グルーミーボイス
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クレアは泣いていた。
時空を超えて、屋敷にひとりぽつんと閉じ込められてしまった。
家族もいない、知り合いもいない。
寂しくて、悲しくて、帰りたくて、嗚咽を漏らしながら泣いた。
閉じられた目尻から落とされる雫を細い指が拭う。
「クレア、そんなに泣かないでよ。俺がキミのこと泣き止ませてあげようか?」
「……え?」
この屋敷の住人の一人、アーサーと名乗った青年が、いつの間にかクレアを抱きしめていた。
こわばるクレアに遠慮なしに、彼の手が背中へ、腰へと滑っていく。
その動きに性的なものを感じた。
拒絶したいのに、身体が重くて動かない。
まるで泥の中にでもいるような、重い感覚だった。
クレアの抵抗をやんわりといなして、アーサーは彼女のブラウスをあざやかに解いていく。
アーサーの瞳が艶々と光った。
自分の長い髪、そして透明できめこまやかな肌に情欲の視線をまざまざと感じて悪寒が走った。
恐怖で潤んだ瞳でアーサーを見上げる。
「キミのそんな泣き顔見せられちゃ、たまんないね」
アーサーは臆面もなくクレアの震える瞼に口づけ、それから震える唇をクレアのそれに重ねた。
いけないと思いつつも、クレアはアーサーのキスから逃れられなかった。
絡まる舌に甘美さを乗せて転がる発熱。
唇を強く強く吸われた。
「んっ……」
涙に濡れた前髪をアーサーが優しく掻き揚げる。
「キミって、いい匂いするよねー。キミがこの屋敷に来たときからずっと匂ってたよ」
耳もとで囁くアーサーの声に身震いした。
クレアが怪訝に眉を寄せると、アーサーは身をかがめてクレアの首筋に顔をうずめた。
「ぁ……っ」
いつの間にか熱くなっていた身体に自分自身で驚愕する。
ふいに空気に晒された首筋に、牙を立てられそうになって。
「んー? 焦った顔も可愛いねー」
とぼけた顔をして見せたのは一瞬で、すぐにアーサーはにやりと意地悪く笑った。
「ん…っ…!」
アーサーの舌が絶妙な強弱をつけて上下へと這っていく。
濡れた音とぞくりとする甘美な予感がクレアに襲い掛かる。
見下ろしてくるアーサーと目が合った。
彼の青色の双眸に、いまこのとき恍惚としているクレアの表情を映している。
「その顔、イイね。初めての癖に、やばいぐらいやらしー顔しちゃって。いまから俺の餌食にされるっていうのに……」
唇の端から唾液を滴らせながら舐めつづけるアーサーの顔の方が、たまらなくクレアを興奮させた。
「やめて……アーサーっ……」
喉の奥からかすれた声が漏れて、それを合図にアーサーはクレアに噛みついた。
急にやって来た快楽が頂点に達して、クレアの意識は一瞬だけ飛んだ。
終わり
時空を超えて、屋敷にひとりぽつんと閉じ込められてしまった。
家族もいない、知り合いもいない。
寂しくて、悲しくて、帰りたくて、嗚咽を漏らしながら泣いた。
閉じられた目尻から落とされる雫を細い指が拭う。
「クレア、そんなに泣かないでよ。俺がキミのこと泣き止ませてあげようか?」
「……え?」
この屋敷の住人の一人、アーサーと名乗った青年が、いつの間にかクレアを抱きしめていた。
こわばるクレアに遠慮なしに、彼の手が背中へ、腰へと滑っていく。
その動きに性的なものを感じた。
拒絶したいのに、身体が重くて動かない。
まるで泥の中にでもいるような、重い感覚だった。
クレアの抵抗をやんわりといなして、アーサーは彼女のブラウスをあざやかに解いていく。
アーサーの瞳が艶々と光った。
自分の長い髪、そして透明できめこまやかな肌に情欲の視線をまざまざと感じて悪寒が走った。
恐怖で潤んだ瞳でアーサーを見上げる。
「キミのそんな泣き顔見せられちゃ、たまんないね」
アーサーは臆面もなくクレアの震える瞼に口づけ、それから震える唇をクレアのそれに重ねた。
いけないと思いつつも、クレアはアーサーのキスから逃れられなかった。
絡まる舌に甘美さを乗せて転がる発熱。
唇を強く強く吸われた。
「んっ……」
涙に濡れた前髪をアーサーが優しく掻き揚げる。
「キミって、いい匂いするよねー。キミがこの屋敷に来たときからずっと匂ってたよ」
耳もとで囁くアーサーの声に身震いした。
クレアが怪訝に眉を寄せると、アーサーは身をかがめてクレアの首筋に顔をうずめた。
「ぁ……っ」
いつの間にか熱くなっていた身体に自分自身で驚愕する。
ふいに空気に晒された首筋に、牙を立てられそうになって。
「んー? 焦った顔も可愛いねー」
とぼけた顔をして見せたのは一瞬で、すぐにアーサーはにやりと意地悪く笑った。
「ん…っ…!」
アーサーの舌が絶妙な強弱をつけて上下へと這っていく。
濡れた音とぞくりとする甘美な予感がクレアに襲い掛かる。
見下ろしてくるアーサーと目が合った。
彼の青色の双眸に、いまこのとき恍惚としているクレアの表情を映している。
「その顔、イイね。初めての癖に、やばいぐらいやらしー顔しちゃって。いまから俺の餌食にされるっていうのに……」
唇の端から唾液を滴らせながら舐めつづけるアーサーの顔の方が、たまらなくクレアを興奮させた。
「やめて……アーサーっ……」
喉の奥からかすれた声が漏れて、それを合図にアーサーはクレアに噛みついた。
急にやって来た快楽が頂点に達して、クレアの意識は一瞬だけ飛んだ。
終わり
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