二番煎じな内容が多いです。
リベロな彼に私の才能発掘されました。
空欄の場合は「納豆」になります。
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皆一緒に上で観戦した青城対伊達工の試合は2ー0で青城が勝利を納めた。初めて見る伊達工のブロックは素人目からしても洗礼されたものというか、きっと何度も練習を繰り返した末に体に染み着いたようなものだと思った。
そして恐らく烏野にとっては一番の越えるべき壁であろう、青葉城西との試合が幕を開ける。
「なんか緊張してきちゃった…」
「納豆も谷っちゃんと同じでAEDいるか!?」
「…AEDはさすがにいらないかな? 夕はあんまり緊張してるように見えないね」
「おう!! 俺がどんなサーブもスパイクも取ってやるぜ!!!」
「気合い十分って感じ?」
「ったりめーだろ!」
そう言ってニカッと笑う夕はまさしく烏野の守護神そのもので、その笑顔が少し眩しく見えた。そしてアップが始まると夕はあわただしくコートに走っていった。……なんだろう、夕が緊張してないとこっちまで緊張がほぐれてきちゃうな~。ちょっと準決勝らしくないかも、なんて小さく笑うと潔子先輩に「納豆ちゃん?」と不思議に思われてしまった。
とにかくここ は乗り越えなくちゃね。
「ごめん影山くん、そこのボール取ってもらえる?」
「ウッス」
影山くんの近くに転がっていったボールを取ってもらうようにお願いすると、影山くんは軽く頷いてボールを取ろうとした。が、ボールに影山くんの手が掛かると同時にもう一つ別の手がそのボールを反対側から掴んだ。
え?と、私と影山くんが顔を上げるとそこにはなんと及川さんが。
「これはこれは前回俺にこてんぱんにやられた飛雄ちゃんじゃないですか」
「今回は勝ちにきました……!」
グギギギ…とボールを取り合う二人を止めようと近づいたとき、ゲスい思考を持つ及川さんはパッといきなりボールを引っ張っていた手を離した。当然、影山くんは後ろに倒れるわけで、運悪くも近づきに行った私もその転倒に巻き込まれ二人して床にビダンッと倒れこんだ。
「いてて……」
「スンマセンっす! 怪我、ねえっすか?」
素早く影山くんは立ち上がり倒れこんでいる私に手を差し出す。私はその手を遠慮なく掴ませてもらい、「大丈夫だよ」と言いながら立ち上がった。
「及川が他校の女子苛めてるー」
「あのモテ男の及川が女子苛めたー」
「最低だなクソ川」
「見損ないました、及川さん」
「及川さん……」
この光景を見ていた青城の人達が立て続けに及川さんを責めた。
「……酷いっすね」
最後の決定打は影山くんでした。
「悪ぃな朝霧。コイツゲス野郎だから」
「岩泉さん! 大丈夫ですよ、怪我してませんので!」
「あーーよかったわ。もし怪我でもしてたら及川のことぶっ叩いてたところだ」
「(怪我してなくてよかった……)」
青城メンバー+烏野メンバーから冷たい視線を浴びている及川さんは申し訳なさそうな表情で私に謝ってきた。
「ごめんね納豆ちゃん。巻き込むつもりは無くて……」
「だ、大丈夫ですよ。だから速くアップしましょう!」
元気です!ということを伝えるため、ちょっとオーバーにリアクションをとってしまった感は否めないが、双方アップに戻ったので良しとしよう。はあ……とため息をついていると、影山くんがボールを手にいそいそと私の傍に寄ってきた。
「どうしたの?」
「あの、次サーブっすよね。だからその…あ、あさ、朝霧先輩が良かったら西谷さんと一緒にコートに入って軽くサーブ拾ってくれませんか?」
「…………え? 良いのかな、それって」
「駄目ってこと無いような気もします」
「ま、まあね。ちょっと烏養さんに聞いてくるね」
「良いんじゃねえか? そういうマネージャーからの〝宣戦布告〟も面白くてアリじゃね?」
「お、面白いですかね?」
「おう! 一発かましてこい!!!」
いいんかい!!!(やけくそ)
とりあえず澤村先輩にその事を報告して私は「やってやろーぜ!!」と喜んでいる夕と共にコートに入った。ちなみに、烏野側のコートに入るため実質とるのは青城選手のサーブだ。あれ、じゃあ影山くんが来た意味とは。
「うわあ…やっぱめっちゃ見られてるよ……」
「むしろ見られてた方が良いだろ! かませかませ!!」
「うん、君は他人事だもんね」
私がコートに入ったことで青城選手の人達がざわめきだす。「え、なんでいんの?」みたいな感じで。ほらみてよ、及川さんも困惑しちゃってんじゃん。そんな青城を見かねてか、澤村先輩が青城側に「遠慮なくどうぞ!」と、爽やかな笑顔で伝えに言った。
あーーああ、あああ、ああああーーー!!!
