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庭球
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「おはよう…ってあれ?」
誰かいるものだと思って入った部室には、しかし誰もいない。
あれ?おかしいな…手塚か大石あたりはもういるかと思ったんだけど。
まぁ、いいか。
さして考えもせず、むしろ朝からどうも頭にひっかかっていることを思い出そうと、少し額にしわをよせた。
「ん…なんだったっけ…」
家を出るときに見た、カレンダーに小さくつけられた☆印。
僕らしくない印、と思いつつ、でも間違いなく僕の筆跡のその印は
「あれ?」
ふと、広げた生徒手帳のカレンダーにまで同じマークがついている。
本当なんだっけ…これ、絶対大切なことだよね?
腕組をすること数分。
外からふと、とんとん、とノックの音が聞こえた瞬間、あ、と閃いた。
『誰かいるのー?』
「あ、」
『?』
「小夏…おはよう、今日は早いんだね?」
『あ、不二くんっ!もー…ちょっとびっくりしちゃったじゃない。早くないよ?マネージャーはいつもこのくらい』
少し、頭を悩ませる。
どうしようか。もう少し早い時間に来ていたら。気づいていたら。
少なからずなにか用意できただろうに。
たぶんコレを書いたときは張り切って準備するつもりだったんだろう。
自分の抜けにめまいすら覚えた。
こんなこと、普段の僕ならないけれど、最近少し忙しかったからかな。
小夏の手にはすでに小さなプレゼントらしきものがあって。ちょっと期待が混じった眸で僕を見つめる。
「小夏」
『ん?』
「誕生日おめでとう」
『…………うん?』
ギュっと僕より一回り小さい身体を腕に捕らえる。
なんとなく、彼女が僕を意識していたのはわかっていたから、逃げられることもないかなと。
だけど大げさに肩を揺らして驚いた小夏に逆に少し落ち着いて、次の言葉を捜す。
「えっと、小夏。まず一つ目のプレゼントは、おめでとうの言葉、ね」
『!え、えとっ、そのっありがとうっ…!』
「それから…」
次の言葉を探して、目線を泳がせる。
『あの…不二、くん…?ちょっとこの体勢は…その…』
どもる小夏に、あ、そっかと。
だけどでも
逆に視界に入ってきた白い首筋が、僕の思考を狂わせた。
「、ッン…」
『ひゃっ、!?』
吸い付くようにそこにキスを一つ。小夏はさっきより極端に身を捩る。
けど、
「…好き、だよ」
『、ふぁっ…!っ…!』
その、聞いたことのない甘い吐息混じりの声に、湧き上がった何か。
止まらない
だめだ、と脳内でアラートが鳴る。でも止まらない止まれない。
あれ…?僕、小夏に何をしたかったんだっけ?
考えつつも、本能が囁くままに首筋から舌を這わせて耳朶を甘噛みすれば、さらに耳を擽る小夏の息。
だけど
きゅ、と引っ張られた制服の裾に行為を一時停止。
「、小夏…?」
『っ、…私もっ…』
「?」
『不二くんがっ、だいすきっ…』
ともすれば風に吹き飛ばされてしまうような小さな声に。
アラートの音すら、ぷつりと途切れた。
「小夏…可愛いすぎっ…も、このまま」
スルリと、背中のラインをなぞらえて制服の中に手を差し入れたそのとき
「不二…油断せずにいこう。」
「あ、手塚」
『?!!』
静かな声が部室に通る。
開かれた部室の扉から見えた手塚の姿に瞬間的に冷静さを取り戻す。
「ふふ…手塚、やきもち?」
「そういうことではない。」
「てか不二先輩~こんなとこでそんなことしちゃいけねーなーいけねーよー」
「そうッスよ。」
手塚の後ろからひょこひょこと顔を覗かせる部員たち。
真っ赤になった小夏に少し罪悪感を覚えたけど、このままじゃちょっと癪だから。
最後にぎゅっと抱きしめて一言。
「思わず抱きしめたくなるくらい可愛い小夏が悪いんだよ?」
なっ?!と、これ以上ないくらい真っ赤に染まった顔を見て、くすくすと笑った。
-思わず抱き締めたくなる感じ?-
20101014
大切な日を忘れちゃう不二君とか可愛いと思った話
誰かいるものだと思って入った部室には、しかし誰もいない。
あれ?おかしいな…手塚か大石あたりはもういるかと思ったんだけど。
まぁ、いいか。
さして考えもせず、むしろ朝からどうも頭にひっかかっていることを思い出そうと、少し額にしわをよせた。
「ん…なんだったっけ…」
家を出るときに見た、カレンダーに小さくつけられた☆印。
僕らしくない印、と思いつつ、でも間違いなく僕の筆跡のその印は
「あれ?」
ふと、広げた生徒手帳のカレンダーにまで同じマークがついている。
本当なんだっけ…これ、絶対大切なことだよね?
