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「ジェイド先輩、おはようございます」
「おや、おはようございます。今日は早めの出勤ですか?」
開店時間までまだ一時間もあるという頃合いにVIPルームに顔を出した彼女に少しばかり驚いたが、表情には出ていないだろう。
「あの…何かお手伝いできること、ありませんか?」
「ラウンジで働いていただいているじゃないですか。十分助かっていますよ」
言いながら頭を撫でると擽ったそうに笑ったが、今日の彼女はそれだけでは引き下がらないようだ。
「ジェイド先輩、いつもより忙しそうだから…少しでも力になりたくて」
「ああ、それは…これのせいですね」
通信販売で購入された商品が詰められた箱を指差して、唇で弧の字を描いた。始まったばかりだと言うのに、注文数が割とある。
「アズール先輩に聞きました。通販も始めたって。盛況しているようで何よりなんですが、先輩、前にも増して大変そうだから…」
「ふふ、お優しいですね。ですがこの程度のことには慣れていますから。無茶振りに耐えてこそのアズールの補佐、ですよ」
その台詞に、それは確かに、と苦笑される。心配には及びませんと伝えるも、彼女からの返事は予想外のものだった。
「じゃあ…一緒にお仕事がしたいから、って言ったら、手伝わせてくれますか?」
「!」
「一緒にお仕事できたら、一石二鳥かなって…。わがままなのはわかっているんですが、少しでも一緒に居たいから」
可愛いお願いに、頬が緩んだ。クスリと笑って彼女を抱き上げると、『わっ!』と声があがって、彼女からの抱擁。抱き上げた反動だなんて無粋なことは言わせない。
「それほどまでに僕との時間を大切に思っていただけて光栄です。そんな貴女は、この箱に詰めてしまいたいくらい」
「えっ…」
「送り先はもちろん、僕の部屋です。届いた暁には、僕だけのものとしていただいてしまいましょうか」
「ふふ、ジェイド先輩ってば…。そんなことしなくても、私はとっくに、ジェイド先輩だけのものですよ」
「…そうでした…僕としたことが。では、二人で手早く作業を終えてしまいましょうね。この中に愛を詰めたら、お客様にも僕らの幸せを分けられるかもしれませんから」
「はいっ!」
お買い上げくださった皆様には、心を込めて、感謝をお伝えしなくては。
「おや、おはようございます。今日は早めの出勤ですか?」
開店時間までまだ一時間もあるという頃合いにVIPルームに顔を出した彼女に少しばかり驚いたが、表情には出ていないだろう。
「あの…何かお手伝いできること、ありませんか?」
「ラウンジで働いていただいているじゃないですか。十分助かっていますよ」
言いながら頭を撫でると擽ったそうに笑ったが、今日の彼女はそれだけでは引き下がらないようだ。
「ジェイド先輩、いつもより忙しそうだから…少しでも力になりたくて」
「ああ、それは…これのせいですね」
通信販売で購入された商品が詰められた箱を指差して、唇で弧の字を描いた。始まったばかりだと言うのに、注文数が割とある。
「アズール先輩に聞きました。通販も始めたって。盛況しているようで何よりなんですが、先輩、前にも増して大変そうだから…」
「ふふ、お優しいですね。ですがこの程度のことには慣れていますから。無茶振りに耐えてこそのアズールの補佐、ですよ」
その台詞に、それは確かに、と苦笑される。心配には及びませんと伝えるも、彼女からの返事は予想外のものだった。
「じゃあ…一緒にお仕事がしたいから、って言ったら、手伝わせてくれますか?」
「!」
「一緒にお仕事できたら、一石二鳥かなって…。わがままなのはわかっているんですが、少しでも一緒に居たいから」
可愛いお願いに、頬が緩んだ。クスリと笑って彼女を抱き上げると、『わっ!』と声があがって、彼女からの抱擁。抱き上げた反動だなんて無粋なことは言わせない。
「それほどまでに僕との時間を大切に思っていただけて光栄です。そんな貴女は、この箱に詰めてしまいたいくらい」
「えっ…」
「送り先はもちろん、僕の部屋です。届いた暁には、僕だけのものとしていただいてしまいましょうか」
「ふふ、ジェイド先輩ってば…。そんなことしなくても、私はとっくに、ジェイド先輩だけのものですよ」
「…そうでした…僕としたことが。では、二人で手早く作業を終えてしまいましょうね。この中に愛を詰めたら、お客様にも僕らの幸せを分けられるかもしれませんから」
「はいっ!」
お買い上げくださった皆様には、心を込めて、感謝をお伝えしなくては。