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今年もやってきました、旦那様の誕生日。
なんだかんだ、付き合って長くなるけれど、お互いの特別な日を一緒に祝うことはちゃんと続いていて、恩着せがましいなんてこともなく、ただただ、愛しさだとか、有り難みだとかが積み重なっていく。
こんな暖かさを、生涯重ねてゆけるよう、ずっと仲良くいたいと願うばかり。
さて、そんな誕生日もいつものようにベッドで戯れながら幕を下ろし、スヤスヤ眠ったはずだったのだが。
次の日の朝である。
なんだが動き辛くて目を覚ましたところで、ギョッとした。
なんと、あの俺様な旦那が、いつも私を抱きしめて眠っている男前な一樹が、今日に限ってなぜか子供みたいに私の胸に顔を埋めて寝ているのである。
えっ?私がなんかしちゃったのかな?!大丈夫かな?!だとしたらどうしよう?!!こんな、威厳奪うような真似したら凹ませちゃわない?!でも今動いたらさすがに起きちゃうよね?!ヤバイ!
と悶々としているうちに、胸にあたる息のリズムが変わったので、あ、と思った瞬間、一樹がビクッとして飛び起きた。
「っ!?」
『…ぉ…はょ…?』
「ごめんっ!!」
無言に耐えられず、朝の挨拶をしたら、唐突に謝られた。
「無意識に抱きついてたみたいでっ、すまん!ほんとに!」
『えっ、あっ、いや、』
「男らしくない真似しちまって」
『あの!ちょっと待って!落ち着いて!別に私、嫌だとか言ってないから!』
「、た、しかに、そうなんだが、」
聞けば、一樹は前々からこういう事態に気づいていたそうで。極たまに、無意識に私に子供みたいに抱きついているんだそうだ。今まで一度も起きなかった私もスゴイけど、そんなことよりも。
『かずきさんかずきさん』
「...はい…」
しゅんとうなだれている一樹の返事に思わず苦笑。
『あはっ.…そんな恥ずかしいことかな…私は気にしてないし、なんなら、ほらっ!』
「は?」
『どーんと、飛び込んでこーい!』
何も纏っていないのと同じような格好なので、今更ながらに気恥ずかしくて、どこぞのアニメのセリフを真似てみる。
『一樹はさ、抱え混みすぎ!一人で処理しすぎ!旦那が妻に甘えるのの何が悪いか!全力で甘えたらよろし!』
「なっ…!」
『いつまでも守られてばかりの私じゃありませーんっ!……たまにはさ、弱音も、聞かせてよ。ね。よしよしいいコだねって、大人だってされたいでしょ?』
ふふっと笑えば、一樹もくしゃっと相貌を崩して子供のような笑顔を見せる。
「お前ってほんと…俺の心、お見通しだよなぁ…かなわないっ」
『伊達に長年、隣をキープしてないよっ』
「だなっ…。んじゃまっ、誕生日も過ぎたことだし、今年はたくさん甘えられるようになりますよっと!」
『ふぎゅっ!』
抱きしめてあげる、と両手を広げたのに、なぜか逆に抱きしめられて、潰れた声が出てしまった。
『ぶぁっ…!な、んで逆っ…』
「いーの!…たしかに…抱きしめられたいなーってときもあるんだ…でも、今は、そうやって俺のこと考えてくれるお前のこと、好きだなーって思ったから、抱きしめたくなった!」
『!!』
「…またさ、そういう気分になったら、そのときは遠慮なく言うから…よろしくな…」
『っ…そういうことなら…まぁ…、よろしく、されます…っふふ!』
なんだかうまく丸められた気がするけど、一樹が幸せそうだから、私はそれに従うまでだ。
「…誕生日ってさ、いいもんだな」
『そう思ってもらえたなら、わたしも嬉し……って、あの、一樹さん?この手は??』
「え?いや、いい雰囲気だったから、朝からイっちゃう?と思って」
『んもーー!!!台無し!!!やり直しです!!』
「えぇ?!いいだろー!誕生日ロスタイムってことで!!」
『なにそれーー!!』
また一年、笑顔が溢れる日々を作っていこうね。二人で。
20180419 Nagi
Happy Birth Day Dear my lover Kazuki
なんだかんだ、付き合って長くなるけれど、お互いの特別な日を一緒に祝うことはちゃんと続いていて、恩着せがましいなんてこともなく、ただただ、愛しさだとか、有り難みだとかが積み重なっていく。
こんな暖かさを、生涯重ねてゆけるよう、ずっと仲良くいたいと願うばかり。
さて、そんな誕生日もいつものようにベッドで戯れながら幕を下ろし、スヤスヤ眠ったはずだったのだが。
次の日の朝である。
なんだが動き辛くて目を覚ましたところで、ギョッとした。
なんと、あの俺様な旦那が、いつも私を抱きしめて眠っている男前な一樹が、今日に限ってなぜか子供みたいに私の胸に顔を埋めて寝ているのである。
えっ?私がなんかしちゃったのかな?!大丈夫かな?!だとしたらどうしよう?!!こんな、威厳奪うような真似したら凹ませちゃわない?!でも今動いたらさすがに起きちゃうよね?!ヤバイ!
