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もうすぐアズール先輩と出会って四回目の誕生日を迎える。これまでも全部趣の違ったバースデーを過ごしてきたけど、今年はなんと、×飛行術というとんでもない内容だ。だって彼の唯一苦手な科目が飛行術なのだ。
だけれどそこはアズール先輩。なんと彼は、飛んだのだ。何事もなく。いとも簡単に。いつも飛んでます、といった顔で。
みんながそんなアズール先輩を口々に称賛し、いじり倒し、お祝いする。それが少しおさまったのを見計らって、彼をちょいちょいと呼び出した。
「どうしたんですか?」
出会った頃から紳士な彼は、私の誘いを無視したりはせず、けれど「主役が抜けるわけにはいきません」とソワソワもする。そんな彼に、私の言葉で戸惑った表情をさせるのは少しだけ優越感。
「目を、瞑ってもらえませんか?」
「はい?」
「プレゼント」
「?」
「誕生日プレゼントを渡したいんです。誕生日会場に戻ったら、オンボロ寮の監督生なんて小娘は、主役に近づけなくなっちゃうから」
そんなふうに言えば、仕方ないですねと従ってくれるところが優しくて、学園のみんなは見てくれに騙されてるなぁと微笑ましくなる。
「じゃあ、プレゼントです」
セリフと共にギュッと先輩を抱きしめると、耳元で「んなぁっ!?」と声が上がり、私の口角はニコリとした。あわあわと震えるアズール先輩は、思った通り、いつもみたいには力が入っていない。相当疲れているんだろう。
「お誕生日おめでとうございます。先輩の努力、私はぜーんぶ知ってます。ブルームバースデー、とっても素敵でした!主役だからこそ、残りのパーティーもゆったりソファーにでも座ってくつろぎながら楽しんでくださいね!」
最後はとっておき。頬にチュッとキスを贈れば真っ赤なアズール先輩は、バッと私の身体を引き剥がして、踏ん反り返る。
「僕をみくびらないでください!あのくらいなんでもない!パーティーは僕をアピールする絶好の機会ですから座ってなどいられません!」
ふんっといきまくので、可愛いなぁと思いつつそれはお首にも出さない。「じゃあ、膝をあけて待っておきますね。疲れたら膝枕の特等席ですから」と送り出し、笑って手を振っていると、数歩行ってくるりと振り返るから何だろうと首を傾ければ、可愛い一言。こんなの、大好き以外の言葉を返せるわけがなかった。
「その膝!今日が終わるまでは僕のものですからね!」
だけれどそこはアズール先輩。なんと彼は、飛んだのだ。何事もなく。いとも簡単に。いつも飛んでます、といった顔で。
みんながそんなアズール先輩を口々に称賛し、いじり倒し、お祝いする。それが少しおさまったのを見計らって、彼をちょいちょいと呼び出した。
「どうしたんですか?」
出会った頃から紳士な彼は、私の誘いを無視したりはせず、けれど「主役が抜けるわけにはいきません」とソワソワもする。そんな彼に、私の言葉で戸惑った表情をさせるのは少しだけ優越感。
「目を、瞑ってもらえませんか?」
「はい?」
「プレゼント」
「?」
「誕生日プレゼントを渡したいんです。誕生日会場に戻ったら、オンボロ寮の監督生なんて小娘は、主役に近づけなくなっちゃうから」
そんなふうに言えば、仕方ないですねと従ってくれるところが優しくて、学園のみんなは見てくれに騙されてるなぁと微笑ましくなる。
「じゃあ、プレゼントです」
セリフと共にギュッと先輩を抱きしめると、耳元で「んなぁっ!?」と声が上がり、私の口角はニコリとした。あわあわと震えるアズール先輩は、思った通り、いつもみたいには力が入っていない。相当疲れているんだろう。
「お誕生日おめでとうございます。先輩の努力、私はぜーんぶ知ってます。ブルームバースデー、とっても素敵でした!主役だからこそ、残りのパーティーもゆったりソファーにでも座ってくつろぎながら楽しんでくださいね!」
最後はとっておき。頬にチュッとキスを贈れば真っ赤なアズール先輩は、バッと私の身体を引き剥がして、踏ん反り返る。
「僕をみくびらないでください!あのくらいなんでもない!パーティーは僕をアピールする絶好の機会ですから座ってなどいられません!」
ふんっといきまくので、可愛いなぁと思いつつそれはお首にも出さない。「じゃあ、膝をあけて待っておきますね。疲れたら膝枕の特等席ですから」と送り出し、笑って手を振っていると、数歩行ってくるりと振り返るから何だろうと首を傾ければ、可愛い一言。こんなの、大好き以外の言葉を返せるわけがなかった。
「その膝!今日が終わるまでは僕のものですからね!」
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