未入力の場合は、あなた、が設定されます
Jade
名前変換設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
山に、行きたいなぁ。
そう思ったのは唐突。けれどその思考の裏には、故郷を懐かしく思う気持ちがあったのだと思う。
山。
その単語を思い浮かべた時に同時に出てくる顔がある。
それは、あのジェイド・リーチ先輩だ。
確か面識を持って割と早い段階で、自分は、自分が立ち上げた「山を愛する会」という部活(?)に所属しているのですよ、と言っていたはずだ。
学園の周りのことはよくわからないし、一人で出歩くよりはいいだろうから頼んでみようか、と思い立つ。
しかしながら、そういう時に限って、本人と会って話す時間が取れないのも常というもの。
悩んだ挙句、手紙をしたためることにした。
要件は簡潔に
「ジェイド先輩 突然のお手紙すみません。山に行きたいんですが、ご一緒しても良いでしょうか? あなた」
としたが、これで伝わるのだろうか。
まぁいいか。気になったら連絡をくれるだろうし、どうでもよければ捨てられるだけだ。
森林浴ができない可能性があるのは寂しいけれど…叶わなければ仕方がない。
たまにすれ違うことがあったこの授業。
確かいつも、後ろから2列目の窓際にフロイド先輩、その隣にジェイド先輩が座っていた気がする。
どうせそんなに期待もしていない。そこの机の中に置いておこう。
そっと机の中に忍ばせた便箋は、果たして気づかれるか否か。
*
数分後。
そこにあなたはいなかったが、代わりに、フロイドとジェイドがやってきていた。
今日はフロイドもサボらずに授業を受けるらしい。
あなたの予想通りの席に着いたジェイドは、なんとなしに机の中に手を入れて、ふと指先に当たった紙の感触に少なからず驚いた。
誰かの忘れ物か?と興味本位にそれを引き出してみる。
「手紙?」
「ん〜?ジェイドなにそれ〜?」
「いえ、これは今、この机の中から見つけて…」
「…フゥン…?でも、それ、ジェイド宛みたいだよ〜」
「え?」
机に臥せっていたフロイドの位置から見えた裏側に、小さな、それでいて整った文字が並んでいた。
そこには確かに「ジェイド・リーチ様へ」と記されている。
なぜ自分の名前が?と思わなくもないが、特別しっかりと封がされているわけでもないので、とりあえず開けてみることにした。
その行動が、後に語り継がれる最初の物語になるとは、ジェイド自身は知るよしもなかった。
中に記された文字を目で追って、さらに数度読み返し。発された言葉は、奇声、だった。
「、ゥ"ェッ、」
「あ?今なんか変な音し…え?ジェイドどうした!?!?」
ジェイドは、読んでいた手紙をあらん限りの力で握りしめて、そのまま机に頭を打ち付けていた。
なにを言われても、特に気にせず。
人からの評価すらも何処吹く風。
そんなジェイドがこんなおかしな様子になるなど、誰が想像しただろうか。
「ジェイド??」
「ぁ…あ…こ、こんな」
「え?」
「こんな、ことが…っ…はっ!いけない、僕としたことが、こんな、」
そう言って、ぐちゃぐちゃに握りしめたそれを机の上で丁寧に伸ばし始める。
兄弟の見慣れぬ奇行を目の当たりにし、少し、思考が停止したフロイドであったが、すぐに、これは何か面白いことが始まりそうだと感じ取り、伸ばされていく紙を覗き込んだ。
「なにぃ…山に行きたいんですが、ご一緒しても良いでしょうか? あなた…ってこれ小エビちゃんじゃん」
「フロイド、人の手紙を覗き見するなんて非常識ですよ!!」
「いや、これ手紙っていうかさぁ…てか、いきなり握りつぶすから果たし状かと思っちゃったじゃん〜」
「大切にしておかないと…僕としたことが…授業はあとどのくらいで終わりますか?」
