二番煎じな内容が多いです。
リベロな彼に私の才能発掘されました。
空欄の場合は「納豆」になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そして時は過ぎ私の待ちに待った自主練の時間が訪れた。ドキドキと胸鼓動が速まるなか、赤葦くんに手を引かれるまま第三体育館に連れていかれる。中に入ればニヤニヤとした顔でこちらを見ている黒尾さんと木兎さん。そして、驚いたような表情をしている月島くんがいた。今はいないけれど、時々このメンツに日向くんとリエーフ君も加わるらしい。本当にバレーが大好きなんだなって改めて感じる。
なんか……いい。こういうの。『青春』って感じがするよね。
「あれあれあれ?誰かと思えば納豆チャンじゃーん。今日のレシーブナイスだったネェ!そんな納豆ちゃんには木兎のスパイクレシーブをしてもらおっかなぁ?」
「ヘイヘイヘーイ!負けねぇぞ納豆ー!」
「どうも、朝霧さん」
「月島くんここで練習してたんだね」
「まあ、はい」
「日に日に上手くなってくからそろそろ木兎さんのスパイクも止められるんじゃないかって俺、毎日ヒヤヒヤしてる」
「……さすがにまだ僕じゃ止められませんヨ。あれでも全国で5本の指ですよ?」
「いい線行ってると思うけどなー」
黒尾さん木兎さんは私達にガン無視されたせいで心に傷を負ったのか、二人して体育館の隅っこで体育座りで並んでいる。その後ろ姿を見ていると、本当に私の先輩なのかが怪しく見えてくるが一応先輩なので言葉にはしないでおく。それにしても、あぁなってしまった二人をどうしようか。赤葦くんと月島くんに聞くと、二人とも即答で「放っておく」と言ってきたので放っておくことにした。
「いや、そこは構って慰めて!?俺ら一応先輩だからな!?」
「そうだそうだー!!」
「罰として、お前ら全員木兎のスパイクレシーブの刑に処す!」
「はぁ……子供ですか」
「ガキですか」
「幼稚ですか」
「それどれも似たような意味じゃね?」
結局機嫌が直ることのなかった黒尾さんからの命令により、私達三人はこれから木兎さんの強烈全力スパイクをレシーブする刑を実施することに。
「あの、私一応女子なんですが」
「あれをレシーブできるんだったらほぼほぼ女子じゃねぇ。だから平気だ!」
「いやいやいや平気じゃないですからね!?」
「もう諦めなよ納豆、なに言っても聞かないよ」
「そーですよ朝霧さん。早く終わらせましょ」
「……ですね」
私は今日、女子の皮を脱がされました(意味深)
早く終わらせて、少しでも多く私にできることを見つけなきゃ……。
side 赤葦
毎年夏に行われる梟谷グループの合宿に今年は宮城の烏野という高校が加わってきた。音駒の監督が誘ったとかなんとか。色々あって補習だった一年も無事参加することができ、合宿は本格的に始まった。烏野の一年コンビは目を見張るものがあるけど、それよりも俺には気になる人がいた。烏野二年のマネージャー 朝霧納豆さんだ。恋愛的な意味での気になるじゃなくて、彼女には人目を惹く何かと本能的に感じる何かが備わっているように思えたのだ。思い過ごしで済めば良かったのだけれど、どうやらこの勘は間違っていなかったらしい。
木兎さんの超インナースパイクをレシーブしたのだ。聞けば今まで授業以外でバレーはしたことがないとのこと。さすがにストレートやクロスの時に比べたら威力は落ちるけれどあれでも全国で五本の指だ。普通の女子にアレをレシーブできるなんて到底無理な話。烏野のリベロの西谷と音駒の夜久さんが納豆に一目置いていた理由が分かった。
彼女は言うなれば『才能 の塊』。
放っておくのは勿体無いと思う。ただ、これはバレーをしている身だからこそ言えることであって、彼女が自らそれを望まないのなら無理強いはしないが。恐らく木兎さんも黒尾さんもその事実には気づいている。だからこんな木兎さんのスパイクをレシーブする刑なんてものを言い出したんだ(と思う…)。
進化を求めない者に進化は絶対に来ない。
──だが、今の彼女はそれを望み始めた。
嬉しくも思うが同時に怖くも思う。
けれど、進化を遂げた彼女をこの目で見たいと思ってしまったから。俺は、彼女が差し出してきた手を取った。
「んじゃ、三人コートに入れー」
「え″っ、一人ずつじゃねーの!?」
「ははーん?木兎おまえ……びびってんのかよ?」
「んなわけねぇーだろ!!三人だろーが六人だろーがかかってこい!」
挑発する黒尾さんに、その挑発に乗ってしまう木兎さん。私達三人は冷めた目でその光景を見ながら、ご機嫌な黒尾さんに促されるままコートに入った。最早、赤葦くんも月島くんも面倒そうにため息をつきながら構えている。向かい側のコートを見ると、エンドラインに笑顔で立つ木兎さんがいた。
あれ、サーブなの?スパイクじゃなくて?
