2年Z組銀八先生
ヒロインの名前
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Life isn’t worth living, unless it is lived for someone else.
誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある。(アインシュタイン)
自分の人生を捧げられるような人って、存在するのかしら?
*
桜の花が咲き誇る季節。
みょうじなまえは緊張した面持ちで校長室に立っていた。
大学を卒業して運良く受かった教員採用試験。
そして配属されたのがこの銀魂高校だった。
「みょうじ先生、そんな緊張するでないぞよ」
変な色の肌に卑猥な触覚を持つ、ハタ校長がなまえに声をかける。
なまえはいつの間にかかいていた手汗をこっそり拭った。
「す、すみません…」
「それにしてもアイツ、すっぽかすすもりじゃあるまいのー」
校長がイラついたように壁に掛けられた時計に視線をやると、ガチャリと扉を開く音がした。
「遅れてすみませーん」
気の抜けた声が響いた。
その直後、気の抜けた死んだ魚のような目つきをした銀髪の男が校長室に立ち入った。
校長は呆れ顔を隠しもせず、椅子の背もたれに寄りかかる。
「あー、もういいから。早くこっちに…って……。何してんの」
坂田先生、と呼ばれた男は校長室のソファにドッカリ座り、どう○つの森をプレイし始めた。
「俺には構わずどーぞ」
「いやどーぞじゃねーよ。なんでオメーを呼んだと思ってんだ」
「いいソファ座った方がゲーム捗るでしょーが」
「ゲームやらすために呼んだんじゃねーんだよ!!」
ハタ校長は銀髪の男、坂田銀八が持っていたニン○ンドー○イッチを取り上げた。
銀八は「あぁ!!」と悲鳴を上げたが校長は構わず電源を切った。
イラついた表情で校長は椅子に座り直す。
そしてデスクに置かれていた書類を手に取った。
「坂田先生、こちら今年度から銀魂高校に着任したみょうじ先生」
「あ、みょうじなまえです!よろしくお願いいたします!」
名前を呼ばれたなまえは即座に名乗り、深々と頭を下げた。
「みょうじ先生、こっちは坂田先生」
「坂田銀八です…」
「みょうじ先生には坂田先生が担任する2年Z組の副担任やってもらうことになったから」
「…え」
校長の言葉に冷や汗を垂らしたのは銀八だった。
「バカ…校長?あの問題児クラスの担任プラス新任の面倒ってどんな地獄?俺ってそんなに罪深いの?」
「何じゃ。みょうじ先生みたいな女性が副担ならむしろ天国じゃろ」
セクハラとも取られかねない発言だったが、校長は気にせず続ける。
「それにこれは理事長とも話し合った結果じゃしのー。余だけの決定じゃないぞよ」
理事長・寺田綾乃ことお登勢。
ハタ校長すらナメきっている銀八が唯一逆らえない相手だった。
あのやり手の老婆の決定では、銀八も黙るしかない。
「あのババア…」
銀八はお登勢を恨めしく思った。
そうして呟いた言葉もハタ校長には聴こえなかったらしく、校長は銀八の肩を叩いた。
「これも勉強だと思うんじゃな。みょうじ先生は優秀じゃし、そんな手はかからんじゃろ」
それだけ言うと、ハタ校長は上機嫌で校長室を後にした。
残されたなまえが恐る恐る銀八に声をかける。
「あの…、すみません。私、頑張りますから…!」
先程のやりとりで不安にさせていたらしい。
眉は下がり、その瞳は震えている。
「…悪い。みっともねぇ所見せちまったな」
「いえ、そんな…」
「……まァ、どーなるかはわかんねェけど。とりあえずよろしくな」
そう言って右手を差し出した。
なまえは一瞬その意味がわからず戸惑ったようだったが、すぐに察して自身のそれを差し出した。
「よろしくお願いします、坂田先生」
想えばそれが最初の第一歩だった。
同じ職場で過ごした時間がここから始まった。
私達の『現在』へと続く、始まりの瞬間だった。
誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある。(アインシュタイン)
自分の人生を捧げられるような人って、存在するのかしら?
