二番煎じな内容が多いです。
リベロな彼に私の才能発掘されました。
空欄の場合は「納豆」になります。
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夕は「三本ください」と言っていた。今まで牛島さんのスパイクを取ろうとしてミスしたのは二回。つまり、次に夕の方へボールが来たときに夕が取れたら有言実行の三本目ということになる。
なんの因果か今は牛島さんのサーブターン。回りからすれば烏野が白鳥沢にコテンパンにされている光景に見えているはず(実際そうなんだけど)。でも今、私達が賭けているのは夕の有言実行に対して。これで取れれば烏野にも勝機が見える。
「サッ来オォォイ!!」
夕の気合いの籠った声を上げた次の瞬間、牛島さんが強烈なサーブを打った。ボールは澤村先輩と夕の間に向かっていく。二人がボールの軌道へと入ろうとしたが、途中で澤村先輩が『その位置』を夕に渡した。
──パァンッ
夕の体がボールをレシーブした反動で深く床に沈む。だが、それと反対に夕のレシーブしたボールは上に上がっていた。
「「上がったアァアア!!!」」
夕のこのレシーブが、私達烏野に勝利への道を切り開いたのだ。
一セット目は白鳥沢に大差をつけられ先取されてしまった。二セット目、出だしは好調で私達が考えた対牛島さん用のトータルディフェンスも見事に上手く行き、烏野は波を掴みつつあった。
「烏養さん。上がってきましたね、調子」
「だな。西谷のレシーブが決まってからようやくあいつら自分等のプレーをやり始めたぜ」
「トータルディフェンスが上手くハマったのも大きいですよね」
「あぁ、少しずつだが月島 もノッてきたしな。それでも俺達が白鳥沢に点差をつけられないのは向こうのセッターが牛島を容赦なく使ってきたり、あのゲスブロックするミドルブロッカーの驚異的なブロックのせいだな」
「ミドルブロッカー……天童さんですね」
「朝霧お前、夏休みの時白鳥沢にお手伝いに行ったんだろ? なんかそんときにアイツらの弱点とか無かったか?」
弱点……か。
「すみません。正直白鳥沢 は夏休みの時より遥かに強くなってて、弱点という弱点が見つからないというか……。後半になったらボロが出てくるかもしれないんですけど、現時点でここから見てるだけだと私からはなんとも……」
「あ"ーーーー!!! 分かってたつもりだが、強敵すぎだろ白鳥沢……!!!」
私と烏養さんはがっくりと項垂れる。すると、今まで黙っていた武田先生が静かに口を開いた。
「大丈夫です。烏野のコートには今、考えることを止めない『烏野の理性』がいるんですから!」
二セット目はお互い点の取り合いが続き、烏野がセットポイントを取ったと思ったら白鳥沢が追い付きデュースになったりの繰り返しで、コートには緊張感が走る。「少しでもミスをしたらセットを取られる」そんな緊張感がベンチの私達にもビシビシと伝わってくる。
そんな中、月島くんは一セット目の時よりも相手のスパイクに食らいついていく粘りのブロックを見せ、確実にワンタッチを取っていく。確かあれは、〝リード・ブロック〟って言うんだっけ。かなり前の記憶だが音駒の黒尾さんが上手かったのを覚えている。
そういえば黒尾さん達は元気にしているだろうか。ほら、夜久さんとか京治くんとか研磨くんとか。私は二度目の遠征には行けなかったからなぁ……。
月島くんが牛島さんのスパイクからワンタッチを取るが、ボールはコートの遥か後ろに飛んでいく。ブロックアウトになってしまうか、と思ったそのとき、なんと日向くんがそのボールに追い付きレシーブで繋いだ。更にそれを龍が繋ぎ、影山くんが無理矢理打った。
ボールはビィィンッと、ネットに引っ掛かるもギリギリ白鳥沢のコートに落ちていく。白鳥沢は咄嗟にボールを拾うも、それは烏野のチャンスボールとなった。
「チャンスボール!!」
視界の端で日向くんが助走に入るのが見えた。
〝マイナス・テンポのバックアタック〟
それは白鳥沢のブロックを掻い潜り、ボールは白鳥沢のコートに叩きつけられた。
「ブレイク……!」
しかし、このまま第二セットを取ることを期待したが今度は牛島さんのスパイクが烏野のコートに力強く叩きつけられたことで、再びデュースとなってしまう。そしてついに三十点台に突入した。
そして現在、白鳥沢が29点の烏野が30点。白鳥沢の焦りが徐々に目に見えてくる。特に賢治郎は必死に食らいつく烏野に苛立ちを覚え始めている。
──もしかして、月島くんはこれを……!
