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ツイステッドワンダーランドに祭りはたくさんあるけど、N R Cに来て一番すげぇって思ったのは、ハロウィンと言ってまず間違いない。
終わっちまえば一週間なんてあっという間だなーって感じで、それでも準備期間を含めても、オレにしては飽きずにずっと、めっちゃがんばったから、考えてた以上に疲れた。今年はアズールとジェイドが運営委員会なんてやつに出て行ってたから、モストロ・ラウンジをサボることもほとんどしなかったしね。
静かな学園生活が戻ってきて、それをいいことに、久々のサボりをキメようと、授業開始の鐘が鳴る中、オレは一人稚魚ちゃんたちとは逆方向に足を進めた。
どこで休もうかと考えながらふらふらしていれば、ふと中庭に、こんな時間にいるはずのない背中を見つけてすかさずその顔を覗き込んだ。
「小エビちゃんじゃん。なにしてんの。」
「…ふぁ…?フロイドせんぱい…?」
「授業はじまってんよ?珍しいじゃん、サボり」
「え…ほんとですか…?」
「うん。ついさっきだけど。今から行ったら間に合うんじゃね?」
「うぅ…ん…」
確かに今日は、この時期にしては太陽がぽかぽかしててあったかいけど、小エビちゃんみたいな身体じゃ、風邪ってやつひくんじゃねーかな。こんなときに限ってアザラシちゃんはいないみてぇだし。
ほかっておくこともできなくて隣に腰掛けてみれば、小エビちゃんはほんっっとーに眠そうな顔をしていた。
「そうえば、オンボロ寮、夜も大変だっつってたもんね。眠れてなかったの?」
「そう、なんです…。だから全部終わったら、ほっとしちゃって…」
「なるほどね〜。そんでこんなところでウトウトしちゃってたんだ。」
「はい…。でも…はろうぃん、とっても楽しかった…です。」
「小エビちゃんが楽しかったんなら、よかった。あ、オレの膝、枕にでもするー?」
あまりにも眠そうにしてるから、いつもと逆でもいっか、なんて思えてきて、小エビちゃんの小さな身体をグイ、と引き寄せてそのまま寝かせた。
「あは、小エビちゃんの頭、ぽかぽかしてる。これはこれできもちいー。」
「ふふ…ほんとですか?じゃあ…お言葉に甘えて少しだけ…」
「うん、オレもいるし、安心して寝てていーよ。」
そういうと、ちらりとオレの方を見て、それから手をスッと伸ばした小エビちゃん。
オレの髪をサラリと撫でるもんだから、驚きでドクンと胸が鳴った。
「なっに、」
「ぁ…ごめんなさい…。」
「べつに、いーけど。どしたの、突然。」
「フロイドせんぱいの髪の毛…光を反射して…綺麗で…青みたいな…緑みたいな…空に溶けちゃいそう…。せんぱい、ここに、いてくださいね、私の近くに、いて…」
「へ…」
そこまで言うと、ネジが切れたように、小エビちゃんはスーッと眠りの世界に誘 われていった。
最後の言葉を脳内で繰り返して咀嚼して。意味を理解したら、苦笑が漏れた。
「…いなくなんねぇって。それはそのまま、小エビちゃんに返すよ。」
いきなり来て、いきなり帰るなんて、許さねぇかんね。
でももし、もしそういう時がきたらさ。
帰っちゃったあとでも小エビちゃんが寂しくないように、ハロウィンみたいな盛大なパーティー開いて、楽しませてやるから。
楽しい思い出だけを持って帰って。
「本当は、ずっとここにいてほしいけどね。それは…あまりにも勝手だから、言わねぇ。」
小エビちゃんから、ここにいたいって言ってくれたら、いつまでもここにいれるようにオレが全力で守ってあげる。どこにいても、探しにいくよ。
後ろ向きなことは嫌いだ。生きた道を振り返ったときに、残るものがキラキラしたものばかりだったら、それが一番。
だから一緒に、前だけを見て、楽しんで行けたらいいなって、思うんだよね。