「は?なに言ってんの、まだ始まってもいねぇし」
これまで、山を愛する会を一人でやってきたジェイドは。
なんどもなんども、辛辣にけなされてきたジェイドは。
あまりに予想外で、それも、とびきりのお誘いに、頭のネジが飛んでいたようだった。
そんなこんなで普段の1億倍くらい長く感じる授業を終えた瞬間、「後はよろしくお願いします」と告げたジェイドは、その場から即立ち去った。
「待てよジェイド!」との兄弟の言葉も虚しく、普段の慇懃無礼な態度はどこへ。大股でガツガツと廊下を進むジェイドの姿は異様そのものだ。
あるものはそのオーラに少し驚き、またあるものは恐怖で道を開けたという。
その後ろから追いかけてくる者も、同じような大きさで同じような顔なのだから、余計である。
なぜ一年の時間割を把握しているのか、という疑問は、野暮だろう。
たどり着いた先には、あなたの姿があった。
割と遠くからあなたの姿を認めたジェイドが、そのままズカズカ進んでいけば、あなたの隣にいたデュース・スペードとエース・トラッポラが何かあなたに耳打ちし、そのすぐ後に、パッと身を引いた。
ちょうどいい。そう思ったジェイドは、いつものスマートさなど微塵も見えず、そのまま、あなたの肩を引いて、壁に手をつき、その身体を囲い込んだ。
『?!』
「あなたさんっ!!」
『はぇ??ジェイド先輩??』
「あっ、あ、あの、手紙っ」
『手紙…あっ!受け取ってもらえたんですね?良かったです!』
「でっ、その、」
『あの…えっと、お返事聞く前にまず、ですけど、近くないですか?距離が…』
はたから見れば、それは壁ドンと言われる体勢に相違いなく、知らず頬が染まるあなた。
綺麗な2つのオッドアイに見つめられているのだ。女子ならこんなシチュエーション、誰だって恥ずかしいだろう。
それに加えて、ジェイドの後ろでは、フロイドが大笑いしながらスマートフォンを構え、おそらくムービーを撮っているのだ。
ちょっと下がってください、と両手を顔の前に出して押す仕草をすれば、「あっ、あっ」とらしくない声を上げながらジェイドが一歩引く。
もはやフロイドは立つことすらままならず、廊下の上を転がり始めた。
「っ、や、や、山が、おすきなんですっかっ!」
『はい、私、元いた世界では、よく山に入って森林浴をしたり、川で遊んだりしていたもので。少し恋しくなったと言いますか…』
「なるほど…なるほどっ!!」
『もしよければ、ジェイド先輩が言っていた、山を愛する会?っていう部活に参加させていただきたいなと。』
「えっ!?いいのですか!?」
『えっ?あ、はい…お願いできますか…?』
「もちろんです!!」
『そ、それは嬉しいです。えぇと、活動日は、いつですか?私は、いつでもいいのですが』
「今日」
『今日!?』
「あっ、いえ、明日…明日です!」
目を輝かせてまた前のめりになってくる高身長の男はそれなりに圧が強いのだが、見たこともないその表情から目がそらせなくなる。
ちなみにフロイドは、さながら彼がいつもあなたを呼ぶ愛称「小エビ」のようにビクビクと笑い死んでいた。
『すごくいいタイミングだったんですね、良かった!』
「っ…そう、ですね!」
『用意するものなどはありますか?放課後となると、そう長い時間いられるわけでもないですし、登ったりはしませんよね?』
「そうですね、あの、あなたさんさえよければ、本日の放課後、モストロ・ラウンジにいらっしゃいませんか?細かいことをお話ししたいですし…今後のことを!」
『えっ、あ、はい、そうですね…?』
(今後?)と思わなくもなかったが、こちらの世界における山の詳細を聞けるのはありがたいと、素直に申し出を受けた。
