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彼女いわく『ありきたりなこと』をされた割に、盛り上がった今夜は、僕の誕生日。
ピロートークという、所謂、事後の甘い静寂の中、彼女の髪を撫でながらなんとお礼を言おうか迷っていたところ、『そういえば』と向こうから声がかかった。
「アズール先輩って割と…」
「…?割と、なんですか?」
「あ、いえ、その、」
一度口に出そうとしたことを言い淀む彼女に少し苛立ちを覚える。
僕も彼女もこういった、雰囲気が大事、系のところで外すことが多々あるので、もうあまり気にならなくなってきた。
ゴロリと身体を反転させて、もう一度彼女の上に跨る。
失言だったと言う表情をしたが、もう遅い。飛び出した言葉は戻ることはないんですよ。
「さ、言ってください。何が『割と』ですって?」
「…怒らないでくださいよ?」
「怒るようなことを考えていたんですね。わかりました、善処しましょう」
「それって怒るってことじゃないですか!まぁ言いますけど…。…アズール先輩って、割と、私の身体撫でるの、好き、ですか?」
「…は?」
よもやそんなことを聞かれるとは思っておらず、思考が停止した。
僕の口が結ばれたことでそれを汲み取ったのか、『だ、だから!』と焦ったような声が上がった。
「その…所感ですよ!?私、他の人のこと知らないので、わかんないですけど!!胸とか、首筋とか、お腹とか、こう、よく、触られるなぁって…」
「…嫌でしたか?」
「え!?ち、ちがいますよ!そんなわけないです!!嫌だったらこんなこと許してませんから!!」
絶望しそうになったが、嫌ではなかったらしくホッとした。彼女が素直なところは、こういうときにありがたい。
でもそうか、嫌ではないなら、と、もう一度その胸を手に収めると、ひゃ!と可愛く啼いた。
「なっ!ま、ちょっと、待って!!」
「嫌じゃないなら、なんで気になったんです?教えてくれるまでします」
「んんっ、ちょっと、ま、っも!」
「ほら、触っているうちに主張してきますよ?ン、」
「はぅ!」
ついでとばかりに首筋に吸い付いたら、なんだかもう一度したくなってきて、ああほら、僕が元気を取り戻してきてしまった。
こう見えても、こちら、まだ十七歳のうら若き高校生なので。
けれど、この戯れが怪しい動きになってくる前にストップがかかってしまって少し残念だ。
「嬉しいから!!」
「、は?」
「その、だから、ふ、触れられると、大事にされてる気がして、嬉しくなっちゃうから、なんでかなって!思った!だけです!」
想定外も想定外の言葉が飛び出てきて、目が点になってしまった。
その一瞬を狙って、悪戯な彼女が、お返しとばかりに僕の胸板に手を忍ばせた。
「!?」
「アズール先輩も、触れられたら、嬉しい、ですか…?」
ソフトタッチなので、余計に変な気持ちになる。
ちょっと待て。僕は男なのに胸で感じるなんて。そんなバカな。
「貴女ねぇッ…!」
「あっ…心臓、ドキドキしてる…?気持ちいいです?」
「んっ、だ、っから!!」
僕の声が上擦ったのに気を良くしたのか、触れるんじゃなくてスリスリと擦るものだから、もうやめろとその唇を奪うと同時に手を絡め取ってシーツに縫い付けた。
「は、ン、」
「ッんぅ…!」
暫く貪ってやれば抵抗する力もなくなり、離れる頃にはうっすらと涙の膜を張る。
「っ…ふ、」
「はぁ、っ」
「貴女が悪戯するからこうなるんです」
「っ、も、センパイが、いつも、すること、仕返しただけ、じゃないですかぁ…!」
「僕はいいんです。でも貴女はダメです」
「わがままだ…!先輩は、触れられるの嫌いなんですね…」
「そう言うわけではないですが、そこはダメです。腕や首にしてください」
「はぁい…」
素直に首に縋ってくる愛しい身体。暖かい。
偽りなしに、幸せだなぁと思った。
髪を撫でながらそのまま抱き起こして、耳に囁いた。
「…プレゼントは私です、とは、いささか単純でしたが、好きですよ」
「えっ、」
「僕は、考えすぎたり深読みすぎる性格なので。単純明快なものは嫌いではありません」
ありがとうございます。最高のバースデーでした。
そう伝えると、擽ったそうに笑った音がして、それから、来年も再来年も祝えるといいな、と言われた。
ご存知かと思いますが、僕は手に入れたものを簡単に手放せるような性格でもないもので。
思い出の一ページに挟んだ栞は、来年また更新する予定です。
