二番煎じな内容が多いです。
リベロな彼に私の才能発掘されました。
空欄の場合は「納豆」になります。
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「いやぁ~! あんなに熱い挑発は初めてされたなぁ、納豆ちゃん!」
「(捕まった……)」
災難なことに、仁花ちゃんと上で観戦するために移動しようとするとなぜか私だけ及川さんに捕まってしまった。声はいつもの陽気な及川さんなのに、どうしてか顔を上げず一向に私と目を合わせようとしないから及川さんがどんな表情をしているのかが分からない。まあきっとあまり良い顔はしていないんだろうけど……。
「お望み通り、ボッコボコにしてあげるよ」
耳の近くで呟かれた男の人特有の低音ボイスに鳥肌がたち、反射的にバッ及川さんから離れ、後ろも振り返らずに急いで仁花ちゃんの待つ上へと階段を上っていった。……やっぱり及川さんは、ちょっと苦手だ。
「「お願いシャッス!!」」
そして、試合は始まりを告げた。
最初のサーブは及川さんから。きっとここからは本気だろうからさっきまでのサーブとは桁違いの威力を出してくるに違いない。落下防止の手すりの部分をキュッと強く握り、私は及川さんを食い入るように見つめた。
そして、ドゴォッという音と共に及川さんから放たれたサーブをレシーブしたのは澤村先輩。私はそのサーブな威力に驚き、目を見開いた。
いやちょっと、これは段違いすぎるでしょ。
手加減されていたことは分かっていたとはいえ、あまりの威力の差に私はさっきまで舞い上がっていた心が一気に萎んでいくのが分かった。
そこからはお互いシーソーゲームで、烏野の新技も決まったり青城の巧みなコンビネーションの技に点を決められたり。東京合宿の時の試合よりも迫力のある試合展開に私はトキメかざるおえない。影山くんと日向くんの新速攻が決まったときは仁花ちゃんと一緒に飛び上がって喜んでしまったが、すぐに青城の三年が対応に入ってきた時は二人して歯を食い縛った。
そして第一セット終盤、烏野がリード。青城のサーブは…及川さん。試合が進んでいくにつれて集中力が増していく及川さんには称賛の言葉しか出てこない。現に今もサーブを打とうとしている及川さんの顔つきが先程よりも〝無〟に近いように見える。そんな及川さんのサーブは結果的にはアウトで私たちの得点になったが、更に威力を上げており、私達烏野側は静かに息をのんだ。
烏野のセットポイント。青城のメンバー交代で入ってきたのは目付きの悪いヤンキーっぽいひと。その人は自分に上げられた訳じゃないトスを無理矢理打ち、それはアウトになり、烏野は第一セットを先取した。
第二セット、及川さんに「狂犬ちゃん」と呼ばれていたあの人がスタートから出ていた。その人はどうやら攻撃に特化した人のようで、繰り出されるスパイクを烏野はブロックでもレシーブでも止めることができない。どうやら、あまり深くは考えない……感覚派の人らしくさっきも「スパイクは強打じゃねえと気持ちよくねえっすよ!」とコーチの人に抗議していた。
「あの、納豆先輩ならあの人のスパイク取れますか?」
急に、隣にいた仁花ちゃんがそんなことを尋ねてきた。あまりそういう質問を仁花ちゃんがすることは無かったから、私は少し困ってしまった。
「うーん、どうだろう……。実際に受けてみないと分からないなぁ。でも絶対にとれないって訳じゃないと思う」
「私は間違いなく腕がもげます!」
「仁花ちゃん!?」
仁花ちゃんのいきなりのカミングアウトに私は思わず笑ってしまう。
「納豆先輩は本当にかっこいいです。レシーブが上手なのもそうですけど、それ以前に人として私の憧れです」
「え……!?」
「皆さん笑顔になるんです。納豆先輩がいると。もちろん私もです!! 傍にいると落ち着くというか、頼りたくなるっていうか……甘えたくなるんです。先輩と一緒にいたらなんでもできちゃう気がするんですよ。本当です」
「な、なんか照れてきた……」
私の言葉に仁花ちゃんはえへへっ!と笑い、最後に私の顔を覗きこみながら「だからきっと納豆先輩が居るから、この試合だって絶対に勝てます!!!」と、とびきりの笑顔でそう言ってくれたのだ。私の後輩可愛い!!!!