その返事を聞いて、それはそれは幸せそうに、満足そうに、にっこりと笑ったジェイドは「それでは、また、放課後」と言うと颯爽と踵を返していった。
後に残されたフロイドは、ジェイドが去ったことによりやっと笑いがおさまってきて、足で勢いをつけて「よっ」と言う掛け声とともに器用に立ち上がると、あなたの耳に手を寄せて、こっそりと言った。
「小エビちゃんさぁ、ヤバいとこに突っ込んじゃったね」
『え?何がですか?』
「ジェイド。あれはか〜〜なり喜んじゃってるから、多分そのまま、山をなんとか部に入らされちゃうよ」
『山を愛する会ですか?でも他の部員さんの邪魔になるでしょう、突然素人が入ったら』
「は?山を愛する会は、ジェイドが一人でやってる部活だよ?」
『え?一人?ジェイド先輩、一人で山に登ってるんですか?』
「ウンそう。そんで変な草とかきのことか持って帰っては、調理したりしてるんだよね…正直俺とアズール、うんざりしてるから、小エビちゃんが標的になってめっちゃ嬉しい〜ありがとね?」
『標的って…』
その言われように、じわじわと不安が押し寄せるももはや後戻りはできない。
『でもまぁ…好きですし』
「ん?」
『山も、ジェイド先輩も』
「…ヘェ〜…好き、ねぇ〜」
『はい。だから、楽しんできますね!』
「…あは。小エビちゃん、ジェイドのこと、よろしくね」
『?はい?…面倒を見てもらうのは私かもしれませんけどね』
「うん、まぁ、ね、うん」
よしよし、とあなたの頭を一撫でしてから、じゃね〜、とフロイドも去っていった。
残されたあなたは、綻んだジェイドの顔と、頭に残るフロイドの掌とを思い出しながら、ふふ、と笑った。
今日も明日も楽しみだな、との呟きは、いつの間にか戻ってきたグリムに聞かれていたようで、「お前、本当に強いんだゾ」と言われてしまった。
実験着のジェイド先輩のエピソード、結構辛辣だったな〜と思いませんでした?
なので、山を愛する会に入りたいって言ったら、めちゃくちゃ驚いたりどもったりしそうだな、と言う妄想でした。
そう思ったのは唐突。けれどその思考の裏には、故郷を懐かしく思う気持ちがあったのだと思う。
山。
その単語を思い浮かべた時に同時に出てくる顔がある。
それは、あのジェイド・リーチ先輩だ。
確か面識を持って割と早い段階で、自分は、自分が立ち上げた「山を愛する会」という部活(?)に所属しているのですよ、と言っていたはずだ。
学園の周りのことはよくわからないし、一人で出歩くよりはいいだろうから頼んでみようか、と思い立つ。
しかしながら、そういう時に限って、本人と会って話す時間が取れないのも常というもの。
悩んだ挙句、手紙をしたためることにした。
要件は簡潔に
「ジェイド先輩 突然のお手紙すみません。山に行きたいんですが、ご一緒しても良いでしょうか? あなた」
としたが、これで伝わるのだろうか。
まぁいいか。気になったら連絡をくれるだろうし、どうでもよければ捨てられるだけだ。
森林浴ができない可能性があるのは寂しいけれど…叶わなければ仕方がない。
たまにすれ違うことがあったこの授業。
確かいつも、後ろから2列目の窓際にフロイド先輩、その隣にジェイド先輩が座っていた気がする。
どうせそんなに期待もしていない。そこの机の中に置いておこう。
そっと机の中に忍ばせた便箋は、果たして気づかれるか否か。
*
数分後。
そこにあなたはいなかったが、代わりに、フロイドとジェイドがやってきていた。
今日はフロイドもサボらずに授業を受けるらしい。
あなたの予想通りの席に着いたジェイドは、なんとなしに机の中に手を入れて、ふと指先に当たった紙の感触に少なからず驚いた。
誰かの忘れ物か?と興味本位にそれを引き出してみる。
「手紙?」
「ん〜?ジェイドなにそれ〜?」
「いえ、これは今、この机の中から見つけて…」
