていた白い板状の菓子を食べながらヘラリと笑い通学鞄を肩に引っ掛けて入口に立っているオレンジ髪の少年に言った。

そんな青年を見て可愛いと思いながら一護と呼ばれた少年は笑みながら口を開く。

「ああ。ただいま…黒刀」

机に鞄を置き一護は黒刀と呼んだ青年からほんのりと漂ってくる甘い香りに怪訝な表情で口を開く。

「お前、何喰ってんだ?」

尋ねられた黒刀は口に白い板状の菓子を頬張りながら立っている一護を見上げる。

綺麗なアメジストの瞳が一護を映す。

「ホワイトチョコレート」

お前の妹から貰ったと付け加え黒刀は言った。

彼の言葉に一護は納得した。

(ああ…だからか…)

黒刀から漂って来た甘い香りが気になっていたが、ホワイトチョコレートだと知って一護は納得し、再び彼を見下ろす。

黒刀は一口サイズのホワイトチョコを白く細長い指で摘み、口に運んでパキパキと陽気な音を立て咀嚼する。

制服のままだという事も忘れ、一護はホワイトチョコを嬉しそうに頬張っている黒刀を見詰めていた。

すると、ずっと見詰められているのが気になったのか…黒刀が怪訝な表情で一護を見上げた…。

「何だよ?一護、さっきから俺を見て…」

話掛けられた一護は驚いて慌てて口を開く。

「い、いや!何でもねぇよ?」

(チョコを頬張るお前が可愛いなぁと思った。とは絶対に言えない…)

驚く一護に黒刀はああ…と何かを思いついたように口を開く。

「もしかして、チョコが食いたかったのか?」

何とも的外れな事を言う黒刀。

(違うんだけどな…)

心の中でツッコミを入れる一護。

しかし、そんな一護を露知らず、黒刀は人差し指と親指でホワイトチョコを摘み。ホレ、と一護に差し出す。

「やるよ」
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