■読み切りログ(ルシファー以外)
あれは自分がつけた名前だけれど、これは本当に。
「失敗だったなぁ…」
言葉は呪いって、授業で習ったじゃん。僕どうしてそんな下級悪魔でも知っていることを忘れてたんだろう。いや、あの時はきっと無我夢中だったんだ。あいつとの繋がりを持つために。
はぁ。今日は楽しみにしていた新番組が始まるっていうのにテンションが上がらない。自分の部屋までの道のりすら『ちょっと遠いな』なんて思ってしまうくらいには。
はぁ。もう一度溜め息を吐いて、そのままそこで立ち止まった。
足元を見つめているだけなのに、瞼の奥に浮かぶのはあいつの顔で。それを認めるのが嫌で両手を宙に築き上げた。
「あーーもーー!!」
「レヴィ?どうしたの?」
「!??!、、?!、。?!」
「あ、それ、言葉にならない声ってやつだ」
『あはは!本当に聞いたの初めて!』なんて無邪気に笑っているけれど、その笑顔の下にはどんな気持ちを隠してるの…なんて聞けるはずないし、聞いたとしても『言わないで!』ってすぐに止める自分が容易に想像できるんだけどさ。それにそんな台詞アニメでも聞いたことないし。厨二って思われて終わりだ。悪魔に厨二って概念ないけど。
「あー…えーと…その、」
「え、ほんとどうしたの?ごめんね笑ったりして。具合悪いの?」
「いや、体調悪いとかは、ないから…ほんと、気にしないで」
「ほんとに?でも、」
「大丈夫だから!ほんとにっ!」
「もー。すぐうやむやにしようとする。そういうのが後々良くないんだよ?なんでも言ってよ!私たち親ゆ」
「っ!」
パシ、
ついさっき考えていた『あの二文字』を言おうとした目の前の口を咄嗟に手で塞いだ。
自分でやろうと思ってやったことじゃなくて、その行動に自分が一番驚いたけど、口を塞がれた彼女もパチクリと目を瞬かせている。
どうしよう。なんて事してるんだ僕は。だりだりだりと大量の汗が噴き出す。でもしてしまったことをなかったことになんてできやしない。
「っ、あ、の、ごめんっ!」
土下座の勢いで頭を床に向けて下げるついでに信じられないほど大きな声が出た。今は謝罪する以外に思いつく対応がなくて、まぁでもそれも結局、彼女の瞳から僕を逃がすための手段でしかないんだが、とりあえず謝罪した。何も聞くなーーー聞くなーーー聞くんじゃないぞーーー
「え、と」
「あーー!ちょっと僕今からやることがあるからこれにて失礼するでござる!」
もう意味がわからない言葉遣いが飛び出したけど気にしてる場合じゃない。とにかくここから去れ!と頭の中の自分が怒るもんだから踵を返して部屋に走ろうとした瞬間。
「待ってレヴィ!」
「!?」
ぎゅ!と制服の変な場所を掴まれてしまって、大した力でもなかったけどバランスを崩した僕の足は縺れて彼女ごと床に倒れこんでしまった。陰キャにこんなところで押し倒されるとか彼女にとっては迷惑でしかないでしょ!?と焦った僕は『うぉ!?ごめん!!』と変なとこでしか発揮されないスピードでもって離れようとしたのに、逆に『ステイ!』と言われて彼女を囲う形で床に手をついたままで固まってしまった。
「っちょ、これじゃあ動けないじゃん!何してくれんの!」
「待ってって言ってるのにレヴィが逃げようとするからだよ!」
「だ、だってでもこんな風にしなくてもいいじゃん!早く解けよ!誰か来たらどーすんだよ!」
「レヴィ、どうして親友って言われるの嫌なの?」
「な、」
「ほらやっぱり。それが嫌で口塞いだんでしょ。自分が私のこと親友だって言ったくせに」
違うって言え!違うって早く!脳内ではそう叫ぶ自分がいるのに、こんな時に限って口がうまく回らない。のに。なぜか全然別の場所から言葉が飛び出した。
「親友は、いや、だ」
「どうして?」
「だって、友達、の、延長じゃん…」
「じゃあレヴィは私との関係をどう呼びたいの?」
「僕、は」
彼女と一緒にいるのが楽しくて
この前してた雑談の続きも気になって
正直これって親友じゃなくてさ
別の二文字になると、思うんだよ
でもさ
「僕は、リア充じゃないからわかんないよ!わかんないからもう離してよ!」
「わかった」
「は?」
「レヴィがわからないなら、じゃあ私が教えてあげるよ」
次の瞬間僕の身に起こったのは人間界で読んだラノベみたいの展開だった、って言えば、分かるだろ!説明させんな!