「…フゥン…?でも、それ、ジェイド宛みたいだよ〜」
「え?」
机に臥せっていたフロイドの位置から見えた裏側に、小さな、それでいて整った文字が並んでいた。
そこには確かに「ジェイド・リーチ様へ」と記されている。
なぜ自分の名前が?と思わなくもないが、特別しっかりと封がされているわけでもないので、とりあえず開けてみることにした。
その行動が、後に語り継がれる最初の物語になるとは、ジェイド自身は知るよしもなかった。
中に記された文字を目で追って、さらに数度読み返し。発された言葉は、奇声、だった。
「、ゥ"ェッ、」
「あ?今なんか変な音し…え?ジェイドどうした!?!?」
ジェイドは、読んでいた手紙をあらん限りの力で握りしめて、そのまま机に頭を打ち付けていた。
なにを言われても、特に気にせず。
人からの評価すらも何処吹く風。
そんなジェイドがこんなおかしな様子になるなど、誰が想像しただろうか。
「ジェイド??」
「ぁ…あ…こ、こんな」
「え?」
「こんな、ことが…っ…はっ!いけない、僕としたことが、こんな、」
そう言って、ぐちゃぐちゃに握りしめたそれを机の上で丁寧に伸ばし始める。
兄弟の見慣れぬ奇行を目の当たりにし、少し、思考が停止したフロイドであったが、すぐに、これは何か面白いことが始まりそうだと感じ取り、伸ばされていく紙を覗き込んだ。
「なにぃ…山に行きたいんですが、ご一緒しても良いでしょうか? あなた…ってこれ小エビちゃんじゃん」
「フロイド、人の手紙を覗き見するなんて非常識ですよ!!」
「いや、これ手紙っていうかさぁ…てか、いきなり握りつぶすから果たし状かと思っちゃったじゃん〜」
「大切にしておかないと…僕としたことが…授業はあとどのくらいで終わりますか?」
「は?なに言ってんの、まだ始まってもいねぇし」
これまで、山を愛する会を一人でやってきたジェイドは。
なんどもなんども、辛辣にけなされてきたジェイドは。
あまりに予想外で、それも、とびきりのお誘いに、頭のネジが飛んでいたようだった。
そんなこんなで普段の1億倍くらい長く感じる授業を終えた瞬間、「後はよろしくお願いします」と告げたジェイドは、その場から即立ち去った。
「待てよジェイド!」との兄弟の言葉も虚しく、普段の慇懃無礼な態度はどこへ。大股でガツガツと廊下を進むジェイドの姿は異様そのものだ。
あるものはそのオーラに少し驚き、またあるものは恐怖で道を開けたという。
その後ろから追いかけてくる者も、同じような大きさで同じような顔なのだから、余計である。
なぜ一年の時間割を把握しているのか、という疑問は、野暮だろう。
たどり着いた先には、あなたの姿があった。
割と遠くからあなたの姿を認めたジェイドが、そのままズカズカ進んでいけば、あなたの隣にいたデュース・スペードとエース・トラッポラが何かあなたに耳打ちし、そのすぐ後に、パッと身を引いた。
ちょうどいい。そう思ったジェイドは、いつものスマートさなど微塵も見えず、そのまま、あなたの肩を引いて、壁に手をつき、その身体を囲い込んだ。
『?!』
「あなたさんっ!!」
『はぇ??ジェイド先輩??』
「あっ、あ、あの、手紙っ」
『手紙…あっ!受け取ってもらえたんですね?良かったです!』
「でっ、その、」
『あの…えっと、お返事聞く前にまず、ですけど、近くないですか?距離が…』
はたから見れば、それは壁ドンと言われる体勢に相違いなく、知らず頬が染まるあなた。
綺麗な2つのオッドアイに見つめられているのだ。女子ならこんなシチュエーション、誰だって恥ずかしいだろう。
それに加えて、ジェイドの後ろでは、フロイドが大笑いしながらスマートフォンを構え、おそらくムービーを撮っているのだ。
