【完結】監督生が二人いる?!
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「なぜです?」
「なぜ、と言われましても…ああああああやめてください頭を掴まないで!!!」
「あちらのジェイド・リーチが病気?嘘でしょう、大概にしてください」
「り、陸、ではっ!風邪っていう病気、簡単にひくんですよぉ!」
「僕たちは人魚なので引きませんよ」
「うそうそだって今は人間じゃないですか!」
ジェイドが待ちに待っていた土曜日0時。
しかしその時間を過ぎてもゆうはやってこなかった。
代わりに、一冊の本と一枚の羊皮紙が投げ込まれてきたのだ。
そこには「ジェイド・リーチへ 今日、ゆうさんは僕の世話をしているのでそちらには行けません。 ジェイド・リーチより」と簡潔に書かれていて、それを見たこちらのジェイドがわかりやすくブチギレたことなど、誰も知らなくてもいいことなのに。ユウは八つ当たりを受けていた。
「ていうかどうしてこんな時間にジェイド先輩がオンボロ寮にいるんですかっ!!」
「どうして?愚問ですね。ゆうさんがくるなら僕が出迎えなくてどうするんです」
「その自信がどっからくるのか教えてほしいですうあああだから掴まないでえええ」
その大きな手は、優しく頭を撫でてくれるためにあるんじゃないのか。
いつから私は、このジェイド・リーチが優しいと錯覚していたのだろう。
そうか、ゆうに見せるその笑顔がとろけるように優しいからか。
グッと、片手で軽く掴まれたユウの頭は、そのままグググと力を入れられて、ツボ押しなどというもの以上。少しどころか。
「まじで痛いです!!痛い!!」
「女性にこんなことをしたくはないのですが、貴女は少し、口が過ぎますよ」
「どこがああこんなの可愛らしいものでしょうにあああ!」
「ジェイドがここにいるってきああ?!なにしてんのジェイド止めろよ!」
そこにバン!と飛び込んできたのはフロイドとグリムで。ジェイドが来た瞬間に逃げ出した相方は、逃げたのではなく救世主を呼びに行ってくれたようだった。
「ふぉぉぉ…!フロイド先輩ぃぃぃグリムぅうう」
「いや、ジェイドまじで何してんだよ!小エビちゃんに八つ当たりしたって小々エビちゃんはこねぇだろ!」
「フロイド…貴方にはわからないでしょうね…」
「わかるわけねぇだろ!小エビちゃんはただの人間なんだから手加減してやれよ…もー…」
「そうだそうだジェイド・リーチ!!」
「小エビちゃんも煽んな」
「ふぁい…しゅみましぇ…」
二人の間に入れるのはもはやアズールがフロイドのみだった。はぁ、と頭を抱えるのがジェイドでなくフロイドというのはなんだか面白い光景だが、「ヤバい方のリーチ」は間違いなくジェイドである、ということは、オクタヴィネル寮生しか知らない事実なのかもしれない。
「ん?これ、何だゾ?」
「なぁにグリム…あれ?ほんとだ。なんだろこれ」
グリムが見つけたのは一冊の薄い…本、のようだった。
「ほん?」
「…なんだゾ」
「あっこれ、アズール先輩みたい!」
「そういうこれなんて、ユウに似てるんだゾ」
「えーっ?私、こんなに可愛いかなぁ?!」
「グリムさんの言うのは概念ですよ。本気にしないでください」
「…っで す よ ね…」
「ただ、たしかに髪の長さなどは貴女にそっくりですね。」
「んー?うわっこれとかオレたちみたいじゃね?この裏表紙」
「おやほんとですね」
「中、見てみましょうか」
「ウン」
「そうですね」
ぺら、とその本の適当なページをめくってみる。
三人と一匹の視線は、一点集中だ。
「ン?」
「…おや」
「これって…」
「ギャァ!!?!??!?!?!?!??!」
叫んだと思えば、ユウは、手に持っていたそれをバタン!と勢いよく閉じて投げ出した。
床に飛んだ冊子はパラパラとページがめくれ、運が良いのか悪いのか見開きのキスシーンがバァアンと現れる。
それはなんと、アズールとユウ…に似た顔が描かれた一枚の絵であった。ご丁寧に「好き…!」という心の内の言葉まで描かれている。
「な、な、な、っ?!」
「ぎゃははは!小エビちゃんなんでこんな器用なことできるわけ?!普通ここまた開く?!」
ゲラゲラ、とフロイドの笑い声が夜のオンボロ寮に響き渡る。
つまらなさそうにその冊子を拾い上げたのはもちろんジェイドで、無表情でページをめくっていく。しかし、無のジェイドも、最後のページを開いてから「なんと…」と驚きの言葉を発した。
それに気づいて、ユウとフロイドがその手にあるものを再度覗き込むと、そこには「Written by ゆう」と書かれていた。
「は?」
「ほぅ…」
「ええええ?!!!!」
——
あとがき
ツイステッドワンダーランドに来て初めて作らせてもらった同人誌です。
そっちの世界のアズール先輩と、ユウちゃんのラブラブ日記を想像したよ♫
だいたいあってると思うんだけど、どうだったかな?
こっちでは、モストロ・ラウンジの広告を書かせてもらったり、
ラウンジで似顔絵コーナーを展開させてもらったりしています。
それから、そっちのジェイド先輩。
今日は行けなくてごめんなさい。
うちのジェイド先輩の体調が悪くて心配なので、看病しますね。
今回行く予定だった山には、また来週、連れて行ってもらえたら嬉しいです。
それでは。
P.S. 感想、待ってます〜!