そっと小さな額を撫でてやったら、むにゃ、と幸せそうに口角をあげた小エビちゃん。夢の中でも、楽しいことがいっぱいありますようにと、願わずにはいられなかった。
終わっちまえば一週間なんてあっという間だなーって感じで、それでも準備期間を含めても、オレにしては飽きずにずっと、めっちゃがんばったから、考えてた以上に疲れた。今年はアズールとジェイドが運営委員会なんてやつに出て行ってたから、モストロ・ラウンジをサボることもほとんどしなかったしね。
静かな学園生活が戻ってきて、それをいいことに、久々のサボりをキメようと、授業開始の鐘が鳴る中、オレは一人稚魚ちゃんたちとは逆方向に足を進めた。
どこで休もうかと考えながらふらふらしていれば、ふと中庭に、こんな時間にいるはずのない背中を見つけてすかさずその顔を覗き込んだ。
「小エビちゃんじゃん。なにしてんの。」
「…ふぁ…?フロイドせんぱい…?」
「授業はじまってんよ?珍しいじゃん、サボり」
「え…ほんとですか…?」
「うん。ついさっきだけど。今から行ったら間に合うんじゃね?」
「うぅ…ん…」
確かに今日は、この時期にしては太陽がぽかぽかしててあったかいけど、小エビちゃんみたいな身体じゃ、風邪ってやつひくんじゃねーかな。こんなときに限ってアザラシちゃんはいないみてぇだし。
ほかっておくこともできなくて隣に腰掛けてみれば、小エビちゃんはほんっっとーに眠そうな顔をしていた。
「そうえば、オンボロ寮、夜も大変だっつってたもんね。眠れてなかったの?」
「そう、なんです…。だから全部終わったら、ほっとしちゃって…」
「なるほどね〜。そんでこんなところでウトウトしちゃってたんだ。」
「はい…。でも…はろうぃん、とっても楽しかった…です。」
「小エビちゃんが楽しかったんなら、よかった。あ、オレの膝、枕にでもするー?」
あまりにも眠そうにしてるから、いつもと逆でもいっか、なんて思えてきて、小エビちゃんの小さな身体をグイ、と引き寄せてそのまま寝かせた。
「あは、小エビちゃんの頭、ぽかぽかしてる。これはこれできもちいー。」
「ふふ…ほんとですか?じゃあ…お言葉に甘えて少しだけ…」
「うん、オレもいるし、安心して寝てていーよ。」
そういうと、ちらりとオレの方を見て、それから手をスッと伸ばした小エビちゃん。
オレの髪をサラリと撫でるもんだから、驚きでドクンと胸が鳴った。
「なっに、」
「ぁ…ごめんなさい…。」
「べつに、いーけど。どしたの、突然。」
「フロイドせんぱいの髪の毛…光を反射して…綺麗で…青みたいな…緑みたいな…空に溶けちゃいそう…。せんぱい、ここに、いてくださいね、私の近くに、いて…」
「へ…」
そこまで言うと、ネジが切れたように、小エビちゃんはスーッと眠りの世界に
最後の言葉を脳内で繰り返して咀嚼して。意味を理解したら、苦笑が漏れた。
「…いなくなんねぇって。それはそのまま、小エビちゃんに返すよ。」
いきなり来て、いきなり帰るなんて、許さねぇかんね。
でももし、もしそういう時がきたらさ。
帰っちゃったあとでも小エビちゃんが寂しくないように、ハロウィンみたいな盛大なパーティー開いて、楽しませてやるから。
楽しい思い出だけを持って帰って。
「本当は、ずっとここにいてほしいけどね。それは…あまりにも勝手だから、言わねぇ。」
小エビちゃんから、ここにいたいって言ってくれたら、いつまでもここにいれるようにオレが全力で守ってあげる。どこにいても、探しにいくよ。
後ろ向きなことは嫌いだ。生きた道を振り返ったときに、残るものがキラキラしたものばかりだったら、それが一番。
だから一緒に、前だけを見て、楽しんで行けたらいいなって、思うんだよね。
そっと小さな額を撫でてやったら、むにゃ、と幸せそうに口角をあげた小エビちゃん。夢の中でも、楽しいことがいっぱいありますようにと、願わずにはいられなかった。