ちょっと下がってください、と両手を顔の前に出して押す仕草をすれば、「あっ、あっ」とらしくない声を上げながらジェイドが一歩引く。
もはやフロイドは立つことすらままならず、廊下の上を転がり始めた。
「っ、や、や、山が、おすきなんですっかっ!」
『はい、私、元いた世界では、よく山に入って森林浴をしたり、川で遊んだりしていたもので。少し恋しくなったと言いますか…』
「なるほど…なるほどっ!!」
『もしよければ、ジェイド先輩が言っていた、山を愛する会?っていう部活に参加させていただきたいなと。』
「えっ!?いいのですか!?」
『えっ?あ、はい…お願いできますか…?』
「もちろんです!!」
『そ、それは嬉しいです。えぇと、活動日は、いつですか?私は、いつでもいいのですが』
「今日」
『今日!?』
「あっ、いえ、明日…明日です!」
目を輝かせてまた前のめりになってくる高身長の男はそれなりに圧が強いのだが、見たこともないその表情から目がそらせなくなる。
ちなみにフロイドは、さながら彼がいつもあなたを呼ぶ愛称「小エビ」のようにビクビクと笑い死んでいた。
『すごくいいタイミングだったんですね、良かった!』
「っ…そう、ですね!」
『用意するものなどはありますか?放課後となると、そう長い時間いられるわけでもないですし、登ったりはしませんよね?』
「そうですね、あの、あなたさんさえよければ、本日の放課後、モストロ・ラウンジにいらっしゃいませんか?細かいことをお話ししたいですし…今後のことを!」
『えっ、あ、はい、そうですね…?』
(今後?)と思わなくもなかったが、こちらの世界における山の詳細を聞けるのはありがたいと、素直に申し出を受けた。
その返事を聞いて、それはそれは幸せそうに、満足そうに、にっこりと笑ったジェイドは「それでは、また、放課後」と言うと颯爽と踵を返していった。
後に残されたフロイドは、ジェイドが去ったことによりやっと笑いがおさまってきて、足で勢いをつけて「よっ」と言う掛け声とともに器用に立ち上がると、あなたの耳に手を寄せて、こっそりと言った。
「小エビちゃんさぁ、ヤバいとこに突っ込んじゃったね」
『え?何がですか?』
「ジェイド。あれはか〜〜なり喜んじゃってるから、多分そのまま、山をなんとか部に入らされちゃうよ」
『山を愛する会ですか?でも他の部員さんの邪魔になるでしょう、突然素人が入ったら』
「は?山を愛する会は、ジェイドが一人でやってる部活だよ?」
『え?一人?ジェイド先輩、一人で山に登ってるんですか?』
「ウンそう。そんで変な草とかきのことか持って帰っては、調理したりしてるんだよね…正直俺とアズール、うんざりしてるから、小エビちゃんが標的になってめっちゃ嬉しい〜ありがとね?」
『標的って…』
その言われように、じわじわと不安が押し寄せるももはや後戻りはできない。
『でもまぁ…好きですし』
「ん?」
『山も、ジェイド先輩も』
「…ヘェ〜…好き、ねぇ〜」
『はい。だから、楽しんできますね!』
「…あは。小エビちゃん、ジェイドのこと、よろしくね」
『?はい?…面倒を見てもらうのは私かもしれませんけどね』
「うん、まぁ、ね、うん」
よしよし、とあなたの頭を一撫でしてから、じゃね〜、とフロイドも去っていった。
残されたあなたは、綻んだジェイドの顔と、頭に残るフロイドの掌とを思い出しながら、ふふ、と笑った。
今日も明日も楽しみだな、との呟きは、いつの間にか戻ってきたグリムに聞かれていたようで、「お前、本当に強いんだゾ」と言われてしまった。
実験着のジェイド先輩のエピソード、結構辛辣だったな〜と思いませんでした?
なので、山を愛する会に入りたいって言ったら、めちゃくちゃ驚いたりどもったりしそうだな、と言う妄想でした。