ワードパレット
名前変換設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今は閉じられている瞳を瞼の上からなぞって、目尻に唇を寄せた。
今日もたくさん啼かせてしまったなと、苦笑する。
自分の気持ちに気づいた当初こそ戸惑いはしたものの、それに嘘がつけないほどには好きになっていた。
陸で、しかも魔力もない人間を、番として選ぶなんて。
「ああ、番ですし、好きではなくて、愛か」
何気なく口から溢れた言葉を咀嚼したら、身体が熱くなってくる。
誰が見ているわけもないのに、キョロ、と視線を泳がせてから、もう一度彼女を見つめた。
一度眠るとちょっとのことでは起きない彼女にいたずら…ではなくて、どう可愛がってやろうかとうずうずしてきたその時。
ゆっくりと開かれた瞳がぽやりと僕を捉える。
珍しく起きてしまった、と少し残念ではあったが、眠気眼にじんわりと蕩けた甘い光が僕を誘う。
「目は口ほどに物を言う…とは本当ですね」
「ん…」
薄く開いた唇をふに、と触れると『む』とそれが歪んだ。
そうじゃない、と視線が雄弁に語ってくるが、言葉で聴きたくて間を取る僕はずるいのかもしれない。
「お水でも飲みますか?」
「…レモン味のですか?」
「ふふ、貴女、好きですね。そうですよ、ラウンジで出しているレモンウォーターです」
「飲みます…」
起き上がろうとしてヘタリと崩れた身体を支えて、もう一方の手で自身の口に水を含んだ。
それから彼女に口づけを。口移しで飲ませてみれば、素直にコクリと、喉が動く。
続いて舌を忍ばせると肩を跳ねさせたのも束の間、その動きに従順に反応を返されて気分がいい。
「ん、ぅ」
「は、」
「ふあ、ン、」
行き場を失った彼女の手が僕の腕を柔く捉えたのを確認して徐々に体重をかける。
その身体をベッドに押し倒すと、縋ってきた手を取って指を絡めてから呼吸を許した。
「、はぁっ」
「ん、っだいぶ長く呼吸が続くようになりましたね」
「ッ…だ、誰のせいだと…、思って…」
「僕のおかげじゃなかったら誰のおかげでしょうね?」
「正解ですよ、アズール先輩のキス魔…!」
「おや、貴女がキスしてほしい、と訴えたんじゃないですか。その瞳で」
「…!っ…でも、先輩が、お水飲むって…」
「いつ何があっても大丈夫なように心構えをしておいてください?貴女は僕の番なんですから」
そういうと、赤く色づく頬が愛おしい。
さて、僕がとる行動としては何が正しいのだろうか。
そんなことを考えながら、繋いでいない方の手でゆるゆると髪を弄んでいると、彼女の指によって僕の首が誘われて『じゃあ』と耳に囁かれた。
「私のしてほしいこと、当ててください」
「は、」
「瞳で、わかるんでしょう?」
いたずらな顔をこちらに向けて、ぱちり、ぱちりと瞬き。
この僕に対して挑戦状とは。さすが僕が見染めた唯一のヒト。
「いいでしょう。ただし、当たるまで全部受け止めてくださいよ?」
「えっ…!?そ、それはあの、」
「僕を正解まで、しっかり導いてくださいね」
「!!そんなの、ずるンッ!」
「ンン…、」
まずはそのお小言を飲み込んでしまうところから始めよう。
もちろん回答は分かりきっているけれど、態とらしく遠回り。
夜明けまではまだ時間があり余っているのだから。
今日もたくさん啼かせてしまったなと、苦笑する。
自分の気持ちに気づいた当初こそ戸惑いはしたものの、それに嘘がつけないほどには好きになっていた。
陸で、しかも魔力もない人間を、番として選ぶなんて。
「ああ、番ですし、好きではなくて、愛か」
何気なく口から溢れた言葉を咀嚼したら、身体が熱くなってくる。
誰が見ているわけもないのに、キョロ、と視線を泳がせてから、もう一度彼女を見つめた。
一度眠るとちょっとのことでは起きない彼女にいたずら…ではなくて、どう可愛がってやろうかとうずうずしてきたその時。
ゆっくりと開かれた瞳がぽやりと僕を捉える。
珍しく起きてしまった、と少し残念ではあったが、眠気眼にじんわりと蕩けた甘い光が僕を誘う。
「目は口ほどに物を言う…とは本当ですね」
「ん…」
薄く開いた唇をふに、と触れると『む』とそれが歪んだ。
そうじゃない、と視線が雄弁に語ってくるが、言葉で聴きたくて間を取る僕はずるいのかもしれない。
「お水でも飲みますか?」
「…レモン味のですか?」
「ふふ、貴女、好きですね。そうですよ、ラウンジで出しているレモンウォーターです」
「飲みます…」
起き上がろうとしてヘタリと崩れた身体を支えて、もう一方の手で自身の口に水を含んだ。
それから彼女に口づけを。口移しで飲ませてみれば、素直にコクリと、喉が動く。
続いて舌を忍ばせると肩を跳ねさせたのも束の間、その動きに従順に反応を返されて気分がいい。
「ん、ぅ」
「は、」
「ふあ、ン、」
行き場を失った彼女の手が僕の腕を柔く捉えたのを確認して徐々に体重をかける。
その身体をベッドに押し倒すと、縋ってきた手を取って指を絡めてから呼吸を許した。
「、はぁっ」
「ん、っだいぶ長く呼吸が続くようになりましたね」
「ッ…だ、誰のせいだと…、思って…」
「僕のおかげじゃなかったら誰のおかげでしょうね?」
「正解ですよ、アズール先輩のキス魔…!」
「おや、貴女がキスしてほしい、と訴えたんじゃないですか。その瞳で」
「…!っ…でも、先輩が、お水飲むって…」
「いつ何があっても大丈夫なように心構えをしておいてください?貴女は僕の番なんですから」
そういうと、赤く色づく頬が愛おしい。
さて、僕がとる行動としては何が正しいのだろうか。
そんなことを考えながら、繋いでいない方の手でゆるゆると髪を弄んでいると、彼女の指によって僕の首が誘われて『じゃあ』と耳に囁かれた。
「私のしてほしいこと、当ててください」
「は、」
「瞳で、わかるんでしょう?」
いたずらな顔をこちらに向けて、ぱちり、ぱちりと瞬き。
この僕に対して挑戦状とは。さすが僕が見染めた唯一のヒト。
「いいでしょう。ただし、当たるまで全部受け止めてくださいよ?」
「えっ…!?そ、それはあの、」
「僕を正解まで、しっかり導いてくださいね」
「!!そんなの、ずるンッ!」
「ンン…、」
まずはそのお小言を飲み込んでしまうところから始めよう。
もちろん回答は分かりきっているけれど、態とらしく遠回り。
夜明けまではまだ時間があり余っているのだから。