ブルー×ブルー(2)/Will.A.Spencer
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王家からの誘いは頻繁だった。
ウィルが城に戻らないうちに、なんとか幼いウィルを懐柔しようとしているのかと、Princessは警戒してしまう。
実際、ウィルはずいぶん王家の人々に慣れてきたように感じた。
はじめはPrincessの背中に隠れていた彼も、セシルの手作りのクッキーに笑顔を見せ、王の幅広い知識に感心し、王妃の育てる花々にうっとりするようになった。
素直に、次にお城にいけるのはいつと尋ねるウィルに、Princessは複雑な気持ちになる。
Princessは、机にしまいこんだ封筒を取り出した。
先日招待を受けたときに、セシルが差し出したものだ。
「Princessさん、これを見てもらえるかしら」
勝手だったけれどと前置きをしたセシルが、封筒から紙を取り出してPrincessに示した。
”フィリプトン・スクール 入学許可通知”
きょとんとしたPrincessに、セシルがくすりと笑った。
「あら。ご存じなかったかしら。この学校はね、フィリップの王家や貴族が多く通う学校なの。本来なら生まれたときから申し込むのだけど、特別にはからってもらって、ウィルくんが入れるようにしておいたわ。私もウィルも、この学校の卒業生なのよ」
あいまいにうなずいたPrincessに、セシルがたたみかける。
「失礼だけど、今ウィルくんはおうちで面倒をみているの?それともどこかに通わせているの?でも、一般のところでしょ?どうしてかしら」
Princessは言葉に詰まった。
お金がないからとはとても言えなかったが、言わなくてもセシルには見透かされている。
……そうだ、思い出した。フィリプトン・スクールって。フィリップの超名門校だ。
普通じゃとても入れないのに。すごい……
「王家の、それも王子の血をひく男の子が、まともに教育を受けられないなんて、おかしいと思わない?」
セシルはきっぱりと言った。
「Princessさん、そろそろ気持ちをかためてちょうだい」
Princessは、入学許可通知に書かれた「ウィル・スペンサー」の名を指でなぞる。
そっか、ウィルは、スペンサーになるんだ。
ベットに子リスのように体をまるめて眠るウィルを見つめる。
規則正しく上下する小さな胸。
あなたと暮らすことが、本当にウィルくんのためになるのかしらと言ったセシルが思い出された。
Princessさんがウィルくんを手放したくないだけでしょ、と。
セシルの言い分は、いつも正当だった。
狭い部屋、質素な服、最低限の教育。
どれをとってもウィルにとっていいことなんて何もない。
おろかな母がしがみついているせいで、
ウィルが羽ばたくチャンスを逃しているとしたら。
ウィルは自分と一緒にいることが幸せなのだと信じているのは単なる思い上がりに過ぎないのではないか。
Princessはベットの脇にかがみこんで、ぷっくりと弾力のあるバラ色の頬をそっとなでた。
ウィルが城に戻らないうちに、なんとか幼いウィルを懐柔しようとしているのかと、Princessは警戒してしまう。
実際、ウィルはずいぶん王家の人々に慣れてきたように感じた。
はじめはPrincessの背中に隠れていた彼も、セシルの手作りのクッキーに笑顔を見せ、王の幅広い知識に感心し、王妃の育てる花々にうっとりするようになった。
素直に、次にお城にいけるのはいつと尋ねるウィルに、Princessは複雑な気持ちになる。
Princessは、机にしまいこんだ封筒を取り出した。
先日招待を受けたときに、セシルが差し出したものだ。
「Princessさん、これを見てもらえるかしら」
勝手だったけれどと前置きをしたセシルが、封筒から紙を取り出してPrincessに示した。
”フィリプトン・スクール 入学許可通知”
きょとんとしたPrincessに、セシルがくすりと笑った。
「あら。ご存じなかったかしら。この学校はね、フィリップの王家や貴族が多く通う学校なの。本来なら生まれたときから申し込むのだけど、特別にはからってもらって、ウィルくんが入れるようにしておいたわ。私もウィルも、この学校の卒業生なのよ」
あいまいにうなずいたPrincessに、セシルがたたみかける。
「失礼だけど、今ウィルくんはおうちで面倒をみているの?それともどこかに通わせているの?でも、一般のところでしょ?どうしてかしら」
Princessは言葉に詰まった。
お金がないからとはとても言えなかったが、言わなくてもセシルには見透かされている。
……そうだ、思い出した。フィリプトン・スクールって。フィリップの超名門校だ。
普通じゃとても入れないのに。すごい……
「王家の、それも王子の血をひく男の子が、まともに教育を受けられないなんて、おかしいと思わない?」
セシルはきっぱりと言った。
「Princessさん、そろそろ気持ちをかためてちょうだい」
Princessは、入学許可通知に書かれた「ウィル・スペンサー」の名を指でなぞる。
そっか、ウィルは、スペンサーになるんだ。
ベットに子リスのように体をまるめて眠るウィルを見つめる。
規則正しく上下する小さな胸。
あなたと暮らすことが、本当にウィルくんのためになるのかしらと言ったセシルが思い出された。
Princessさんがウィルくんを手放したくないだけでしょ、と。
セシルの言い分は、いつも正当だった。
狭い部屋、質素な服、最低限の教育。
どれをとってもウィルにとっていいことなんて何もない。
おろかな母がしがみついているせいで、
ウィルが羽ばたくチャンスを逃しているとしたら。
ウィルは自分と一緒にいることが幸せなのだと信じているのは単なる思い上がりに過ぎないのではないか。
Princessはベットの脇にかがみこんで、ぷっくりと弾力のあるバラ色の頬をそっとなでた。