「ここはなんとなく、サーブでいく!!」
「はいはい何でもいいので早く終わらせてくださいね」
「あかーし冷たい!」
ガクッと項垂れながら、木兎さんはサーブを打つために数歩後ろへと下がる。その瞬間、木兎さんの顔つきが一気に変わった。あまりの変わりように思わず戸惑えば、隣で構えていた赤葦くんが「やっぱりあの人には敵わないな……」と、吐き捨てるように呟いた。
今のポジションは左に月島くん、右に私、真ん中に赤葦くんだ。本当は黒尾さんに私が真ん中になれと言われたのだが、そこは赤葦くんの優しさで変わってもらえた。赤葦くんに感謝!黒尾さんや木兎さんも顔は良いんだから中身をもっとカッコよくしたらモテると思うのに。
「よっしゃ、いくぜぇっ!」
キュキュッとシューズが床に擦れる音がして、視界に捉えていた木兎さんは高く跳びあがり、手の平でボールを力強く打った。
「っ!」
「……」
ボールは月島くんと赤葦くんの間に落ち、二人はお互いに謝った後、再び構えに入る。心なしか二人の顔つきも変わったように見えた。
……あぁ、なんでこうも私の回りはまっすぐな人達ばかりなんだろう。負けてられないや。
今のノータッチエースで調子に乗った木兎さんはニヤニヤと笑いながら「もう一本!」と叫び、跳ぶ。
ドゴッという音が聞こえたと思うと、ボールは私へと一直線に向かってきていた。
その瞬間、『あの景色』がまた視界に映った。
一度目は夜久さん達とのレシーブ練の時。
二度目は木兎さんのインナースパイクをとった時。
遠目では速く見えたボールが、近くに来るとスローモーションのように見えるあの景色。
──いける。
そう思ったときには既に体が動いており、腕に衝撃が走ったと思えば、あんなにスピードが付いていたボールは綺麗にセッターの位置へと返っていた。
なんか……いい。こういうの。『青春』って感じがするよね。
「あれあれあれ?誰かと思えば納豆チャンじゃーん。今日のレシーブナイスだったネェ!そんな納豆ちゃんには木兎のスパイクレシーブをしてもらおっかなぁ?」
「ヘイヘイヘーイ!負けねぇぞ納豆ー!」
「どうも、朝霧さん」
「月島くんここで練習してたんだね」
「まあ、はい」
「日に日に上手くなってくからそろそろ木兎さんのスパイクも止められるんじゃないかって俺、毎日ヒヤヒヤしてる」
「……さすがにまだ僕じゃ止められませんヨ。あれでも全国で5本の指ですよ?」
「いい線行ってると思うけどなー」
黒尾さん木兎さんは私達にガン無視されたせいで心に傷を負ったのか、二人して体育館の隅っこで体育座りで並んでいる。その後ろ姿を見ていると、本当に私の先輩なのかが怪しく見えてくるが一応先輩なので言葉にはしないでおく。それにしても、あぁなってしまった二人をどうしようか。赤葦くんと月島くんに聞くと、二人とも即答で「放っておく」と言ってきたので放っておくことにした。
「いや、そこは構って慰めて!?俺ら一応先輩だからな!?」
「そうだそうだー!!」
「罰として、お前ら全員木兎のスパイクレシーブの刑に処す!」
「はぁ……子供ですか」
「ガキですか」
「幼稚ですか」
「それどれも似たような意味じゃね?」
結局機嫌が直ることのなかった黒尾さんからの命令により、私達三人はこれから木兎さんの強烈全力スパイクをレシーブする刑を実施することに。
「あの、私一応女子なんですが」
「あれをレシーブできるんだったらほぼほぼ女子じゃねぇ。だから平気だ!」
「いやいやいや平気じゃないですからね!?」
「もう諦めなよ納豆、なに言っても聞かないよ」
「そーですよ朝霧さん。早く終わらせましょ」
「……ですね」
私は今日、女子の皮を脱がされました(意味深)
早く終わらせて、少しでも多く私にできることを見つけなきゃ……。
side 赤葦