私が堪らず仁花ちゃんに抱きつくと仁花ちゃんも私の背中に手を回してぎゅーっと抱き締め返してくれた。もうこれ勝つしかないわぁ……。
「烏野ファイトー!!!」
「ファイトー!!」
「ナイスレシーブ!!!」
「ナイスー!!」
「東峰先輩ナイススパイク!!」
「ナイスです!!!」
私の言葉に仁花ちゃんがついてくるようにして二人で一生懸命応援する。及川さんの更に更に威力の上がったサーブが烏野のコートに決まっちゃって、相手側の得点になってもめげずに何度も何度も烏野の応援をした。
何度も「ナイス」を言った。
何度も「ドンマイ」を言った。
何度も飛びはねそうになった。
何度も歯を食い縛った。
そんな私達に応えるようにして先輩達も夕達も影山くん達も点が決まった時やサーブをする時に私達に手を振ってくれた。
だが、惜しくも二セット目は青城にとられてしまった。
「──行くぞ。俺達は青葉城西を越えなくてはいけない」
澤村先輩のその一言で選手達の顔付きがガラリと変わった。
……これからラストの第三セットが始まる。緊張は最高潮に達し、隣にいる仁花ちゃんは顔が青ざめている。正直私も心臓がバクバクと鼓動して、こうして立って見ていることしかできないのが心底もどかしい。
皆のところに駆け寄りたい。
なんだったらコートに割り入って落ちそうなボールをレシーブしたい……(だめです)。
「ヒャーッ、なんかすっごい緊張してきたわー」
「私もです…冴子さん」
「おっ! 納豆は緊張してても可愛いね!」
今私の左隣には仁花ちゃんが居る。そして更に私の右隣には龍のお姉さんの〝冴子さん〟がいる。どうやら自分の弟の晴れ舞台を見に来たようだ。姉弟ということもあり、顔のパーツ(特に目)が冴子さんと龍はそっくりで最初みたときは龍が女体化したのかと思った。
見た目からして男気あふれるこの素敵なお姉さんは龍が大好きらしく、「龍~♡」と、さっきから熱烈な応援をしている。微笑ましい。
「それにしても龍がまともに話せる女の子って少ないから珍しいね納豆は!」
「えっと……私ほめられてますか??」
「もっっっちろん!! なんだったら龍の嫁に来なって!」
「よ……っ!?」
「姉ちゃんまじ納豆に変なこと吹き込むのやめろ!!!!」
冴子さんの嫁発言に体中の体温が上昇するのを感じると、どうやら会話が丸聞こえだったのか下から龍が顔を真っ赤にしながら冴子に怒鳴った。しかし怒鳴られた本人はそれさえも〝照れ〟と捉えることにしたらしくニヤつきながら「照れんなって!」と、龍に直接茶々をいれていた。
……これから第三セットなんだけどな。
果たしてこんな緊張感で良いのでしょうか…。
「(捕まった……)」
災難なことに、仁花ちゃんと上で観戦するために移動しようとするとなぜか私だけ及川さんに捕まってしまった。声はいつもの陽気な及川さんなのに、どうしてか顔を上げず一向に私と目を合わせようとしないから及川さんがどんな表情をしているのかが分からない。まあきっとあまり良い顔はしていないんだろうけど……。
「お望み通り、ボッコボコにしてあげるよ」
耳の近くで呟かれた男の人特有の低音ボイスに鳥肌がたち、反射的にバッ及川さんから離れ、後ろも振り返らずに急いで仁花ちゃんの待つ上へと階段を上っていった。……やっぱり及川さんは、ちょっと苦手だ。
「「お願いシャッス!!」」
そして、試合は始まりを告げた。
最初のサーブは及川さんから。きっとここからは本気だろうからさっきまでのサーブとは桁違いの威力を出してくるに違いない。落下防止の手すりの部分をキュッと強く握り、私は及川さんを食い入るように見つめた。
そして、ドゴォッという音と共に及川さんから放たれたサーブをレシーブしたのは澤村先輩。私はそのサーブな威力に驚き、目を見開いた。
いやちょっと、これは段違いすぎるでしょ。
手加減されていたことは分かっていたとはいえ、あまりの威力の差に私はさっきまで舞い上がっていた心が一気に萎んでいくのが分かった。
そこからはお互いシーソーゲームで、烏野の新技も決まったり青城の巧みなコンビネーションの技に点を決められたり。東京合宿の時の試合よりも迫力のある試合展開に私はトキメかざるおえない。影山くんと日向くんの新速攻が決まったときは仁花ちゃんと一緒に飛び上がって喜んでしまったが、すぐに青城の三年が対応に入ってきた時は二人して歯を食い縛った。
そして第一セット終盤、烏野がリード。青城のサーブは…及川さん。試合が進んでいくにつれて集中力が増していく及川さんには称賛の言葉しか出てこない。現に今もサーブを打とうとしている及川さんの顔つきが先程よりも〝無〟に近いように見える。そんな及川さんのサーブは結果的にはアウトで私たちの得点になったが、更に威力を上げており、私達烏野側は静かに息をのんだ。