と悶々としているうちに、胸にあたる息のリズムが変わったので、あ、と思った瞬間、一樹がビクッとして飛び起きた。
「っ!?」
『…ぉ…はょ…?』
「ごめんっ!!」
無言に耐えられず、朝の挨拶をしたら、唐突に謝られた。
「無意識に抱きついてたみたいでっ、すまん!ほんとに!」
『えっ、あっ、いや、』
「男らしくない真似しちまって」
『あの!ちょっと待って!落ち着いて!別に私、嫌だとか言ってないから!』
「、た、しかに、そうなんだが、」
聞けば、一樹は前々からこういう事態に気づいていたそうで。極たまに、無意識に私に子供みたいに抱きついているんだそうだ。今まで一度も起きなかった私もスゴイけど、そんなことよりも。
『かずきさんかずきさん』
「...はい…」
しゅんとうなだれている一樹の返事に思わず苦笑。
『あはっ.…そんな恥ずかしいことかな…私は気にしてないし、なんなら、ほらっ!』
「は?」
『どーんと、飛び込んでこーい!』
何も纏っていないのと同じような格好なので、今更ながらに気恥ずかしくて、どこぞのアニメのセリフを真似てみる。
『一樹はさ、抱え混みすぎ!一人で処理しすぎ!旦那が妻に甘えるのの何が悪いか!全力で甘えたらよろし!』
「なっ…!」
『いつまでも守られてばかりの私じゃありませーんっ!……たまにはさ、弱音も、聞かせてよ。ね。よしよしいいコだねって、大人だってされたいでしょ?』
ふふっと笑えば、一樹もくしゃっと相貌を崩して子供のような笑顔を見せる。
「お前ってほんと…俺の心、お見通しだよなぁ…かなわないっ」
『伊達に長年、隣をキープしてないよっ』
「だなっ…。んじゃまっ、誕生日も過ぎたことだし、今年はたくさん甘えられるようになりますよっと!」
『ふぎゅっ!』
抱きしめてあげる、と両手を広げたのに、なぜか逆に抱きしめられて、潰れた声が出てしまった。
『ぶぁっ…!な、んで逆っ…』
「いーの!…たしかに…抱きしめられたいなーってときもあるんだ…でも、今は、そうやって俺のこと考えてくれるお前のこと、好きだなーって思ったから、抱きしめたくなった!」
『!!』
「…またさ、そういう気分になったら、そのときは遠慮なく言うから…よろしくな…」
『っ…そういうことなら…まぁ…、よろしく、されます…っふふ!』
なんだかうまく丸められた気がするけど、一樹が幸せそうだから、私はそれに従うまでだ。
「…誕生日ってさ、いいもんだな」
『そう思ってもらえたなら、わたしも嬉し……って、あの、一樹さん?この手は??』
「え?いや、いい雰囲気だったから、朝からイっちゃう?と思って」
『んもーー!!!台無し!!!やり直しです!!』
「えぇ?!いいだろー!誕生日ロスタイムってことで!!」
『なにそれーー!!』
また一年、笑顔が溢れる日々を作っていこうね。二人で。
20180419 Nagi
Happy Birth Day Dear my lover Kazuki