腕組をすること数分。
外からふと、とんとん、とノックの音が聞こえた瞬間、あ、と閃いた。
『誰かいるのー?』
「あ、」
『?』
「小夏…おはよう、今日は早いんだね?」
『あ、不二くんっ!もー…ちょっとびっくりしちゃったじゃない。早くないよ?マネージャーはいつもこのくらい』
少し、頭を悩ませる。
どうしようか。もう少し早い時間に来ていたら。気づいていたら。
少なからずなにか用意できただろうに。
たぶんコレを書いたときは張り切って準備するつもりだったんだろう。
自分の抜けにめまいすら覚えた。
こんなこと、普段の僕ならないけれど、最近少し忙しかったからかな。
小夏の手にはすでに小さなプレゼントらしきものがあって。ちょっと期待が混じった眸で僕を見つめる。
「小夏」
『ん?』
「誕生日おめでとう」
『…………うん?』
ギュっと僕より一回り小さい身体を腕に捕らえる。
なんとなく、彼女が僕を意識していたのはわかっていたから、逃げられることもないかなと。
だけど大げさに肩を揺らして驚いた小夏に逆に少し落ち着いて、次の言葉を捜す。
「えっと、小夏。まず一つ目のプレゼントは、おめでとうの言葉、ね」
『!え、えとっ、そのっありがとうっ…!』
「それから…」
次の言葉を探して、目線を泳がせる。
『あの…不二、くん…?ちょっとこの体勢は…その…』
どもる小夏に、あ、そっかと。
だけどでも
逆に視界に入ってきた白い首筋が、僕の思考を狂わせた。
「、ッン…」
『ひゃっ、!?』
吸い付くようにそこにキスを一つ。小夏はさっきより極端に身を捩る。
けど、
「…好き、だよ」
『、ふぁっ…!っ…!』
その、聞いたことのない甘い吐息混じりの声に、湧き上がった何か。
止まらない
だめだ、と脳内でアラートが鳴る。でも止まらない止まれない。
あれ…?僕、小夏に何をしたかったんだっけ?
考えつつも、本能が囁くままに首筋から舌を這わせて耳朶を甘噛みすれば、さらに耳を擽る小夏の息。
だけど
きゅ、と引っ張られた制服の裾に行為を一時停止。
「、小夏…?」
『っ、…私もっ…』
「?」
『不二くんがっ、だいすきっ…』
ともすれば風に吹き飛ばされてしまうような小さな声に。
アラートの音すら、ぷつりと途切れた。
「小夏…可愛いすぎっ…も、このまま」
スルリと、背中のラインをなぞらえて制服の中に手を差し入れたそのとき
「不二…油断せずにいこう。」
「あ、手塚」
『?!!』
静かな声が部室に通る。
開かれた部室の扉から見えた手塚の姿に瞬間的に冷静さを取り戻す。
「ふふ…手塚、やきもち?」
「そういうことではない。」
「てか不二先輩~こんなとこでそんなことしちゃいけねーなーいけねーよー」
「そうッスよ。」
手塚の後ろからひょこひょこと顔を覗かせる部員たち。
真っ赤になった小夏に少し罪悪感を覚えたけど、このままじゃちょっと癪だから。
最後にぎゅっと抱きしめて一言。
「思わず抱きしめたくなるくらい可愛い小夏が悪いんだよ?」
なっ?!と、これ以上ないくらい真っ赤に染まった顔を見て、くすくすと笑った。
-思わず抱き締めたくなる感じ?-
20101014
大切な日を忘れちゃう不二君とか可愛いと思った話