「失敗だったなぁ…」
言葉は呪いって、授業で習ったじゃん。僕どうしてそんな下級悪魔でも知っていることを忘れてたんだろう。いや、あの時はきっと無我夢中だったんだ。あいつとの繋がりを持つために。
はぁ。今日は楽しみにしていた新番組が始まるっていうのにテンションが上がらない。自分の部屋までの道のりすら『ちょっと遠いな』なんて思ってしまうくらいには。
はぁ。もう一度溜め息を吐いて、そのままそこで立ち止まった。
足元を見つめているだけなのに、瞼の奥に浮かぶのはあいつの顔で。それを認めるのが嫌で両手を宙に築き上げた。
「あーーもーー!!」
「レヴィ?どうしたの?」
「!??!、、?!、。?!」
「あ、それ、言葉にならない声ってやつだ」
『あはは!本当に聞いたの初めて!』なんて無邪気に笑っているけれど、その笑顔の下にはどんな気持ちを隠してるの…なんて聞けるはずないし、聞いたとしても『言わないで!』ってすぐに止める自分が容易に想像できるんだけどさ。それにそんな台詞アニメでも聞いたことないし。厨二って思われて終わりだ。悪魔に厨二って概念ないけど。
「あー…えーと…その、」
「え、ほんとどうしたの?ごめんね笑ったりして。具合悪いの?」
「いや、体調悪いとかは、ないから…ほんと、気にしないで」
「ほんとに?でも、」
「大丈夫だから!ほんとにっ!」
「もー。すぐうやむやにしようとする。そういうのが後々良くないんだよ?なんでも言ってよ!私たち親ゆ」
「っ!」
パシ、
ついさっき考えていた『あの二文字』を言おうとした目の前の口を咄嗟に手で塞いだ。
自分でやろうと思ってやったことじゃなくて、その行動に自分が一番驚いたけど、口を塞がれた彼女もパチクリと目を瞬かせている。
どうしよう。なんて事してるんだ僕は。だりだりだりと大量の汗が噴き出す。でもしてしまったことをなかったことになんてできやしない。
「っ、あ、の、ごめんっ!」
土下座の勢いで頭を床に向けて下げるついでに信じられないほど大きな声が出た。今は謝罪する以外に思いつく対応がなくて、まぁでもそれも結局、彼女の瞳から僕を逃がすための手段でしかないんだが、とりあえず謝罪した。何も聞くなーーー聞くなーーー聞くんじゃないぞーーー
「え、と」
「あーー!ちょっと僕今からやることがあるからこれにて失礼するでござる!」
もう意味がわからない言葉遣いが飛び出したけど気にしてる場合じゃない。とにかくここから去れ!と頭の中の自分が怒るもんだから踵を返して部屋に走ろうとした瞬間。
「待ってレヴィ!」
「!?」
ぎゅ!と制服の変な場所を掴まれてしまって、大した力でもなかったけどバランスを崩した僕の足は縺れて彼女ごと床に倒れこんでしまった。陰キャにこんなところで押し倒されるとか彼女にとっては迷惑でしかないでしょ!?と焦った僕は『うぉ!?ごめん!!』と変なとこでしか発揮されないスピードでもって離れようとしたのに、逆に『ステイ!』と言われて彼女を囲う形で床に手をついたままで固まってしまった。
「っちょ、これじゃあ動けないじゃん!何してくれんの!」
「待ってって言ってるのにレヴィが逃げようとするからだよ!」
「だ、だってでもこんな風にしなくてもいいじゃん!早く解けよ!誰か来たらどーすんだよ!」
「レヴィ、どうして親友って言われるの嫌なの?」
「な、」
「ほらやっぱり。それが嫌で口塞いだんでしょ。自分が私のこと親友だって言ったくせに」
違うって言え!違うって早く!脳内ではそう叫ぶ自分がいるのに、こんな時に限って口がうまく回らない。のに。なぜか全然別の場所から言葉が飛び出した。
「親友は、いや、だ」
「どうして?」
「だって、友達、の、延長じゃん…」
「じゃあレヴィは私との関係をどう呼びたいの?」
「僕、は」
彼女と一緒にいるのが楽しくて
この前してた雑談の続きも気になって
正直これって親友じゃなくてさ
別の二文字になると、思うんだよ
でもさ
「僕は、リア充じゃないからわかんないよ!わかんないからもう離してよ!」
「わかった」
「は?」
「レヴィがわからないなら、じゃあ私が教えてあげるよ」
次の瞬間僕の身に起こったのは人間界で読んだラノベみたいの展開だった、って言えば、分かるだろ!説明させんな!