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僕は彼女と付き合い始めてから、いつだって彼女を喜ばせたい一心であれやこれやとしてきたが、今日は、モストロ・ラウンジに来たお客さんたちの間で話題になっていた雪の中の花畑へ足を運んでいる。
寒いと言いながら、頬や鼻の頭を真っ赤に染めながら、それでも、はらはらと降り頻る花びらと雪を、綺麗ですねと見つめるその瞳。
花びらそっちのけで、そちらに釘付けだ、と言ったら貴女は笑うだろうか。
「先輩、アズール先輩」そう言って僕の手を引く彼女の笑顔が好きだった。
大袈裟でなく救われたんだ。僕を、等身大の僕のままで好きと言ってくれる彼女自身に。
「先輩、お花見てます?」
そう言って僕の手にちょんと触れたその手を、このようにして握ることに、少しだけ躊躇したのは仕方のないことだとわかって欲しい。
「恋人は」
「へ、」
「こうやって、手を繋ぐんだそうです」
そう呟きながら、指を絡め取ってぎゅっと手に手を重ね。
そのまま唇も奪った。
この冬の花畑では、誰も僕らのことなど気にも止めていない。
世界には二人だけと。
止まった時を動かしたのは、ヒラリと舞い散った花弁。
寒いと言いながら、頬や鼻の頭を真っ赤に染めながら、それでも、はらはらと降り頻る花びらと雪を、綺麗ですねと見つめるその瞳。
花びらそっちのけで、そちらに釘付けだ、と言ったら貴女は笑うだろうか。
「先輩、アズール先輩」そう言って僕の手を引く彼女の笑顔が好きだった。
大袈裟でなく救われたんだ。僕を、等身大の僕のままで好きと言ってくれる彼女自身に。
「先輩、お花見てます?」
そう言って僕の手にちょんと触れたその手を、このようにして握ることに、少しだけ躊躇したのは仕方のないことだとわかって欲しい。
「恋人は」
「へ、」
「こうやって、手を繋ぐんだそうです」
そう呟きながら、指を絡め取ってぎゅっと手に手を重ね。
そのまま唇も奪った。
この冬の花畑では、誰も僕らのことなど気にも止めていない。
世界には二人だけと。
止まった時を動かしたのは、ヒラリと舞い散った花弁。