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今日は朝から大変だった、と息子を布団へ連れて行って一息。
自転車の練習をする、と言い張って聞かない息子は、しかし関心する上達をみせたので満足気に目を細める。
ほぼ一日かけてよろよろとだが自転車をこげるようになった。
さすが僕の子、とでもいうか、それとも僕の教え方のおかげか。
そんなことを考えつつ、寝室に戻る。クリスマスももうすぐ終わるかという今日この頃。
「…なんか…忘れてるような……あ、…あー…」
朝からバタバタ…いや、夜からあんあんシてたせいで小夏にプレゼントを渡すのを忘れていた、と気づいた。
寝室に着くと、まだ小夏はお風呂から戻っていないようだったため、書斎にかくしていたプレゼント取りに戻って、そさくさと寝室の布団の上でどうやって渡すと小夏は喜ぶだろうか、と考えること数分もしないうちに、パタパタと廊下から足音が聞こえたために、しゃん、と背を正して電気を消した。
『あれ…あずさ?』
がら、と襖が開いた音がして、少し困惑した声。
まだ暗闇に目が慣れていないのか、電気電気、と手探りで電気コードを探しているみたいなので、そっと背後に回りこんで電気がつく瞬間を見計らった。
『電気電気…っと、よっ、あ、これだ!』
ぱちり、明るくなったそのときを狙って、後ろから、ぎゅ。
『!!!!!!!?』
「めりーくりすますでした」
『っ、っ…?!!!!、へ?っも、あず、あずさはっ、そゆことっ、しちゃ、いけませんて、いつもっ…ぷはぁぁぁあぁ…』
びっくりしたじゃない・と、へたり込んだ愛しい妻に、ごめんごめんと笑いつつ謝ったら、ばかっ!と結構本気でぶたれた。
『ほんとーにっ、こわいんだからね!』
「じゃあ、お詫びに、魔法をかけたげよう」
『は?』
「ほら、目瞑って」
『…梓の頭がおかしくなった』
「失礼な!子供と戯れているとたまに童心に返ることもあるんだよ僕だって」
普段なら言わない言葉を口にすれば、頭がおかしいなんて、ちょっとひどいにもほどがある。
けれどそんなことは今このときは特に僕の興味関心をひくことではない。
僕の関心は今、全て目の前の小夏を喜ばせることにある。
「じゃあもういいよ、瞑らなくても…」
『え、あ、べ、別に瞑らないとは言ってないよ!』
ふーんだ、と拗ねて見せれば、あわわ、ごめんごめん、と慌てて目を閉じた小夏に苦笑。
「いい子。じゃあ1、2、3で目、開けてね?…1 2 、」
3!と言って、僕自身は屈んで立てひざをつく。
お姫様に従者が何かを献上するような、そんな感じで。
掌の上には、靴。
『へ?』
「はい、クリスマスプレゼント。受け取ってください?僕のお姫様」
『っ?!』
ぼんっと顔を紅くして、え?とか、なんで?とか、単語とか驚きの一文字を繰り返す小夏にの脚をそっととって、靴を履かせてみる。
「うん、ぴったり!それに似合ってる。」
若干紫がかったエナメルのパンプスは子供と一緒に出かけても走れるように、低めのヒール。
モチーフは雰囲気を変えられるのでオススメですよ、といわれて取り外しができるものだ。
今は付けてあるそれは、蝶々をイメージしてあるそうだが、決して嫌な派手さはなく、上品だと思って選んだ。
「どう?気に入ってくれた?」
『、も、もちろんだけど、え、いつ、買ったの?え?私のために、梓、一人で?え、ほんとに、もらっていいの?』
「ははっ、そんなに動揺されると、どんな態度とったらいいかわかんなくなるよ」
『っ、あ、ごめ…』
「いえ、気にいってもらえたなら光栄ですよ、姫」
『だっ、からっ…!そ、その、姫っていうのが、恥ずかしくて、その…』
