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ふと目が覚めた深夜。何やら髪を弄ばれている感覚がした。何時ごろだろうと重い瞼を開けようとしたその時、ポツリと小さな音を耳が拾った。
「好き、愛してる、貴女しかいない……どんな言葉もありきたりですね」
(…アズール先輩の声…?)
「言葉じゃ伝えられないもの…なんて言いつつも、口に出さないと始まらないんですけれど。天邪鬼ゆえの弊害、ですかね」
聞こえた独り言に、徐々に覚醒する私の脳は、聞いてはいけないことを聞いてしまったことにより我儘な願いを生み出した。
(もっと、教えて。先輩の想いを)
「いなくならないで」
「…!」
「ずっとこの世界に、僕の隣に、居てください…素直に言えたら、いざという場面で、貴女は少しくらい悩んでくれるでしょうか」
私はそんな独白に応えたくても応えられない。
「毎日のように好きと言えたら…素直だったら、どれだけよかったか」
先輩が悲しく笑った気がした。
「愛おしくてたまらない。貴女が居ない世界なんて、もう想像がつきません。失いたく、ない」
先輩の手が止まり、そのままギュッと抱きしめられた。とくり、とくりと。私の身体に響いてくるのは、アズール先輩の心音。それから私の鼓動。
(好きで、好きで、苦しいなんて。こんな気持ち、知らなかった)
幸せばかりだと思っていたんだけど、お互いを想えばこそ、愛って辛いものなのかもしれませんね。たくさんの気持ちを知ったの。先輩と過ごす日々の中で。この幸せを失わないための努力なら、惜しまずできると断言しますから。
今起きたフリをすれば、先輩のこと、抱き締めてもいいですか?
(私だって、その気持ちに負けないくらい、アズール先輩のこと、好きなんです)
私を包む体温にそっと腕を回して。
ね、先輩。
「…今、目が覚めたんです」
私の想いも、伝えさせて。
「好き、愛してる、貴女しかいない……どんな言葉もありきたりですね」
(…アズール先輩の声…?)
「言葉じゃ伝えられないもの…なんて言いつつも、口に出さないと始まらないんですけれど。天邪鬼ゆえの弊害、ですかね」
聞こえた独り言に、徐々に覚醒する私の脳は、聞いてはいけないことを聞いてしまったことにより我儘な願いを生み出した。
(もっと、教えて。先輩の想いを)
「いなくならないで」
「…!」
「ずっとこの世界に、僕の隣に、居てください…素直に言えたら、いざという場面で、貴女は少しくらい悩んでくれるでしょうか」
私はそんな独白に応えたくても応えられない。
「毎日のように好きと言えたら…素直だったら、どれだけよかったか」
先輩が悲しく笑った気がした。
「愛おしくてたまらない。貴女が居ない世界なんて、もう想像がつきません。失いたく、ない」
先輩の手が止まり、そのままギュッと抱きしめられた。とくり、とくりと。私の身体に響いてくるのは、アズール先輩の心音。それから私の鼓動。
(好きで、好きで、苦しいなんて。こんな気持ち、知らなかった)
幸せばかりだと思っていたんだけど、お互いを想えばこそ、愛って辛いものなのかもしれませんね。たくさんの気持ちを知ったの。先輩と過ごす日々の中で。この幸せを失わないための努力なら、惜しまずできると断言しますから。
今起きたフリをすれば、先輩のこと、抱き締めてもいいですか?
(私だって、その気持ちに負けないくらい、アズール先輩のこと、好きなんです)
私を包む体温にそっと腕を回して。
ね、先輩。
「…今、目が覚めたんです」
私の想いも、伝えさせて。