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ダージリンの雫

お母さんはその日から帰ってこなかった。



その日から僕らは2人ぼっちになってしまった。



僕らが13歳の時のことだった。



そんな僕らが家賃を払えるはずもなく、大家は困り果て、僕らを追い出した。



家も食べる物もない。



もちろん、お金だってない。



お母さんがいつも言っていたように、僕達はいない方がいいのかもしれない。



このまま死んだとしても、誰も困らない。



僕らがいなくたって、この残酷な世界はぐるぐる廻り続ける。



ふと、リアムを見る。



リアムの瞳は僕と同じで青いはずなのに、僕の瞳とは違って、燃えているようだった。



生きることを諦めてないんだ、リアムは。



僕なんかより強いから。



双子なのに、こうも違うんだ僕らは。



こうして、時々、リアムの兄であることがはずかしくなる。



兄弟なのに、リアムを遠く感じる。
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