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ダージリンの雫

リアムに日中物乞いでもらったパンを渡したけれど、リアムは一切口を付けなかった。



ふたりで、冷たい、土手に横たわる。



草と土の香りが鼻をつくけれど、リアムの身体に擦り寄ると、リアムのにおいに包まれた。



僕はいつもそうしているように、リアムの身体を抱き締めた。



何故だか涙が止まらなかった。



「お兄ちゃんなのに、ごめんね、リアム、ごめん…僕は何もできなくて」



僕がそう言うと



「大丈夫。兄って言ったって双子だろ」



とリアムが言う。



大丈夫な訳が無いじゃないか…



リアムの「大丈夫」を聞く度に僕の目から涙が出て、



明け方までずっと泣いていた。
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