ゆう
——
今夜もオンボロ寮の近くを散歩していたマレウスが「やはりこの辺りも静かな夜のガーゴイル散策に向かなくなった」と嘆いていたのは、想像に難くなかった。
「なぜ、と言われましても…ああああああやめてください頭を掴まないで!!!」
「あちらのジェイド・リーチが病気?嘘でしょう、大概にしてください」
「り、陸、ではっ!風邪っていう病気、簡単にひくんですよぉ!」
「僕たちは人魚なので引きませんよ」
「うそうそだって今は人間じゃないですか!」
ジェイドが待ちに待っていた土曜日0時。
しかしその時間を過ぎてもゆうはやってこなかった。
代わりに、一冊の本と一枚の羊皮紙が投げ込まれてきたのだ。
そこには「ジェイド・リーチへ 今日、ゆうさんは僕の世話をしているのでそちらには行けません。 ジェイド・リーチより」と簡潔に書かれていて、それを見たこちらのジェイドがわかりやすくブチギレたことなど、誰も知らなくてもいいことなのに。ユウは八つ当たりを受けていた。
「ていうかどうしてこんな時間にジェイド先輩がオンボロ寮にいるんですかっ!!」
「どうして?愚問ですね。ゆうさんがくるなら僕が出迎えなくてどうするんです」
「その自信がどっからくるのか教えてほしいですうあああだから掴まないでえええ」
その大きな手は、優しく頭を撫でてくれるためにあるんじゃないのか。
いつから私は、このジェイド・リーチが優しいと錯覚していたのだろう。
そうか、ゆうに見せるその笑顔がとろけるように優しいからか。
グッと、片手で軽く掴まれたユウの頭は、そのままグググと力を入れられて、ツボ押しなどというもの以上。少しどころか。
「まじで痛いです!!痛い!!」
「女性にこんなことをしたくはないのですが、貴女は少し、口が過ぎますよ」
「どこがああこんなの可愛らしいものでしょうにあああ!」
「ジェイドがここにいるってきああ?!なにしてんのジェイド止めろよ!」
そこにバン!と飛び込んできたのはフロイドとグリムで。ジェイドが来た瞬間に逃げ出した相方は、逃げたのではなく救世主を呼びに行ってくれたようだった。
「ふぉぉぉ…!フロイド先輩ぃぃぃグリムぅうう」
「いや、ジェイドまじで何してんだよ!小エビちゃんに八つ当たりしたって小々エビちゃんはこねぇだろ!」
「フロイド…貴方にはわからないでしょうね…」
「わかるわけねぇだろ!小エビちゃんはただの人間なんだから手加減してやれよ…もー…」
「そうだそうだジェイド・リーチ!!」
「小エビちゃんも煽んな」
「ふぁい…しゅみましぇ…」
二人の間に入れるのはもはやアズールがフロイドのみだった。はぁ、と頭を抱えるのがジェイドでなくフロイドというのはなんだか面白い光景だが、「ヤバい方のリーチ」は間違いなくジェイドである、ということは、オクタヴィネル寮生しか知らない事実なのかもしれない。
「ん?これ、何だゾ?」
「なぁにグリム…あれ?ほんとだ。なんだろこれ」
グリムが見つけたのは一冊の薄い…本、のようだった。
「ほん?」
「…なんだゾ」
「あっこれ、アズール先輩みたい!」
「そういうこれなんて、ユウに似てるんだゾ」
「えーっ?私、こんなに可愛いかなぁ?!」
「グリムさんの言うのは概念ですよ。本気にしないでください」
「…っで す よ ね…」
「ただ、たしかに髪の長さなどは貴女にそっくりですね。」
「んー?うわっこれとかオレたちみたいじゃね?この裏表紙」
「おやほんとですね」
「中、見てみましょうか」
「ウン」
「そうですね」
ぺら、とその本の適当なページをめくってみる。
三人と一匹の視線は、一点集中だ。
「ン?」
「…おや」
「これって…」
「ギャァ!!?!??!?!?!?!??!」
叫んだと思えば、ユウは、手に持っていたそれをバタン!と勢いよく閉じて投げ出した。
床に飛んだ冊子はパラパラとページがめくれ、運が良いのか悪いのか見開きのキスシーンがバァアンと現れる。
それはなんと、アズールとユウ…に似た顔が描かれた一枚の絵であった。ご丁寧に「好き…!」という心の内の言葉まで描かれている。
「な、な、な、っ?!」
「ぎゃははは!小エビちゃんなんでこんな器用なことできるわけ?!普通ここまた開く?!」
ゲラゲラ、とフロイドの笑い声が夜のオンボロ寮に響き渡る。
つまらなさそうにその冊子を拾い上げたのはもちろんジェイドで、無表情でページをめくっていく。しかし、無のジェイドも、最後のページを開いてから「なんと…」と驚きの言葉を発した。
それに気づいて、ユウとフロイドがその手にあるものを再度覗き込むと、そこには「Written by ゆう」と書かれていた。
「は?」
「ほぅ…」
「ええええ?!!!!」
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あとがき
ツイステッドワンダーランドに来て初めて作らせてもらった同人誌です。
そっちの世界のアズール先輩と、ユウちゃんのラブラブ日記を想像したよ♫
だいたいあってると思うんだけど、どうだったかな?
こっちでは、モストロ・ラウンジの広告を書かせてもらったり、
ラウンジで似顔絵コーナーを展開させてもらったりしています。
それから、そっちのジェイド先輩。
今日は行けなくてごめんなさい。
うちのジェイド先輩の体調が悪くて心配なので、看病しますね。
今回行く予定だった山には、また来週、連れて行ってもらえたら嬉しいです。
それでは。
P.S. 感想、待ってます〜!
ゆう
——
今夜もオンボロ寮の近くを散歩していたマレウスが「やはりこの辺りも静かな夜のガーゴイル散策に向かなくなった」と嘆いていたのは、想像に難くなかった。