毎年夏に行われる梟谷グループの合宿に今年は宮城の烏野という高校が加わってきた。音駒の監督が誘ったとかなんとか。色々あって補習だった一年も無事参加することができ、合宿は本格的に始まった。烏野の一年コンビは目を見張るものがあるけど、それよりも俺には気になる人がいた。烏野二年のマネージャー 朝霧納豆さんだ。恋愛的な意味での気になるじゃなくて、彼女には人目を惹く何かと本能的に感じる何かが備わっているように思えたのだ。思い過ごしで済めば良かったのだけれど、どうやらこの勘は間違っていなかったらしい。
木兎さんの超インナースパイクをレシーブしたのだ。聞けば今まで授業以外でバレーはしたことがないとのこと。さすがにストレートやクロスの時に比べたら威力は落ちるけれどあれでも全国で五本の指だ。普通の女子にアレをレシーブできるなんて到底無理な話。烏野のリベロの西谷と音駒の夜久さんが納豆に一目置いていた理由が分かった。
彼女は言うなれば『
放っておくのは勿体無いと思う。ただ、これはバレーをしている身だからこそ言えることであって、彼女が自らそれを望まないのなら無理強いはしないが。恐らく木兎さんも黒尾さんもその事実には気づいている。だからこんな木兎さんのスパイクをレシーブする刑なんてものを言い出したんだ(と思う…)。
進化を求めない者に進化は絶対に来ない。
──だが、今の彼女はそれを望み始めた。
嬉しくも思うが同時に怖くも思う。
けれど、進化を遂げた彼女をこの目で見たいと思ってしまったから。俺は、彼女が差し出してきた手を取った。
「んじゃ、三人コートに入れー」
「え″っ、一人ずつじゃねーの!?」
「ははーん?木兎おまえ……びびってんのかよ?」
「んなわけねぇーだろ!!三人だろーが六人だろーがかかってこい!」
挑発する黒尾さんに、その挑発に乗ってしまう木兎さん。私達三人は冷めた目でその光景を見ながら、ご機嫌な黒尾さんに促されるままコートに入った。最早、赤葦くんも月島くんも面倒そうにため息をつきながら構えている。向かい側のコートを見ると、エンドラインに笑顔で立つ木兎さんがいた。
あれ、サーブなの?スパイクじゃなくて?
「ここはなんとなく、サーブでいく!!」
「はいはい何でもいいので早く終わらせてくださいね」
「あかーし冷たい!」
ガクッと項垂れながら、木兎さんはサーブを打つために数歩後ろへと下がる。その瞬間、木兎さんの顔つきが一気に変わった。あまりの変わりように思わず戸惑えば、隣で構えていた赤葦くんが「やっぱりあの人には敵わないな……」と、吐き捨てるように呟いた。
今のポジションは左に月島くん、右に私、真ん中に赤葦くんだ。本当は黒尾さんに私が真ん中になれと言われたのだが、そこは赤葦くんの優しさで変わってもらえた。赤葦くんに感謝!黒尾さんや木兎さんも顔は良いんだから中身をもっとカッコよくしたらモテると思うのに。
「よっしゃ、いくぜぇっ!」
キュキュッとシューズが床に擦れる音がして、視界に捉えていた木兎さんは高く跳びあがり、手の平でボールを力強く打った。
「っ!」
「……」
ボールは月島くんと赤葦くんの間に落ち、二人はお互いに謝った後、再び構えに入る。心なしか二人の顔つきも変わったように見えた。
……あぁ、なんでこうも私の回りはまっすぐな人達ばかりなんだろう。負けてられないや。
今のノータッチエースで調子に乗った木兎さんはニヤニヤと笑いながら「もう一本!」と叫び、跳ぶ。
ドゴッという音が聞こえたと思うと、ボールは私へと一直線に向かってきていた。
その瞬間、『あの景色』がまた視界に映った。
一度目は夜久さん達とのレシーブ練の時。
二度目は木兎さんのインナースパイクをとった時。
遠目では速く見えたボールが、近くに来るとスローモーションのように見えるあの景色。
──いける。
そう思ったときには既に体が動いており、腕に衝撃が走ったと思えば、あんなにスピードが付いていたボールは綺麗にセッターの位置へと返っていた。