このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

ダージリンの雫

橋での一件がきっかけで、僕は彼女とほぼ毎日、橋の上で話すようになった。



「今日は、またギリシャ神話きかせてくれる?」



「いいわよ。何にする?恋人を信じられなくて、殺めてしまうアポロンの話?それとも、ゼウスに連れ去られた美少年の話にする?」



他愛もない話をしてるだけなのに、あっという間に感じる。



彼女と話すうちにその時間が待ち遠しくなっていった。



お客さんと接してる時にも、思い出して吹き出してしまうこともあった。



「最近、リュカ様、楽しそうね」



と女性達は口々に噂していた。
14/16ページ
スキ