*
桜の花が咲き誇る季節。
みょうじなまえは緊張した面持ちで校長室に立っていた。
大学を卒業して運良く受かった教員採用試験。
そして配属されたのがこの銀魂高校だった。
「みょうじ先生、そんな緊張するでないぞよ」
変な色の肌に卑猥な触覚を持つ、ハタ校長がなまえに声をかける。
なまえはいつの間にかかいていた手汗をこっそり拭った。
「す、すみません…」
「それにしてもアイツ、すっぽかすすもりじゃあるまいのー」
校長がイラついたように壁に掛けられた時計に視線をやると、ガチャリと扉を開く音がした。
「遅れてすみませーん」
気の抜けた声が響いた。
その直後、気の抜けた死んだ魚のような目つきをした銀髪の男が校長室に立ち入った。
校長は呆れ顔を隠しもせず、椅子の背もたれに寄りかかる。
「あー、もういいから。早くこっちに…って……。何してんの」
坂田先生、と呼ばれた男は校長室のソファにドッカリ座り、どう○つの森をプレイし始めた。
「俺には構わずどーぞ」
「いやどーぞじゃねーよ。なんでオメーを呼んだと思ってんだ」
「いいソファ座った方がゲーム捗るでしょーが」
「ゲームやらすために呼んだんじゃねーんだよ!!」
ハタ校長は銀髪の男、坂田銀八が持っていたニン○ンドー○イッチを取り上げた。
銀八は「あぁ!!」と悲鳴を上げたが校長は構わず電源を切った。
イラついた表情で校長は椅子に座り直す。
そしてデスクに置かれていた書類を手に取った。
「坂田先生、こちら今年度から銀魂高校に着任したみょうじ先生」
「あ、みょうじなまえです!よろしくお願いいたします!」
名前を呼ばれたなまえは即座に名乗り、深々と頭を下げた。
「みょうじ先生、こっちは坂田先生」
「坂田銀八です…」
「みょうじ先生には坂田先生が担任する2年Z組の副担任やってもらうことになったから」
「…え」
校長の言葉に冷や汗を垂らしたのは銀八だった。
「バカ…校長?あの問題児クラスの担任プラス新任の面倒ってどんな地獄?俺ってそんなに罪深いの?」
「何じゃ。みょうじ先生みたいな女性が副担ならむしろ天国じゃろ」
セクハラとも取られかねない発言だったが、校長は気にせず続ける。
「それにこれは理事長とも話し合った結果じゃしのー。余だけの決定じゃないぞよ」
理事長・寺田綾乃ことお登勢。
ハタ校長すらナメきっている銀八が唯一逆らえない相手だった。
あのやり手の老婆の決定では、銀八も黙るしかない。
「あのババア…」
銀八はお登勢を恨めしく思った。
そうして呟いた言葉もハタ校長には聴こえなかったらしく、校長は銀八の肩を叩いた。
「これも勉強だと思うんじゃな。みょうじ先生は優秀じゃし、そんな手はかからんじゃろ」
それだけ言うと、ハタ校長は上機嫌で校長室を後にした。
残されたなまえが恐る恐る銀八に声をかける。
「あの…、すみません。私、頑張りますから…!」
先程のやりとりで不安にさせていたらしい。
眉は下がり、その瞳は震えている。
「…悪い。みっともねぇ所見せちまったな」
「いえ、そんな…」
「……まァ、どーなるかはわかんねェけど。とりあえずよろしくな」
そう言って右手を差し出した。
なまえは一瞬その意味がわからず戸惑ったようだったが、すぐに察して自身のそれを差し出した。
「よろしくお願いします、坂田先生」
想えばそれが最初の第一歩だった。
同じ職場で過ごした時間がここから始まった。
私達の『現在』へと続く、始まりの瞬間だった。