恥ずかしい!!!
切実に影山くんと烏養さんを恨む。あと「いいじゃん!」とか言って賛成した人も。(つまり烏野メンバー全員)
そしていま!私の青春が!!幕を開ける!!!
……もうなんでもいいや。
side 国見
「な、なあ国見…これサーブ打ってもいいのか??」
「……さあ?」
歯切れの悪い金田一に曖昧に返事をし、俺達は及川さんの動向を伺うことにした。これにはさすがの及川さんでも動揺が隠せておらず、それほど凄いことをあの人は今しているだな、と少し他人事のように思った。
コートに入って烏野のリベロの人の隣に立っているマネージャーさんはどこか恥ずかしそうにしていて、俺達は「あぁ、やらされてるんだな」と覚り、哀れむことしかできなかった。
「ま、まあ……打っても良いんだったら打つ? 時間も無くなっちゃうし……?」
「「お、おう……」」
「これでいいんだよね…?」とこれほどまでに不安が顔一杯に現れている及川さんを見るのは久しぶりだ。及川さん以外の三年生もここは素直に及川さんに判断を委ねているらしく、誰一人及川さんに反抗する人はいなかった。
……ああ、うん、打つか。
そうと決まれば俺達の行動は速く、「行くぞー!」と叫びながら続々とサーブを打ち始めた。心なしか俺達の打つサーブは大半が烏野リベロのいる方に打ち込まれているような気がする。やっぱりちょっと先輩達も遠慮しているのだろうか。あーそっか、まあ、それが当たり前か。でもごめん。
俺は疲れるから遠慮なく打つぞ。
バンッと遠慮なくマネージャーさんのいる方にいつも通りのサーブを打ち込むと、先輩達から「お前やりやがったな?」みたいな視線を浴びせられたがムシムシ。だって誰かがやらなきゃ先輩達いかないじゃん。あといつも通り打ちたい(本音)
パッとマネージャーさんの方を見ると、難なく俺のサーブをレシーブしてきっちりセッターのいるところに返していた。……ほら、大丈夫じゃん。わざわざコートに入れて俺たちを挑発してくるってことはさ、『それ相応の実力』があるってことだろ。だったら尚更、乗ってやらねえとな。
「おぉう、フツーに上手い……」
「だな。……心配いらねえな」
そしてようやく先輩達もいつも通りのサーブを打ち出した。
(俺に感謝しろ)
そして恐らく烏野にとっては一番の越えるべき壁であろう、青葉城西との試合が幕を開ける。
「なんか緊張してきちゃった…」
「納豆も谷っちゃんと同じでAEDいるか!?」
「…AEDはさすがにいらないかな? 夕はあんまり緊張してるように見えないね」
「おう!! 俺がどんなサーブもスパイクも取ってやるぜ!!!」
「気合い十分って感じ?」
「ったりめーだろ!」
そう言ってニカッと笑う夕はまさしく烏野の守護神そのもので、その笑顔が少し眩しく見えた。そしてアップが始まると夕はあわただしくコートに走っていった。……なんだろう、夕が緊張してないとこっちまで緊張がほぐれてきちゃうな~。ちょっと準決勝らしくないかも、なんて小さく笑うと潔子先輩に「納豆ちゃん?」と不思議に思われてしまった。
とにかく
「ごめん影山くん、そこのボール取ってもらえる?」
「ウッス」
影山くんの近くに転がっていったボールを取ってもらうようにお願いすると、影山くんは軽く頷いてボールを取ろうとした。が、ボールに影山くんの手が掛かると同時にもう一つ別の手がそのボールを反対側から掴んだ。
え?と、私と影山くんが顔を上げるとそこにはなんと及川さんが。
「これはこれは前回俺にこてんぱんにやられた飛雄ちゃんじゃないですか」
「今回は勝ちにきました……!」
グギギギ…とボールを取り合う二人を止めようと近づいたとき、ゲスい思考を持つ及川さんはパッといきなりボールを引っ張っていた手を離した。当然、影山くんは後ろに倒れるわけで、運悪くも近づきに行った私もその転倒に巻き込まれ二人して床にビダンッと倒れこんだ。
「いてて……」
「スンマセンっす! 怪我、ねえっすか?」
素早く影山くんは立ち上がり倒れこんでいる私に手を差し出す。私はその手を遠慮なく掴ませてもらい、「大丈夫だよ」と言いながら立ち上がった。
「及川が他校の女子苛めてるー」
「あのモテ男の及川が女子苛めたー」
「最低だなクソ川」
「見損ないました、及川さん」
「及川さん……」
この光景を見ていた青城の人達が立て続けに及川さんを責めた。
