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食後のお昼寝は最近の俺の日課。
水に揺られて海の中を漂う時間もだ〜い好きだったけど、陸のこの暖かい日差しも結構気に入っている。
この時間の授業はジェイドと違うクラスだから、面白くない。出たってどうせ眠ってしまうだろうから。
それなら最初から気持ちのいい場所でグッと眠ってしまった方がいいってものだ。
うとうと。
今日は爽やかな風も吹いていてより心地がいい。
意識を手放そうとした、ちょうどその時。
『フロイド先輩。』
ポツリと小さな声が降ってきた。
「ん〜」
『ごめんなさい、起こしましたか…?』
「ん〜ん…どしたの」
『いえ、授業を見学していたら、フロイド先輩が見えたので』
「見学?」
よっ、と身体を横にして、小エビちゃんの方を見やる。
『はい。私、魔力がないでしょう?だから見学しかできない授業もいくつかあって。』
「な〜るほど」
『眠ってるのかな、って思って、なるべく小さな声で呼んだんですけど、ごめんなさい。起こしてしまいましたよね。』
「ん。もうすぐ眠れそうだった…でも」
どれだけ小さな声だって、俺は聞き逃さないよ。
だって、小エビちゃんの声、すごく安心する。
海の中でも聞いていたような。
演奏とも、歌とも違う、特別な音がする。
「小エビちゃんの声だからね、聞こえるよ」
『?』
最初は面白いおもちゃだなってくらいの認識だったのに、いつの間にか懐に入り込んできた小エビちゃん。
俺の見てる景色の中に、ずっといてほしいなんて、なんて幼稚な考え。
今までこんな風に思ったことなんてなかったのにね。
ずっと3人でいたし。
なんでも3人でしてきたから。
3人の世界にもう1人増えるなんて、全然考えたことがなかった。
俺の世界には、ジェイドとアズールだけで良かったのにな。
『わ、!』
俺よりもふた回りくらい小さな身体は、その腕をちょっと引いたらすぐに倒れこんできたから、ウツボお得意の絞め技…じゃなかった、強めのハグをお見舞いする。
「俺の目ぇ覚させたんだから、責任とって抱き枕になってよねぇ〜」
『え、でも私、けんがっふぎゅ』
「ダァメ。俺のいうことは絶対〜」
『うう…先生に何か言われたらフロイド先輩のせいにしますからね…』
「い〜よ。そんときは一緒に怒られてあげる〜。」
『っふふ…。怒られるのは避けられないんですか?』
「ま、ね。ふぁ…。小エビちゃん、柔らか…いい気持ち〜」
どこからか聞こえる授業の声や、風の音よりも。
とくんとくんと直接響いてくる小エビちゃんの心臓の音。
俺の鼓動に混じって、心地よいメロディーになる。
「小エビちゃんは俺の特別だかんね…」
ずっとこの腕の中にいて。
(You’re special to me.)
水に揺られて海の中を漂う時間もだ〜い好きだったけど、陸のこの暖かい日差しも結構気に入っている。
この時間の授業はジェイドと違うクラスだから、面白くない。出たってどうせ眠ってしまうだろうから。
それなら最初から気持ちのいい場所でグッと眠ってしまった方がいいってものだ。
うとうと。
今日は爽やかな風も吹いていてより心地がいい。
意識を手放そうとした、ちょうどその時。
『フロイド先輩。』
ポツリと小さな声が降ってきた。
「ん〜」
『ごめんなさい、起こしましたか…?』
「ん〜ん…どしたの」
『いえ、授業を見学していたら、フロイド先輩が見えたので』
「見学?」
よっ、と身体を横にして、小エビちゃんの方を見やる。
『はい。私、魔力がないでしょう?だから見学しかできない授業もいくつかあって。』
「な〜るほど」
『眠ってるのかな、って思って、なるべく小さな声で呼んだんですけど、ごめんなさい。起こしてしまいましたよね。』
「ん。もうすぐ眠れそうだった…でも」
どれだけ小さな声だって、俺は聞き逃さないよ。
だって、小エビちゃんの声、すごく安心する。
海の中でも聞いていたような。
演奏とも、歌とも違う、特別な音がする。
「小エビちゃんの声だからね、聞こえるよ」
『?』
最初は面白いおもちゃだなってくらいの認識だったのに、いつの間にか懐に入り込んできた小エビちゃん。
俺の見てる景色の中に、ずっといてほしいなんて、なんて幼稚な考え。
今までこんな風に思ったことなんてなかったのにね。
ずっと3人でいたし。
なんでも3人でしてきたから。
3人の世界にもう1人増えるなんて、全然考えたことがなかった。
俺の世界には、ジェイドとアズールだけで良かったのにな。
『わ、!』
俺よりもふた回りくらい小さな身体は、その腕をちょっと引いたらすぐに倒れこんできたから、ウツボお得意の絞め技…じゃなかった、強めのハグをお見舞いする。
「俺の目ぇ覚させたんだから、責任とって抱き枕になってよねぇ〜」
『え、でも私、けんがっふぎゅ』
「ダァメ。俺のいうことは絶対〜」
『うう…先生に何か言われたらフロイド先輩のせいにしますからね…』
「い〜よ。そんときは一緒に怒られてあげる〜。」
『っふふ…。怒られるのは避けられないんですか?』
「ま、ね。ふぁ…。小エビちゃん、柔らか…いい気持ち〜」
どこからか聞こえる授業の声や、風の音よりも。
とくんとくんと直接響いてくる小エビちゃんの心臓の音。
俺の鼓動に混じって、心地よいメロディーになる。
「小エビちゃんは俺の特別だかんね…」
ずっとこの腕の中にいて。
(You’re special to me.)
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