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ハロウィンメイクの復習をしたいとお願いされたので、言われるままにフロイド先輩のお部屋に遊びに来た私。他の寮生にした方がいいんじゃないですか?なんて言えない。私だってフロイド先輩に会えるのは嬉しいんだもの。
でも、メイクをされていると、こっちは目を閉じがちなのに相手からは終始見られ続けるのだから恥ずかしい。
それを紛らわすために『ラウンジのお仕事はないんですか?』と聞けば、『今日のオレの仕事はメイクの復習だからいーの!』との返事。きっとまた、アズール先輩がカンカンに怒っていることだろうと心の内で苦笑した。
そんなことを考えていたのがバレてしまったのか、フロイド先輩は突然、ぽい、と何かを私の口にほうりこんだ。
一瞬びっくりしたけれど、なんのことはない。
舌で転がしたら、それはキャンディのようだった。
コロンコロン
口の中で転がる甘ったるいキャンディの味は。
ああ、これは、いつどこで口にした味だっけ。
遠い記憶は、あるはずなのに、思い出せない。
「…お菓子、ありがとうございます。美味しい、です。」
「これは最近のオレのお気に入り!小エビちゃんにも食べてもらいたかったんだよね。よかった。」
「私……小さいころはキャンディが大好きだった、はず、なんですけど…いつの間にか食べなくなっちゃいました。」
「そうなんだ?オレは陸に上がってからのがたくさん食べるようになったかなー」
「フロイド先輩、お菓子すきですもんね、ん!…ふふっ、くすぐった…」
ほっぺたを撫でるメイクの筆の感触がくすぐったくて肩をすくめたら『こーら!動かないで〜!』と怒られてしまった。
「小エビちゃんの小さいころも興味あるけどさぁ、」
「ん、」
「オレは、小エビちゃんとの未来のほう、考えるのが楽しいって思うよ。」
「!」
「ベタちゃん先輩にメイク教えてもらったときにさ、結婚式するんだったら、オレが小エビちゃんのことメイクしてぇなーって思った。だからさ、」
そういう未来、オレに頂戴。
そういったフロイド先輩は、私に口づけると、いとも簡単に口の中から小さく残ったキャンディをかっさらって「ゴチソウサマ」と笑った。
一瞬の間の後、ポンっと爆発したのは私の羞恥心。
「なっ、な、…!」
「先払いで料金イタダキマシタ」
「っ…、!」
「昔より、今のこと考えて?」
そうして優しく目を細めるものだから、不安にさせてしまったのかもしれないと、少しだけ申し訳ない気持ちになって、こう囁いた。
「私に未来をくれて、ありがとうございます。」
記憶を糧に、未来を紡ぐの。貴方と。
でも、メイクをされていると、こっちは目を閉じがちなのに相手からは終始見られ続けるのだから恥ずかしい。
それを紛らわすために『ラウンジのお仕事はないんですか?』と聞けば、『今日のオレの仕事はメイクの復習だからいーの!』との返事。きっとまた、アズール先輩がカンカンに怒っていることだろうと心の内で苦笑した。
そんなことを考えていたのがバレてしまったのか、フロイド先輩は突然、ぽい、と何かを私の口にほうりこんだ。
一瞬びっくりしたけれど、なんのことはない。
舌で転がしたら、それはキャンディのようだった。
コロンコロン
口の中で転がる甘ったるいキャンディの味は。
ああ、これは、いつどこで口にした味だっけ。
遠い記憶は、あるはずなのに、思い出せない。
「…お菓子、ありがとうございます。美味しい、です。」
「これは最近のオレのお気に入り!小エビちゃんにも食べてもらいたかったんだよね。よかった。」
「私……小さいころはキャンディが大好きだった、はず、なんですけど…いつの間にか食べなくなっちゃいました。」
「そうなんだ?オレは陸に上がってからのがたくさん食べるようになったかなー」
「フロイド先輩、お菓子すきですもんね、ん!…ふふっ、くすぐった…」
ほっぺたを撫でるメイクの筆の感触がくすぐったくて肩をすくめたら『こーら!動かないで〜!』と怒られてしまった。
「小エビちゃんの小さいころも興味あるけどさぁ、」
「ん、」
「オレは、小エビちゃんとの未来のほう、考えるのが楽しいって思うよ。」
「!」
「ベタちゃん先輩にメイク教えてもらったときにさ、結婚式するんだったら、オレが小エビちゃんのことメイクしてぇなーって思った。だからさ、」
そういう未来、オレに頂戴。
そういったフロイド先輩は、私に口づけると、いとも簡単に口の中から小さく残ったキャンディをかっさらって「ゴチソウサマ」と笑った。
一瞬の間の後、ポンっと爆発したのは私の羞恥心。
「なっ、な、…!」
「先払いで料金イタダキマシタ」
「っ…、!」
「昔より、今のこと考えて?」
そうして優しく目を細めるものだから、不安にさせてしまったのかもしれないと、少しだけ申し訳ない気持ちになって、こう囁いた。
「私に未来をくれて、ありがとうございます。」
記憶を糧に、未来を紡ぐの。貴方と。