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「んで、コッチの書類がだなぁ…」
ぬいの声が少し遠のいた気がした。
あ、また、だ。
私、なんで最近こうなんだろ?
自分のおかしさに気づいたのは、つい2・3日前くらいのこと。
会議中や、談笑中、それはいつくるかわからないのだけれど。
ぬいの唇をかぷり、と食みたくなるのだ。
その感情は突然やってきては、私の心臓をえぐり、離さない。
まずい。
まずいんだよ。
今日までこの感情をひっそりと抑えられたのは、ちょうど颯斗君や翼君が近くにいるときだったからで。
しかし今は私とぬいの二人っきりで。
その上、ここは生徒会室の奥まった部屋で。
誰にも見られないよ
頭の中で声がする。
だめ、だってば
反発したのは、私か、誰か。
ぬいとは付き合ってはいるけど、そんな、私から、女からとか、意味わかんない。
私、多くを求めるようになってる。
貪欲も行き過ぎてはただの鎖にしかならないってわかってるのに。
ぬいと二人っきりになることなんて、意外にないから、結構緊張してる、いつも。
私が大好きなぬいの声が、右から左に抜けていく。
目の前のソファーに座っていたぬいが、ぼやけて消えていく。
あれ?今、なんの話をしてたんだっけ?
集中 しなくちゃ
なるべく、唇なんか見ないように
あなたに堕ちてしまいすぎないように
『ぬい、ちょっと、すとっ』
今の私にはいささか早すぎるスピードで進む説明を一旦さえぎろうとしたときだった。
何かが私の視界を覆って、ぬいの姿が隠される。
え?え?
何が起こったかわからず、頭の中にクエスチョンが浮かび続けること数秒。
今度は抜けることのない、色っぽさを含んだ声が、さっきより近くから聞こえた。
「お前な…ちょっと、見つめすぎ」
『!!!!なっ…なんのこと?!!!』
「あのなぁ…気づいてないとでも思ったのか?お前の視線に気づかないほど、俺は落ちぶれたつもりはないんだが?」
『―っ…!!』
「それで?オレのお姫様は、オレに何をご所望デスカ?」
『ぶあっ!!!?な、な、な、なにも!!!ぜんぜん何も!!まったく何も!強いて言うなら説明の再開を!!』
私が焦っているのが面白いのか、豪快な笑い声がして、視界を覆っていた手が離された。
すると、そのまま腕を引かれて、膝の上で向き合うカタチに落ち着いてしまった。
頭をぬいの眼前で固定され、見つめられてはもう、逃げられない。
「うそつきは狼に食べられちゃうって、親に習わなかったか?」
『は?そんな話、聞いたことなっ―っ…ふ…!』
言葉の続きは口内に消えた。
始めは啄ばむように、ゆるゆると何度も優しく口付けを。
それがだんだんと深いものに代わり
ついには舌までも絡みとられて
呼吸さえも奪われる。
お世辞ではなく、ぬいはキスがうまい。
私の唇が解放されたときには、すでに骨抜きにされたあと。
くたりと頭をぬいの胸に預けて、荒い呼吸を繰り返していると、耳元で声がした。
「ほらな?狼に食べられちゃった、だろ?」
『っは……ぁ…はぁっ…ばか…』
「そもそもお前が毎日俺にラブコールを送るから悪いんだぞ?キスしてくれ、と言わんばかりに俺の唇ばっか見つめやがって。挙句の果てに、頬を染められちゃ、俺だって理性を保つのに苦労するさ。」
『っうそっ!!!気づいてたの?!』
「むしろお前に”気づいてないと思ってたの”かって聞きたいくらいだよ…はぁ…翼なんか、ときどきお前の顔みては、顔赤くしてたぞ?俺が気が気じゃなかった。」
『?!!!!!!つばさくんも被害者?!』
「ははっ!!それだけお前に色気が出てきたってことじゃないのか?」
『そ、そんな色気はいりません!!!!!!』
ぽかぽかとぬいの胸を叩けば、その手は軽く捕まり、もう一度、触れるだけのキス。
「その顔は、頼むから俺限定にしてくれよ?キスしてほしいなら、いつでもしてやるから。なんなら全校生徒の前でだって俺は構わないからな」
『~っぅ~っ……!!!!!』
「“俺の準備”はいつでもできてる。あとはお前を待つのみ、だ。」
『…一樹はずるい…』
「この状況で、わざと名前で呼ぶお前のほうがもっとずるいと思うが?」
口角をにやりとあげられたら、またその唇から目が離せなくなる。
前言撤回します。食みたいなんて、やっぱりウソ。
そのまま私のすべてを
食べてしまってください。
そんなことは、絶対に告げないけれど
―姫と王子と、どちらが狼?―
(もちろん、キスの先の、な?)
