二番煎じな内容が多いです。
霊感少女の怪奇奇譚
空欄の場合は「納豆」になります。
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懐かしい夢をみたその日は高校の入学式。私はこの春から烏野高校に通うことになる。どうして烏野を選んだのかというと家から近かったし、学力的にも問題なく入れる所だったから。せっかくの入学式の日なのに朝からあんな怖い思い出を夢にみるなんて何の因果か。偶然だと思うけど、なんだかちょっと不吉に感じた。「行ってきます」と言って家を出れば、不思議な景色が目の前に広がっている。
家の前には裸足の状態で体育座りをしている男の子。晴れだというのに横断歩道の前でボロボロの傘をさして立ち尽くす女性。極めつけは電車の踏切の中で苦しそうに唸っている男性の上半身 。これらは全て、私以外の人には見えてないらしい。少なくとも私と交流のある人の中にはいなかった。あの踏切の上半身だけの男性は今から約二年前にこの踏切で事故に遭って亡くなってしまった人だ。あのボロボロの傘をさした女性はよく分からない。あそこで女性が巻き込まれた事故は今までに一度もないらしいから、どこからか流れ着いてきた浮遊霊 なのかも。そして家の前で体育座りをしている男の子は半年前、いきなり現れた。いつも俯いているから、私は男の子の顔を見たことがない。それもまた嫌な予感がするから見たくもないんだけどね。
私は少し人とは違うみたい。私からしたら皆が見ている景色にちょっと変なものがプラスして見えているだけだから特に気にしてはいないんだけど、小学生の時に友達に言ったら「嘘ついちゃダメなんだよー」と言われてしまったからそれ以来、このことを人に伝えるのは止めた。もちろん両親にも。
私が変なものを見始めるようになったのは、今日夢でみた『ーーくん事件』のすぐ後から。だから個人的にはその不思議な霊体験を経たことによって私の霊感が引き出されてしまったのではないかと思っている。当時の私は怖くて怖くてたまらなかったけど、さすがに何年も付き合ってきたら慣れてしまう。
夏とかにやるホラー番組なんかも怖いと感じなくなってしまった。一般の人が捉えた心霊動画を集めて放送する番組があるでしょ?その番組を好き好んで両親が観ている横で私もそれとなく見ていたんだけど、霊感が芽生えてからというものその動画が『本物』か『偽物』か区別がつくようになった。そしてたまにだけど、その動画の中に『本当にヤバい』ものを見つけてしまうことがある。これ、見続けてたら良くないなと思ったときは速やかに自分の部屋に逃げ帰ったものだ。けれどそういうメディアで見掛けることはあっても実際に身の回りにはそんなにヤバいモノは滅多にいないから案外普通に暮らせていたり。
一年四組、それがこの春から私が過ごすクラス。緊張しながら迎えた入学式もあっという間に終わり、私達一年生はそれぞれの教室へと向かわされる。教室に着くとそれぞれあらかじめ指定されていた席に着き、担任の自己紹介と明日からの説明を聞く。進学クラスということもあって周りも良い意味で真面目そうな人ばかり。今年は良い年を過ごせそう。担任の話が終わった後、近くの席の男女に声を掛け「また明日ね」と言い合って帰宅した。
そんな明日からの新しい生活に胸高鳴る場面であるはずが、家へ歩いていた私は頭の中でとある人物を思い浮かべていた。それは、同じ四組の男子。……金髪で眼鏡をかけていて、名前が何て言ったっけ。つ……つき……。
「あ、そうだ。月島君 だ」
周りよりも背の高い月島君は四組の中でもかなり目立っていた。少し近寄りがたい雰囲気を醸し出していたから進んで話しかけにいく人はいなかったけど…………あ、いや、いたな。あの緑髪の『山口君』だっけ?月島君の近くに居て「ツッキー」と連呼していた気がする。ツッキーというのは月島君のあだ名だったりするのかな。だとしたらちょっと可愛い……。
それはそうと、どうして私が月島君のことを思い浮かべていたのか。それは今日一日の月島君の行動に『とある疑問』を抱いたからだ。
私達が入学した烏野高校は結構前からある学校らしい。そのせいか、烏野高校を中心にして、学校の回りにはかなりの数の浮遊霊がいた。特に害がありそうなのはいなかったから良いんだけど、その浮遊霊は校舎の中にもチラホラおり、廊下で曲がり角を曲がったときに偶然鉢合わせたときは心臓が飛び出るかと思った。
それと月島君の今日一日の行動がどう繋がるのかというとこれは私の勝手な推測だが、月島君は霊が見える のではないか、そう考えたのだ。根拠は勿論ある。入学式を終えた後、教室までの廊下を歩いているときや教室で担任の話を聞いているときなど、月島君は明らかに皆が見ている方とは違う場所を見つめていた。
その視線の先には────必ず、霊がいた。
もしかしたら本当に月島君も見えるのかもしれない。私と同じものが。今まで私の周りには全くいなかった存在が、高校に来てようやく見つかったかもしれない。だとしたらこれは仲良くなれるチャンスかもしれない……!
