秘密の好きをチョコにつめて
プリンセスの名前
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「バレンタインには、本命のチョコと義理チョコがあるの?」
私が驚いて聞き返すと、ユーリはにこっと微笑んだ。
「そうだよ。本命相手には愛の告白の意味をこめて女の子からチョコを渡すんだって」
「愛の告白……」
途端に、鼓動が早くなる。
いまユーリから聞いた話に私はソワソワしてしまった。
だって、目の前に好きな人……ユーリがいるから。
いつも以上に意識してしまう。
ユーリに私から告白だなんて。
想像しただけで、ドキドキして恥ずかしい。
火照りのせいで首から上が赤くなっている気がした。
手でパタパタ扇いで、なんとか冷まそうとする。
「あれ? さっきからクレア様、なにしてるの?」
「な、なんでもないの、少しこの部屋が暑くて」
「ああ、暖炉のそばにいるからじゃない?」
違うよ、ユーリのそばにいるからだよ。
と、喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
ユーリは、私の気持ちに気付いていないみたい。
ちらっと盗み見ると、ぱちりと目が合う。
それから、友愛に満ちた明るい笑顔を向けてくる。
……プリンセスの専属執事として。
それが、私の胸をチリっとさせる。
私はプリンセスでユーリは執事。
でも、私はユーリが好き。
この気持ちを伝えたらやっぱり迷惑かな。
「ねえ、クレア様は王宮のみんなに感謝の気持ちを伝えるためにチョコを配るんだよね?」
「うん、そのつもり」
それは義理チョコになるのな。
義理って響きがなんかひっかかる。
伝えたいのは、純粋に感謝な気持ちだから。
でも、ユーリには……
「そっかー。もしかして俺もクレア様からチョコをもらえるのかな?」
「えっ……」
やっと冷めてきたはずの頬に、また熱が舞い戻る。
これじゃ、ユーリに動揺がバレちゃう。
案の定、ユーリはくすくすと笑っていた。
「クレア様ってば、そんなに動揺しなくてもいいのに。ま、執事の俺にまで気を遣わないでいいよ。もちろん、貰えたら嬉しいけど、クレア様が本当に渡したい人に渡すのが一番だからね」
甘い笑顔を残して、ユーリは去って行った。
一番渡したい相手はもちろんユーリ。
日頃の感謝を込めてお礼もしたいし、好きな気持ちも伝えたい。
でも、ユーリから気を遣わないでと言われてしまうと、かえってチョコを渡しにくい。
「本命チョコか、どうしよう」
私は、ひとりつぶやいた。
私が驚いて聞き返すと、ユーリはにこっと微笑んだ。
「そうだよ。本命相手には愛の告白の意味をこめて女の子からチョコを渡すんだって」
「愛の告白……」
途端に、鼓動が早くなる。
いまユーリから聞いた話に私はソワソワしてしまった。
だって、目の前に好きな人……ユーリがいるから。
いつも以上に意識してしまう。
ユーリに私から告白だなんて。
想像しただけで、ドキドキして恥ずかしい。
火照りのせいで首から上が赤くなっている気がした。
手でパタパタ扇いで、なんとか冷まそうとする。
「あれ? さっきからクレア様、なにしてるの?」
「な、なんでもないの、少しこの部屋が暑くて」
「ああ、暖炉のそばにいるからじゃない?」
違うよ、ユーリのそばにいるからだよ。
と、喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
ユーリは、私の気持ちに気付いていないみたい。
ちらっと盗み見ると、ぱちりと目が合う。
それから、友愛に満ちた明るい笑顔を向けてくる。
……プリンセスの専属執事として。
それが、私の胸をチリっとさせる。
私はプリンセスでユーリは執事。
でも、私はユーリが好き。
この気持ちを伝えたらやっぱり迷惑かな。
「ねえ、クレア様は王宮のみんなに感謝の気持ちを伝えるためにチョコを配るんだよね?」
「うん、そのつもり」
それは義理チョコになるのな。
義理って響きがなんかひっかかる。
伝えたいのは、純粋に感謝な気持ちだから。
でも、ユーリには……
「そっかー。もしかして俺もクレア様からチョコをもらえるのかな?」
「えっ……」
やっと冷めてきたはずの頬に、また熱が舞い戻る。
これじゃ、ユーリに動揺がバレちゃう。
案の定、ユーリはくすくすと笑っていた。
「クレア様ってば、そんなに動揺しなくてもいいのに。ま、執事の俺にまで気を遣わないでいいよ。もちろん、貰えたら嬉しいけど、クレア様が本当に渡したい人に渡すのが一番だからね」
甘い笑顔を残して、ユーリは去って行った。
一番渡したい相手はもちろんユーリ。
日頃の感謝を込めてお礼もしたいし、好きな気持ちも伝えたい。
でも、ユーリから気を遣わないでと言われてしまうと、かえってチョコを渡しにくい。
「本命チョコか、どうしよう」
私は、ひとりつぶやいた。
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