烏野のセットポイント。青城のメンバー交代で入ってきたのは目付きの悪いヤンキーっぽいひと。その人は自分に上げられた訳じゃないトスを無理矢理打ち、それはアウトになり、烏野は第一セットを先取した。
第二セット、及川さんに「狂犬ちゃん」と呼ばれていたあの人がスタートから出ていた。その人はどうやら攻撃に特化した人のようで、繰り出されるスパイクを烏野はブロックでもレシーブでも止めることができない。どうやら、あまり深くは考えない……感覚派の人らしくさっきも「スパイクは強打じゃねえと気持ちよくねえっすよ!」とコーチの人に抗議していた。
「あの、納豆先輩ならあの人のスパイク取れますか?」
急に、隣にいた仁花ちゃんがそんなことを尋ねてきた。あまりそういう質問を仁花ちゃんがすることは無かったから、私は少し困ってしまった。
「うーん、どうだろう……。実際に受けてみないと分からないなぁ。でも絶対にとれないって訳じゃないと思う」
「私は間違いなく腕がもげます!」
「仁花ちゃん!?」
仁花ちゃんのいきなりのカミングアウトに私は思わず笑ってしまう。
「納豆先輩は本当にかっこいいです。レシーブが上手なのもそうですけど、それ以前に人として私の憧れです」
「え……!?」
「皆さん笑顔になるんです。納豆先輩がいると。もちろん私もです!! 傍にいると落ち着くというか、頼りたくなるっていうか……甘えたくなるんです。先輩と一緒にいたらなんでもできちゃう気がするんですよ。本当です」
「な、なんか照れてきた……」
私の言葉に仁花ちゃんはえへへっ!と笑い、最後に私の顔を覗きこみながら「だからきっと納豆先輩が居るから、この試合だって絶対に勝てます!!!」と、とびきりの笑顔でそう言ってくれたのだ。私の後輩可愛い!!!!
私が堪らず仁花ちゃんに抱きつくと仁花ちゃんも私の背中に手を回してぎゅーっと抱き締め返してくれた。もうこれ勝つしかないわぁ……。
「烏野ファイトー!!!」
「ファイトー!!」
「ナイスレシーブ!!!」
「ナイスー!!」
「東峰先輩ナイススパイク!!」
「ナイスです!!!」
私の言葉に仁花ちゃんがついてくるようにして二人で一生懸命応援する。及川さんの更に更に威力の上がったサーブが烏野のコートに決まっちゃって、相手側の得点になってもめげずに何度も何度も烏野の応援をした。
何度も「ナイス」を言った。
何度も「ドンマイ」を言った。
何度も飛びはねそうになった。
何度も歯を食い縛った。
そんな私達に応えるようにして先輩達も夕達も影山くん達も点が決まった時やサーブをする時に私達に手を振ってくれた。
だが、惜しくも二セット目は青城にとられてしまった。
「──行くぞ。俺達は青葉城西を越えなくてはいけない」
澤村先輩のその一言で選手達の顔付きがガラリと変わった。
……これからラストの第三セットが始まる。緊張は最高潮に達し、隣にいる仁花ちゃんは顔が青ざめている。正直私も心臓がバクバクと鼓動して、こうして立って見ていることしかできないのが心底もどかしい。
皆のところに駆け寄りたい。
なんだったらコートに割り入って落ちそうなボールをレシーブしたい……(だめです)。
「ヒャーッ、なんかすっごい緊張してきたわー」
「私もです…冴子さん」
「おっ! 納豆は緊張してても可愛いね!」
今私の左隣には仁花ちゃんが居る。そして更に私の右隣には龍のお姉さんの〝冴子さん〟がいる。どうやら自分の弟の晴れ舞台を見に来たようだ。姉弟ということもあり、顔のパーツ(特に目)が冴子さんと龍はそっくりで最初みたときは龍が女体化したのかと思った。
見た目からして男気あふれるこの素敵なお姉さんは龍が大好きらしく、「龍~♡」と、さっきから熱烈な応援をしている。微笑ましい。
「それにしても龍がまともに話せる女の子って少ないから珍しいね納豆は!」
「えっと……私ほめられてますか??」
「もっっっちろん!! なんだったら龍の嫁に来なって!」
「よ……っ!?」
「姉ちゃんまじ納豆に変なこと吹き込むのやめろ!!!!」
冴子さんの嫁発言に体中の体温が上昇するのを感じると、どうやら会話が丸聞こえだったのか下から龍が顔を真っ赤にしながら冴子に怒鳴った。しかし怒鳴られた本人はそれさえも〝照れ〟と捉えることにしたらしくニヤつきながら「照れんなって!」と、龍に直接茶々をいれていた。
……これから第三セットなんだけどな。
果たしてこんな緊張感で良いのでしょうか…。