更新させてもらえないと困りますし、そうなるように誠心誠意努力しますから。
ピロートークという、所謂、事後の甘い静寂の中、彼女の髪を撫でながらなんとお礼を言おうか迷っていたところ、『そういえば』と向こうから声がかかった。
「アズール先輩って割と…」
「…?割と、なんですか?」
「あ、いえ、その、」
一度口に出そうとしたことを言い淀む彼女に少し苛立ちを覚える。
僕も彼女もこういった、雰囲気が大事、系のところで外すことが多々あるので、もうあまり気にならなくなってきた。
ゴロリと身体を反転させて、もう一度彼女の上に跨る。
失言だったと言う表情をしたが、もう遅い。飛び出した言葉は戻ることはないんですよ。
「さ、言ってください。何が『割と』ですって?」
「…怒らないでくださいよ?」
「怒るようなことを考えていたんですね。わかりました、善処しましょう」
「それって怒るってことじゃないですか!まぁ言いますけど…。…アズール先輩って、割と、私の身体撫でるの、好き、ですか?」
「…は?」
よもやそんなことを聞かれるとは思っておらず、思考が停止した。
僕の口が結ばれたことでそれを汲み取ったのか、『だ、だから!』と焦ったような声が上がった。
「その…所感ですよ!?私、他の人のこと知らないので、わかんないですけど!!胸とか、首筋とか、お腹とか、こう、よく、触られるなぁって…」
「…嫌でしたか?」
「え!?ち、ちがいますよ!そんなわけないです!!嫌だったらこんなこと許してませんから!!」
絶望しそうになったが、嫌ではなかったらしくホッとした。彼女が素直なところは、こういうときにありがたい。
でもそうか、嫌ではないなら、と、もう一度その胸を手に収めると、ひゃ!と可愛く啼いた。
「なっ!ま、ちょっと、待って!!」
「嫌じゃないなら、なんで気になったんです?教えてくれるまでします」
「んんっ、ちょっと、ま、っも!」
「ほら、触っているうちに主張してきますよ?ン、」
「はぅ!」
ついでとばかりに首筋に吸い付いたら、なんだかもう一度したくなってきて、ああほら、僕が元気を取り戻してきてしまった。
こう見えても、こちら、まだ十七歳のうら若き高校生なので。
けれど、この戯れが怪しい動きになってくる前にストップがかかってしまって少し残念だ。
「嬉しいから!!」
「、は?」
「その、だから、ふ、触れられると、大事にされてる気がして、嬉しくなっちゃうから、なんでかなって!思った!だけです!」
想定外も想定外の言葉が飛び出てきて、目が点になってしまった。
その一瞬を狙って、悪戯な彼女が、お返しとばかりに僕の胸板に手を忍ばせた。
「!?」
「アズール先輩も、触れられたら、嬉しい、ですか…?」
ソフトタッチなので、余計に変な気持ちになる。
ちょっと待て。僕は男なのに胸で感じるなんて。そんなバカな。
「貴女ねぇッ…!」
「あっ…心臓、ドキドキしてる…?気持ちいいです?」
「んっ、だ、っから!!」
僕の声が上擦ったのに気を良くしたのか、触れるんじゃなくてスリスリと擦るものだから、もうやめろとその唇を奪うと同時に手を絡め取ってシーツに縫い付けた。
「は、ン、」
「ッんぅ…!」
暫く貪ってやれば抵抗する力もなくなり、離れる頃にはうっすらと涙の膜を張る。
「っ…ふ、」
「はぁ、っ」
「貴女が悪戯するからこうなるんです」
「っ、も、センパイが、いつも、すること、仕返しただけ、じゃないですかぁ…!」
「僕はいいんです。でも貴女はダメです」
「わがままだ…!先輩は、触れられるの嫌いなんですね…」
「そう言うわけではないですが、そこはダメです。腕や首にしてください」
「はぁい…」
素直に首に縋ってくる愛しい身体。暖かい。
偽りなしに、幸せだなぁと思った。
髪を撫でながらそのまま抱き起こして、耳に囁いた。
「…プレゼントは私です、とは、いささか単純でしたが、好きですよ」
「えっ、」
「僕は、考えすぎたり深読みすぎる性格なので。単純明快なものは嫌いではありません」
ありがとうございます。最高のバースデーでした。
そう伝えると、擽ったそうに笑った音がして、それから、来年も再来年も祝えるといいな、と言われた。
ご存知かと思いますが、僕は手に入れたものを簡単に手放せるような性格でもないもので。
思い出の一ページに挟んだ栞は、来年また更新する予定です。
更新させてもらえないと困りますし、そうなるように誠心誠意努力しますから。