このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

ダージリンの雫

「そんなこと、なんでするんだよ」



リアムの眉が吊り上がる。



つられて僕も口調を荒らげてしまって、



「リアムだって、お仕事するじゃない」



とリアムを突っぱねた。



「だからお前はしなくていいだろ」



「だからしなくっちゃ。僕お兄ちゃんなんだから」



僕がそう言った時、リアムはまだ何か言いたそうにしていたけれど、何も言わなかった。



多分、僕の中の本気を見て、何も言えなくなったんだろう。
初めての喧嘩、初めて、どちらも譲れなかったことだった。
喧嘩をする時は、僕がいつも折れていたのだけれど。
11/16ページ
スキ