「……酷いっすね」
最後の決定打は影山くんでした。
「悪ぃな朝霧。コイツゲス野郎だから」
「岩泉さん! 大丈夫ですよ、怪我してませんので!」
「あーーよかったわ。もし怪我でもしてたら及川のことぶっ叩いてたところだ」
「(怪我してなくてよかった……)」
青城メンバー+烏野メンバーから冷たい視線を浴びている及川さんは申し訳なさそうな表情で私に謝ってきた。
「ごめんね納豆ちゃん。巻き込むつもりは無くて……」
「だ、大丈夫ですよ。だから速くアップしましょう!」
元気です!ということを伝えるため、ちょっとオーバーにリアクションをとってしまった感は否めないが、双方アップに戻ったので良しとしよう。はあ……とため息をついていると、影山くんがボールを手にいそいそと私の傍に寄ってきた。
「どうしたの?」
「あの、次サーブっすよね。だからその…あ、あさ、朝霧先輩が良かったら西谷さんと一緒にコートに入って軽くサーブ拾ってくれませんか?」
「…………え? 良いのかな、それって」
「駄目ってこと無いような気もします」
「ま、まあね。ちょっと烏養さんに聞いてくるね」
「良いんじゃねえか? そういうマネージャーからの〝宣戦布告〟も面白くてアリじゃね?」
「お、面白いですかね?」
「おう! 一発かましてこい!!!」
いいんかい!!!(やけくそ)
とりあえず澤村先輩にその事を報告して私は「やってやろーぜ!!」と喜んでいる夕と共にコートに入った。ちなみに、烏野側のコートに入るため実質とるのは青城選手のサーブだ。あれ、じゃあ影山くんが来た意味とは。
「うわあ…やっぱめっちゃ見られてるよ……」
「むしろ見られてた方が良いだろ! かませかませ!!」
「うん、君は他人事だもんね」
私がコートに入ったことで青城選手の人達がざわめきだす。「え、なんでいんの?」みたいな感じで。ほらみてよ、及川さんも困惑しちゃってんじゃん。そんな青城を見かねてか、澤村先輩が青城側に「遠慮なくどうぞ!」と、爽やかな笑顔で伝えに言った。
あーーああ、あああ、ああああーーー!!!
恥ずかしい!!!
切実に影山くんと烏養さんを恨む。あと「いいじゃん!」とか言って賛成した人も。(つまり烏野メンバー全員)
そしていま!私の青春が!!幕を開ける!!!
……もうなんでもいいや。
side 国見
「な、なあ国見…これサーブ打ってもいいのか??」
「……さあ?」
歯切れの悪い金田一に曖昧に返事をし、俺達は及川さんの動向を伺うことにした。これにはさすがの及川さんでも動揺が隠せておらず、それほど凄いことをあの人は今しているだな、と少し他人事のように思った。
コートに入って烏野のリベロの人の隣に立っているマネージャーさんはどこか恥ずかしそうにしていて、俺達は「あぁ、やらされてるんだな」と覚り、哀れむことしかできなかった。
「ま、まあ……打っても良いんだったら打つ? 時間も無くなっちゃうし……?」
「「お、おう……」」
「これでいいんだよね…?」とこれほどまでに不安が顔一杯に現れている及川さんを見るのは久しぶりだ。及川さん以外の三年生もここは素直に及川さんに判断を委ねているらしく、誰一人及川さんに反抗する人はいなかった。
……ああ、うん、打つか。
そうと決まれば俺達の行動は速く、「行くぞー!」と叫びながら続々とサーブを打ち始めた。心なしか俺達の打つサーブは大半が烏野リベロのいる方に打ち込まれているような気がする。やっぱりちょっと先輩達も遠慮しているのだろうか。あーそっか、まあ、それが当たり前か。でもごめん。
俺は疲れるから遠慮なく打つぞ。
バンッと遠慮なくマネージャーさんのいる方にいつも通りのサーブを打ち込むと、先輩達から「お前やりやがったな?」みたいな視線を浴びせられたがムシムシ。だって誰かがやらなきゃ先輩達いかないじゃん。あといつも通り打ちたい(本音)
パッとマネージャーさんの方を見ると、難なく俺のサーブをレシーブしてきっちりセッターのいるところに返していた。……ほら、大丈夫じゃん。わざわざコートに入れて俺たちを挑発してくるってことはさ、『それ相応の実力』があるってことだろ。だったら尚更、乗ってやらねえとな。
「おぉう、フツーに上手い……」
「だな。……心配いらねえな」
そしてようやく先輩達もいつも通りのサーブを打ち出した。
(俺に感謝しろ)