「そう?じゃあ、…姫!」
『~~~…ッ!』
小夏が可愛いのが悪いんだから、とぽんぽん頭をなでたら、ばか、とまた繰り返されたけど、なんだか幸せだから聞き流してあげよう。
『ありがと…』
「はっぴーめりーくりすます、だよ」
あ、それでね、と小夏を引き寄せつつ、言葉を続けた。
「靴にしたのには、ワケがあるんだ」
『?どんな?』
「聞きたい?」
『うん!』
「この間ね、若くして命を落とす病気になった子を、TVで見たんだ。」
こんな話、ロマンチックな聖夜にはあわなかもしれないけど、と思ったりもしたけれど。
大切な話だから聞いてほしかった。
「人間、悲しいことだけど、いつ命を終えるかわからないでしょ?」
『…そう、だね…』
「僕、宇宙に出ていたときも思っていたけど、人間は、なんて小さいんだ、はかないんだって。」
『…』
「そんな悲しい顔しないで…」
ちゅ、と瞼に口付けを落として、さらに強く抱きしめる。
すると抱きしめかえしてくれるこの体温を一生、この世から旅立っても、離したくないと願うから。
「それでね、思ったんだ。」
この前息子に読んで聞かせた本にシンデレラがあった。
「シンデレラの話の中の王子様は、みすぼらしい格好に戻ってしまったシンデレラを、ガラスの靴で見つけ出した」
『そうだね…ロマンチックだよね、』
「だから僕も。僕のお姫様に、プレゼント。」
『?』
「ガラスの靴じゃないけれど、それを履いていてくれたら、絶対に探し出すから。どこにいても。」
『っ!』
「例えばどちらか先に旅立ったとしても。絶対にまた一緒になれるように。」
『あ、ずさ…』
「クリスマスの約束だよ。ずっと一緒にいよう。」
『…ありが、と…ずっと一緒に、いよう、ね!』
暖かい体温を抱きしめて。
柔らかいキスを交わして。
静かに更ける聖夜に瞬く星に願いを。
この願い、叶えるのはサンタではなくて。
愛し合う二人。
自転車の練習をする、と言い張って聞かない息子は、しかし関心する上達をみせたので満足気に目を細める。
ほぼ一日かけてよろよろとだが自転車をこげるようになった。
さすが僕の子、とでもいうか、それとも僕の教え方のおかげか。
そんなことを考えつつ、寝室に戻る。クリスマスももうすぐ終わるかという今日この頃。
「…なんか…忘れてるような……あ、…あー…」
朝からバタバタ…いや、夜からあんあんシてたせいで小夏にプレゼントを渡すのを忘れていた、と気づいた。
寝室に着くと、まだ小夏はお風呂から戻っていないようだったため、書斎にかくしていたプレゼント取りに戻って、そさくさと寝室の布団の上でどうやって渡すと小夏は喜ぶだろうか、と考えること数分もしないうちに、パタパタと廊下から足音が聞こえたために、しゃん、と背を正して電気を消した。
『あれ…あずさ?』
がら、と襖が開いた音がして、少し困惑した声。
まだ暗闇に目が慣れていないのか、電気電気、と手探りで電気コードを探しているみたいなので、そっと背後に回りこんで電気がつく瞬間を見計らった。
『電気電気…っと、よっ、あ、これだ!』
ぱちり、明るくなったそのときを狙って、後ろから、ぎゅ。
『!!!!!!!?』
「めりーくりすますでした」
『っ、っ…?!!!!、へ?っも、あず、あずさはっ、そゆことっ、しちゃ、いけませんて、いつもっ…ぷはぁぁぁあぁ…』
びっくりしたじゃない・と、へたり込んだ愛しい妻に、ごめんごめんと笑いつつ謝ったら、ばかっ!と結構本気でぶたれた。
『ほんとーにっ、こわいんだからね!』
「じゃあ、お詫びに、魔法をかけたげよう」
『は?』
「ほら、目瞑って」
『…梓の頭がおかしくなった』