(一樹のばか!!)
ぬいの声が少し遠のいた気がした。
あ、また、だ。
私、なんで最近こうなんだろ?
自分のおかしさに気づいたのは、つい2・3日前くらいのこと。
会議中や、談笑中、それはいつくるかわからないのだけれど。
ぬいの唇をかぷり、と食みたくなるのだ。
その感情は突然やってきては、私の心臓をえぐり、離さない。
まずい。
まずいんだよ。
今日までこの感情をひっそりと抑えられたのは、ちょうど颯斗君や翼君が近くにいるときだったからで。
しかし今は私とぬいの二人っきりで。
その上、ここは生徒会室の奥まった部屋で。
誰にも見られないよ
頭の中で声がする。
だめ、だってば
反発したのは、私か、誰か。
ぬいとは付き合ってはいるけど、そんな、私から、女からとか、意味わかんない。
私、多くを求めるようになってる。
貪欲も行き過ぎてはただの鎖にしかならないってわかってるのに。
ぬいと二人っきりになることなんて、意外にないから、結構緊張してる、いつも。
私が大好きなぬいの声が、右から左に抜けていく。
目の前のソファーに座っていたぬいが、ぼやけて消えていく。
あれ?今、なんの話をしてたんだっけ?
集中 しなくちゃ
なるべく、唇なんか見ないように
あなたに堕ちてしまいすぎないように
『ぬい、ちょっと、すとっ』
今の私にはいささか早すぎるスピードで進む説明を一旦さえぎろうとしたときだった。
何かが私の視界を覆って、ぬいの姿が隠される。
え?え?
何が起こったかわからず、頭の中にクエスチョンが浮かび続けること数秒。
今度は抜けることのない、色っぽさを含んだ声が、さっきより近くから聞こえた。
「お前な…ちょっと、見つめすぎ」
『!!!!なっ…なんのこと?!!!』
「あのなぁ…気づいてないとでも思ったのか?お前の視線に気づかないほど、俺は落ちぶれたつもりはないんだが?」
『―っ…!!』
「それで?オレのお姫様は、オレに何をご所望デスカ?」
『ぶあっ!!!?な、な、な、なにも!!!ぜんぜん何も!!まったく何も!強いて言うなら説明の再開を!!』
私が焦っているのが面白いのか、豪快な笑い声がして、視界を覆っていた手が離された。
すると、そのまま腕を引かれて、膝の上で向き合うカタチに落ち着いてしまった。
頭をぬいの眼前で固定され、見つめられてはもう、逃げられない。
「うそつきは狼に食べられちゃうって、親に習わなかったか?」
『は?そんな話、聞いたことなっ―っ…ふ…!』
言葉の続きは口内に消えた。
始めは啄ばむように、ゆるゆると何度も優しく口付けを。
それがだんだんと深いものに代わり
ついには舌までも絡みとられて
呼吸さえも奪われる。
お世辞ではなく、ぬいはキスがうまい。
私の唇が解放されたときには、すでに骨抜きにされたあと。
くたりと頭をぬいの胸に預けて、荒い呼吸を繰り返していると、耳元で声がした。
「ほらな?狼に食べられちゃった、だろ?」
『っは……ぁ…はぁっ…ばか…』
「そもそもお前が毎日俺にラブコールを送るから悪いんだぞ?キスしてくれ、と言わんばかりに俺の唇ばっか見つめやがって。挙句の果てに、頬を染められちゃ、俺だって理性を保つのに苦労するさ。」
『っうそっ!!!気づいてたの?!』
「むしろお前に”気づいてないと思ってたの”かって聞きたいくらいだよ…はぁ…翼なんか、ときどきお前の顔みては、顔赤くしてたぞ?俺が気が気じゃなかった。」
『?!!!!!!つばさくんも被害者?!』
「ははっ!!それだけお前に色気が出てきたってことじゃないのか?」
『そ、そんな色気はいりません!!!!!!』
ぽかぽかとぬいの胸を叩けば、その手は軽く捕まり、もう一度、触れるだけのキス。
「その顔は、頼むから俺限定にしてくれよ?キスしてほしいなら、いつでもしてやるから。なんなら全校生徒の前でだって俺は構わないからな」
『~っぅ~っ……!!!!!』
「“俺の準備”はいつでもできてる。あとはお前を待つのみ、だ。」
『…一樹はずるい…』
「この状況で、わざと名前で呼ぶお前のほうがもっとずるいと思うが?」
口角をにやりとあげられたら、またその唇から目が離せなくなる。
前言撤回します。食みたいなんて、やっぱりウソ。
そのまま私のすべてを
食べてしまってください。
そんなことは、絶対に告げないけれど
―姫と王子と、どちらが狼?―
(もちろん、キスの先の、な?)
(一樹のばか!!)