こうしてきちんとお別れをした二つのツイステッドワンダーランドの住人たちは、元の生活を平穏に暮らすことにする。

ただ、そうは言っても、なんだかんだ言葉を覚え始めたぴょんちゃんたちをモストロ・ラウンジで働かせたり（これはどっちの世界でもだった）、実はもっと個体数があったことを知って、他のぴょんちゃんたちにユウの世界のジェイドに自慢（または脅迫）の手紙をことあるごとに送ろうとするゆう側のジェイドを止めたりと、以前と少しだけ変わったこともあるのだが。

もちろん、ユウ側の世界のジェイド、ゆう側の世界のアズールには、どこか悲しみが残ったままであったのも事実。

起こってしまったことは、なかったことにはできない。
抱いてしまった気持ちも、忘れることなんかできないのだ。
少しだけ寂しさを纏った日々も、一日、また一日と過ぎていった。

しかしである。

とある日のことだった。
どちらの世界のジェイドもが、一人、山に入ったことをきっかけに、これまた新たな物語が展開されることになる。
それぞの世界では、このような声が聞こえたそうだ。

「涙が宝石になるだって？商売になりすぎる…！」
「きのこの妖精ですって！？」

もうお気づきだろう。
そう。彼らが出会ったのは、『あの』妖精たちだった。
妖精たちの容姿が、それぞれが恋い焦がれた監督生…ユウとゆうにそっくりだったなんて、まさにミラクル。
話ができすぎじゃないかって？
それは…仕方がないことだ。
だってここは魔法世界、ツイステッドワンダーランド。
何があっても、不思議じゃない。

もしかすると、彼らの想いが、どこかの神様に通じた結果だったかも…なんて、そんなことを言ってはいけない。
これもまた、運命のはずだから。

けれど妖精と各々の恋の話は、ここで語るには長すぎる。

そういうわけで、このシリーズはこれにて一旦、幕引きだ。

最後まで読んでくれたそこのあなた！
皆が幸せになれるよう、祈っていてくださいね。
それではまた、どこかのお話でお会いしましょう。