ブルー×ブルー(1)/Will.A.Spencer
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エンジンをかけて、クロードはPrincessのアパルトマンを見上げた。
用件だけを伝えて戻ろうとしていたのに、誕生パーティを一緒にとせがまれて、つい長居をしてしまった。
青をいくつも重ねたような濃い夜空が、数え切れない星のまたたきをはりつけている。
ほんのりとオレンジの光が漏れる温かい部屋で過ごすのは我が主人のはずなのにと、クロードの胸によぎる罪悪感。
王の命令で、小さなウィルの件については、一切、主に報告することを止められている。
本来はつかえているウィル様のお気持ちに添うべきではないのか、先にウィル様にすべてを報告するべきではなかったのか。
多くの後悔と迷いがクロードを混乱させた。
手作りのケーキと、素朴な手料理、明るい笑顔がクロードを満ちた気持ちにさせるこんな夜は特に、その想いが強く湧きおこる。
お金では買えない幸せをPrincessが必死に守ろうとしているのだと、この部屋に来るたびにクロードは確信する。
それなのに、訪れるたび、かさを増す札束をPrincessの前に差し出さなければならない虚しさ。
王家に仕える一方で、王家への反発心も抱えている矛盾を、彼自身がもてあましていた。
いまさら忠誠心もなにもいえたものじゃない。私は6年前にすでに王家を裏切っているのだから。
クロードは自嘲ぎみに笑った。
用件だけを伝えて戻ろうとしていたのに、誕生パーティを一緒にとせがまれて、つい長居をしてしまった。
青をいくつも重ねたような濃い夜空が、数え切れない星のまたたきをはりつけている。
ほんのりとオレンジの光が漏れる温かい部屋で過ごすのは我が主人のはずなのにと、クロードの胸によぎる罪悪感。
王の命令で、小さなウィルの件については、一切、主に報告することを止められている。
本来はつかえているウィル様のお気持ちに添うべきではないのか、先にウィル様にすべてを報告するべきではなかったのか。
多くの後悔と迷いがクロードを混乱させた。
手作りのケーキと、素朴な手料理、明るい笑顔がクロードを満ちた気持ちにさせるこんな夜は特に、その想いが強く湧きおこる。
お金では買えない幸せをPrincessが必死に守ろうとしているのだと、この部屋に来るたびにクロードは確信する。
それなのに、訪れるたび、かさを増す札束をPrincessの前に差し出さなければならない虚しさ。
王家に仕える一方で、王家への反発心も抱えている矛盾を、彼自身がもてあましていた。
いまさら忠誠心もなにもいえたものじゃない。私は6年前にすでに王家を裏切っているのだから。
クロードは自嘲ぎみに笑った。