「失礼な!子供と戯れているとたまに童心に返ることもあるんだよ僕だって」
普段なら言わない言葉を口にすれば、頭がおかしいなんて、ちょっとひどいにもほどがある。
けれどそんなことは今このときは特に僕の興味関心をひくことではない。
僕の関心は今、全て目の前の小夏を喜ばせることにある。
「じゃあもういいよ、瞑らなくても…」
『え、あ、べ、別に瞑らないとは言ってないよ!』
ふーんだ、と拗ねて見せれば、あわわ、ごめんごめん、と慌てて目を閉じた小夏に苦笑。
「いい子。じゃあ1、2、3で目、開けてね?…1 2 、」
3!と言って、僕自身は屈んで立てひざをつく。
お姫様に従者が何かを献上するような、そんな感じで。
掌の上には、靴。
『へ?』
「はい、クリスマスプレゼント。受け取ってください?僕のお姫様」
『っ?!』
ぼんっと顔を紅くして、え?とか、なんで?とか、単語とか驚きの一文字を繰り返す小夏にの脚をそっととって、靴を履かせてみる。
「うん、ぴったり!それに似合ってる。」
若干紫がかったエナメルのパンプスは子供と一緒に出かけても走れるように、低めのヒール。
モチーフは雰囲気を変えられるのでオススメですよ、といわれて取り外しができるものだ。
今は付けてあるそれは、蝶々をイメージしてあるそうだが、決して嫌な派手さはなく、上品だと思って選んだ。
「どう?気に入ってくれた?」
『、も、もちろんだけど、え、いつ、買ったの?え?私のために、梓、一人で?え、ほんとに、もらっていいの?』
「ははっ、そんなに動揺されると、どんな態度とったらいいかわかんなくなるよ」
『っ、あ、ごめ…』
「いえ、気にいってもらえたなら光栄ですよ、姫」
『だっ、からっ…!そ、その、姫っていうのが、恥ずかしくて、その…』
「そう?じゃあ、…姫!」
『~~~…ッ!』
小夏が可愛いのが悪いんだから、とぽんぽん頭をなでたら、ばか、とまた繰り返されたけど、なんだか幸せだから聞き流してあげよう。
『ありがと…』
「はっぴーめりーくりすます、だよ」
あ、それでね、と小夏を引き寄せつつ、言葉を続けた。
「靴にしたのには、ワケがあるんだ」
『?どんな?』
「聞きたい?」
『うん!』
「この間ね、若くして命を落とす病気になった子を、TVで見たんだ。」
こんな話、ロマンチックな聖夜にはあわなかもしれないけど、と思ったりもしたけれど。
大切な話だから聞いてほしかった。
「人間、悲しいことだけど、いつ命を終えるかわからないでしょ?」
『…そう、だね…』
「僕、宇宙に出ていたときも思っていたけど、人間は、なんて小さいんだ、はかないんだって。」
『…』
「そんな悲しい顔しないで…」
ちゅ、と瞼に口付けを落として、さらに強く抱きしめる。
すると抱きしめかえしてくれるこの体温を一生、この世から旅立っても、離したくないと願うから。
「それでね、思ったんだ。」
この前息子に読んで聞かせた本にシンデレラがあった。
「シンデレラの話の中の王子様は、みすぼらしい格好に戻ってしまったシンデレラを、ガラスの靴で見つけ出した」
『そうだね…ロマンチックだよね、』
「だから僕も。僕のお姫様に、プレゼント。」
『?』
「ガラスの靴じゃないけれど、それを履いていてくれたら、絶対に探し出すから。どこにいても。」
『っ!』
「例えばどちらか先に旅立ったとしても。絶対にまた一緒になれるように。」
『あ、ずさ…』
「クリスマスの約束だよ。ずっと一緒にいよう。」
『…ありが、と…ずっと一緒に、いよう、ね!』
暖かい体温を抱きしめて。
柔らかいキスを交わして。
静かに更ける聖夜に瞬く星に願いを。
この願い、叶えるのはサンタではなくて。
愛し合う二人。