ブルー×ブルー(3)/Will.A.Spencer
プリンセスの名前を設定できます⇒
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
幼いウィルは、抱えきれないほどの花を胸に収め、時折よろけそうになっている。
「どうなさったのですか、ウィル王子。こんなところにまで」
会うこともかなわないとあきらめた最愛の人の姿に、Princessは喜びよりもとまどいが先にたった。
「探したよ。どうしてもキミたちに会いたくて」
深く青い瞳に見つめられると、Princessの胸の中が、ちりちりと温度を上げていく。
「今日はウィルの誕生日だろう? クロードから聞いた。一緒に祝わせてくれないか」
ほら、とウィルがケーキとシャンパーニュが入った袋を持ち上げてみせた。
つぶらな瞳が、じっとウィルをみつめていることに、彼が気がついた。
抱えたいっぱいのブルーベルの隙間から水色の視線をなげかけて、幼子が伺うようにウィルを見ている。
ウィルがかがんで、小さなウィルに目の高さを合わせた。
――かわしあうブルー
「こんにちは。俺は……ウィル、だよ」
「僕もウィルだよ? お兄ちゃんって、僕と名前が一緒で、お顔もそっくりだね。僕のお顔を真似して生まれたの?」
ウィルとPrincessは顔を見合わせた。
Princessより先に、ウィルが肩を揺らす。
「そうか、俺がウィルの顔を真似したのか」
ウィルの細いあごが天を仰ぎ、明るい笑い声が、陽が傾きだした空にまっすぐ伸びていく。
ブルーベルの森で見た、あの笑顔と同じ、幸せがはじける笑みにPrincessも声をたてて笑った。
混ざり合う笑い声に、これまでの迷いも、つらさも、すべての負の感情が溶け消えていく。
「ねえ、お兄ちゃん」
ウィルが上目遣いで呼びかけた。
「チェス、やろうよ?」
「ああ、もちろん。でも、俺は強いよ? 負けたことがないからね」
ウィルが答えると、小さなウィルのほほが一気に紅潮した。
くりくりとした目を驚きでもっと丸くした瞬間、すぐに細める。
「知ってる、僕、知ってるよ! だって、クロードが言ってたもの!」
ぴょんぴょんと跳ねるたびに、ブルーベルが揺れた。
ウィルがアパルトマンに続く道を、勢いよく走り出す。
「あっ、ウィル、待ちなさい。急に、どうしたのかしら、あの子。あんなにはしゃいじゃって」
我が子のしぐさに、ふたりは微笑みあった。
胸に満ち足りた想いがあふれる。
「Princess、ありがとう。今、俺の心が息をしはじめた気がする」
Princessを見つめるブルーの瞳がやわらかい。
「帰りましょうか、うちに」
ウィルがきゅっとPrincessの手を握った。
懐かしいぬくもりがPrincessの胸を、まぶたを、じわじわと熱くしていく。
ようやく夕方の兆しを見せた道を、振り向きながら先を行くウィルを追って、ふたりはゆっくり、ゆっくりと歩いた。
「どうなさったのですか、ウィル王子。こんなところにまで」
会うこともかなわないとあきらめた最愛の人の姿に、Princessは喜びよりもとまどいが先にたった。
「探したよ。どうしてもキミたちに会いたくて」
深く青い瞳に見つめられると、Princessの胸の中が、ちりちりと温度を上げていく。
「今日はウィルの誕生日だろう? クロードから聞いた。一緒に祝わせてくれないか」
ほら、とウィルがケーキとシャンパーニュが入った袋を持ち上げてみせた。
つぶらな瞳が、じっとウィルをみつめていることに、彼が気がついた。
抱えたいっぱいのブルーベルの隙間から水色の視線をなげかけて、幼子が伺うようにウィルを見ている。
ウィルがかがんで、小さなウィルに目の高さを合わせた。
――かわしあうブルー
「こんにちは。俺は……ウィル、だよ」
「僕もウィルだよ? お兄ちゃんって、僕と名前が一緒で、お顔もそっくりだね。僕のお顔を真似して生まれたの?」
ウィルとPrincessは顔を見合わせた。
Princessより先に、ウィルが肩を揺らす。
「そうか、俺がウィルの顔を真似したのか」
ウィルの細いあごが天を仰ぎ、明るい笑い声が、陽が傾きだした空にまっすぐ伸びていく。
ブルーベルの森で見た、あの笑顔と同じ、幸せがはじける笑みにPrincessも声をたてて笑った。
混ざり合う笑い声に、これまでの迷いも、つらさも、すべての負の感情が溶け消えていく。
「ねえ、お兄ちゃん」
ウィルが上目遣いで呼びかけた。
「チェス、やろうよ?」
「ああ、もちろん。でも、俺は強いよ? 負けたことがないからね」
ウィルが答えると、小さなウィルのほほが一気に紅潮した。
くりくりとした目を驚きでもっと丸くした瞬間、すぐに細める。
「知ってる、僕、知ってるよ! だって、クロードが言ってたもの!」
ぴょんぴょんと跳ねるたびに、ブルーベルが揺れた。
ウィルがアパルトマンに続く道を、勢いよく走り出す。
「あっ、ウィル、待ちなさい。急に、どうしたのかしら、あの子。あんなにはしゃいじゃって」
我が子のしぐさに、ふたりは微笑みあった。
胸に満ち足りた想いがあふれる。
「Princess、ありがとう。今、俺の心が息をしはじめた気がする」
Princessを見つめるブルーの瞳がやわらかい。
「帰りましょうか、うちに」
ウィルがきゅっとPrincessの手を握った。
懐かしいぬくもりがPrincessの胸を、まぶたを、じわじわと熱くしていく。
ようやく夕方の兆しを見せた道を、振り向きながら先を行くウィルを追って、ふたりはゆっくり、ゆっくりと歩いた。