そうと決まれば早速明日、月島君に話しかけて聞いてみよう。そうしたら、何かが変わるかもしれないね。
本当はずっと自分を理解してくれる人に会いたかったんだと、どうして素直に言えないのかな。
家の前には裸足の状態で体育座りをしている男の子。晴れだというのに横断歩道の前でボロボロの傘をさして立ち尽くす女性。極めつけは電車の踏切の中で苦しそうに唸っている
私は少し人とは違うみたい。私からしたら皆が見ている景色にちょっと変なものがプラスして見えているだけだから特に気にしてはいないんだけど、小学生の時に友達に言ったら「嘘ついちゃダメなんだよー」と言われてしまったからそれ以来、このことを人に伝えるのは止めた。もちろん両親にも。
私が変なものを見始めるようになったのは、今日夢でみた『ーーくん事件』のすぐ後から。だから個人的にはその不思議な霊体験を経たことによって私の霊感が引き出されてしまったのではないかと思っている。当時の私は怖くて怖くてたまらなかったけど、さすがに何年も付き合ってきたら慣れてしまう。
夏とかにやるホラー番組なんかも怖いと感じなくなってしまった。一般の人が捉えた心霊動画を集めて放送する番組があるでしょ?その番組を好き好んで両親が観ている横で私もそれとなく見ていたんだけど、霊感が芽生えてからというものその動画が『本物』か『偽物』か区別がつくようになった。そしてたまにだけど、その動画の中に『本当にヤバい』ものを見つけてしまうことがある。これ、見続けてたら良くないなと思ったときは速やかに自分の部屋に逃げ帰ったものだ。けれどそういうメディアで見掛けることはあっても実際に身の回りにはそんなにヤバいモノは滅多にいないから案外普通に暮らせていたり。
一年四組、それがこの春から私が過ごすクラス。緊張しながら迎えた入学式もあっという間に終わり、私達一年生はそれぞれの教室へと向かわされる。教室に着くとそれぞれあらかじめ指定されていた席に着き、担任の自己紹介と明日からの説明を聞く。進学クラスということもあって周りも良い意味で真面目そうな人ばかり。今年は良い年を過ごせそう。担任の話が終わった後、近くの席の男女に声を掛け「また明日ね」と言い合って帰宅した。
そんな明日からの新しい生活に胸高鳴る場面であるはずが、家へ歩いていた私は頭の中でとある人物を思い浮かべていた。それは、同じ四組の男子。……金髪で眼鏡をかけていて、名前が何て言ったっけ。つ……つき……。
「あ、そうだ。
周りよりも背の高い月島君は四組の中でもかなり目立っていた。少し近寄りがたい雰囲気を醸し出していたから進んで話しかけにいく人はいなかったけど…………あ、いや、いたな。あの緑髪の『山口君』だっけ?月島君の近くに居て「ツッキー」と連呼していた気がする。ツッキーというのは月島君のあだ名だったりするのかな。だとしたらちょっと可愛い……。
それはそうと、どうして私が月島君のことを思い浮かべていたのか。それは今日一日の月島君の行動に『とある疑問』を抱いたからだ。
私達が入学した烏野高校は結構前からある学校らしい。そのせいか、烏野高校を中心にして、学校の回りにはかなりの数の浮遊霊がいた。特に害がありそうなのはいなかったから良いんだけど、その浮遊霊は校舎の中にもチラホラおり、廊下で曲がり角を曲がったときに偶然鉢合わせたときは心臓が飛び出るかと思った。
それと月島君の今日一日の行動がどう繋がるのかというとこれは私の勝手な推測だが、月島君は
その視線の先には────必ず、霊がいた。
もしかしたら本当に月島君も見えるのかもしれない。私と同じものが。今まで私の周りには全くいなかった存在が、高校に来てようやく見つかったかもしれない。だとしたらこれは仲良くなれるチャンスかもしれない……!
そうと決まれば早速明日、月島君に話しかけて聞いてみよう。そうしたら、何かが変わるかもしれないね。
本当はずっと自分を理解してくれる人に会いたかったんだと、どうして素直に言えないのかな。