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「先輩?なんか…元気なくないですか?」
『へ?』
いつもの帰り道、周りの速度に関係なく、私たちはゆるやかに二人だけの時間を楽しんでいた。そっと繋いだ手は、先ほどとはうってかわって、冷たい外気に負けずに暖かい。
体温を手繰るように、梓くんは私の手を引き、気づけば抱きしめられていた。
『あの…梓くん、ここ、道のど真ん中だよね?』
「関係ないですそんなこと。今気にしなきゃいけないのは、なんで先輩の元気がないかってことです。」
いくら公園の並木道で、道路の中心でないとはいえ、道行く人がチラチラこちらを見ているのはやはり気になる。
『元気ない?そんな風に見えた?ほら!こんなに元気元気っ』
「…強がりは、僕の前では通用しませんよ」
あと少しで唇がくっつきそうなくらいの距離に、梓くんの顔…とか、不意打ちは、何度されても慣れるものではなく、心臓がどくんと飛び跳ねた。
「僕に嘘つけるなんて想わないでください。雰囲気とか、すぐわかります…先輩のことならすぐ」
かあっと熱を帯びる顔は隠せるわけもなく、観念して本当のことを言うことにした。
『元気なのは本当。別に体が悪いわけじゃないんだよ?少し、鼻声ではあるけど。…ただちょっと、自分抜けてるなって実感することがあったから…案外へこんでたのかも…』
「やっぱり」
『でももう大丈夫!梓くんにぎゅーってしてもらったから!本当に元気でた!ありがとう!』
にっこりと、私につられて梓くんも笑顔になる。
あぁ
その顔。
私はその顔が見れたらなんだってできるんだよ?
と、
「先輩は…僕より年上だから追いつけないと」
突然真剣な顔をしてぽつり呟かれた言葉は
「…だから先輩は」
これ以上ないほど私の心を満たしてくれた。
「先輩は少し抜けてたって大丈夫です。僕を頼ってくれたって、いいんです。どんな先輩だってだいすきってことには代わりありませんから」
少し強まった私を抱きしめる腕に応えるように、私も腕に力をこめる。
-追いついて追い越して-
ところで
うってかわってニヤリと嬉しそうに歪んだ唇にまたもやどきり。
先輩の風邪は僕がもらっていいんですよね?答えなんか始めから言わせないけど。
何が追いつけない、だよ…ああやっぱり彼にはかなわない。
『へ?』
いつもの帰り道、周りの速度に関係なく、私たちはゆるやかに二人だけの時間を楽しんでいた。そっと繋いだ手は、先ほどとはうってかわって、冷たい外気に負けずに暖かい。
体温を手繰るように、梓くんは私の手を引き、気づけば抱きしめられていた。
『あの…梓くん、ここ、道のど真ん中だよね?』
「関係ないですそんなこと。今気にしなきゃいけないのは、なんで先輩の元気がないかってことです。」
いくら公園の並木道で、道路の中心でないとはいえ、道行く人がチラチラこちらを見ているのはやはり気になる。
『元気ない?そんな風に見えた?ほら!こんなに元気元気っ』
「…強がりは、僕の前では通用しませんよ」
あと少しで唇がくっつきそうなくらいの距離に、梓くんの顔…とか、不意打ちは、何度されても慣れるものではなく、心臓がどくんと飛び跳ねた。
「僕に嘘つけるなんて想わないでください。雰囲気とか、すぐわかります…先輩のことならすぐ」
かあっと熱を帯びる顔は隠せるわけもなく、観念して本当のことを言うことにした。
『元気なのは本当。別に体が悪いわけじゃないんだよ?少し、鼻声ではあるけど。…ただちょっと、自分抜けてるなって実感することがあったから…案外へこんでたのかも…』
「やっぱり」
『でももう大丈夫!梓くんにぎゅーってしてもらったから!本当に元気でた!ありがとう!』
にっこりと、私につられて梓くんも笑顔になる。
あぁ
その顔。
私はその顔が見れたらなんだってできるんだよ?
と、
「先輩は…僕より年上だから追いつけないと」
突然真剣な顔をしてぽつり呟かれた言葉は
「…だから先輩は」
これ以上ないほど私の心を満たしてくれた。
「先輩は少し抜けてたって大丈夫です。僕を頼ってくれたって、いいんです。どんな先輩だってだいすきってことには代わりありませんから」
少し強まった私を抱きしめる腕に応えるように、私も腕に力をこめる。
-追いついて追い越して-
ところで
うってかわってニヤリと嬉しそうに歪んだ唇にまたもやどきり。
先輩の風邪は僕がもらっていいんですよね?答えなんか始めから言わせないけど。
何が追いつけない、だよ…ああやっぱり彼にはかなわない。