それは、私の中で浮かび上がった予想を裏付けるかのようにして起こった。
賢治郎が牛島さんにトスを上げる。
それは僅かな苛立ちと焦りを含んだトス。
東峰先輩と月島くんがブロックに跳ぶ。
しかしその二人の間に空く僅かな隙間──
──ドドンッ
スパイクコースは月島くんによって塞がれた。
防がれたスパイク。
コートに叩きつけられたボール。
白鳥沢の愕然とした表情。
「──と、」
「「止めたあぁああ!!!」」
月島くんの奇跡のブロックの得点によって、第二セットは烏野が取った。
なんの因果か今は牛島さんのサーブターン。回りからすれば烏野が白鳥沢にコテンパンにされている光景に見えているはず(実際そうなんだけど)。でも今、私達が賭けているのは夕の有言実行に対して。これで取れれば烏野にも勝機が見える。
「サッ来オォォイ!!」
夕の気合いの籠った声を上げた次の瞬間、牛島さんが強烈なサーブを打った。ボールは澤村先輩と夕の間に向かっていく。二人がボールの軌道へと入ろうとしたが、途中で澤村先輩が『その位置』を夕に渡した。
──パァンッ
夕の体がボールをレシーブした反動で深く床に沈む。だが、それと反対に夕のレシーブしたボールは上に上がっていた。
「「上がったアァアア!!!」」
夕のこのレシーブが、私達烏野に勝利への道を切り開いたのだ。
一セット目は白鳥沢に大差をつけられ先取されてしまった。二セット目、出だしは好調で私達が考えた対牛島さん用のトータルディフェンスも見事に上手く行き、烏野は波を掴みつつあった。
「烏養さん。上がってきましたね、調子」
「だな。西谷のレシーブが決まってからようやくあいつら自分等のプレーをやり始めたぜ」
「トータルディフェンスが上手くハマったのも大きいですよね」
「あぁ、少しずつだが
「ミドルブロッカー……天童さんですね」
「朝霧お前、夏休みの時白鳥沢にお手伝いに行ったんだろ? なんかそんときにアイツらの弱点とか無かったか?」
弱点……か。
「すみません。正直
「あ"ーーーー!!! 分かってたつもりだが、強敵すぎだろ白鳥沢……!!!」
私と烏養さんはがっくりと項垂れる。すると、今まで黙っていた武田先生が静かに口を開いた。
「大丈夫です。烏野のコートには今、考えることを止めない『烏野の理性』がいるんですから!」
二セット目はお互い点の取り合いが続き、烏野がセットポイントを取ったと思ったら白鳥沢が追い付きデュースになったりの繰り返しで、コートには緊張感が走る。「少しでもミスをしたらセットを取られる」そんな緊張感がベンチの私達にもビシビシと伝わってくる。
そんな中、月島くんは一セット目の時よりも相手のスパイクに食らいついていく粘りのブロックを見せ、確実にワンタッチを取っていく。確かあれは、〝リード・ブロック〟って言うんだっけ。かなり前の記憶だが音駒の黒尾さんが上手かったのを覚えている。
そういえば黒尾さん達は元気にしているだろうか。ほら、夜久さんとか京治くんとか研磨くんとか。私は二度目の遠征には行けなかったからなぁ……。
月島くんが牛島さんのスパイクからワンタッチを取るが、ボールはコートの遥か後ろに飛んでいく。ブロックアウトになってしまうか、と思ったそのとき、なんと日向くんがそのボールに追い付きレシーブで繋いだ。更にそれを龍が繋ぎ、影山くんが無理矢理打った。
ボールはビィィンッと、ネットに引っ掛かるもギリギリ白鳥沢のコートに落ちていく。白鳥沢は咄嗟にボールを拾うも、それは烏野のチャンスボールとなった。
「チャンスボール!!」
視界の端で日向くんが助走に入るのが見えた。
〝マイナス・テンポのバックアタック〟
それは白鳥沢のブロックを掻い潜り、ボールは白鳥沢のコートに叩きつけられた。
「ブレイク……!」
しかし、このまま第二セットを取ることを期待したが今度は牛島さんのスパイクが烏野のコートに力強く叩きつけられたことで、再びデュースとなってしまう。そしてついに三十点台に突入した。
そして現在、白鳥沢が29点の烏野が30点。白鳥沢の焦りが徐々に目に見えてくる。特に賢治郎は必死に食らいつく烏野に苛立ちを覚え始めている。
──もしかして、月島くんはこれを……!
それは、私の中で浮かび上がった予想を裏付けるかのようにして起こった。
賢治郎が牛島さんにトスを上げる。
それは僅かな苛立ちと焦りを含んだトス。
東峰先輩と月島くんがブロックに跳ぶ。
しかしその二人の間に空く僅かな隙間──
──ドドンッ
スパイクコースは月島くんによって塞がれた。
防がれたスパイク。
コートに叩きつけられたボール。
白鳥沢の愕然とした表情。
「──と、」
「「止めたあぁああ!!!」」
月島くんの奇跡のブロックの得点によって、第二セットは烏野が取った。