イケメンカフェ ゼロとレモンティー
「俺と新メニューの紅茶を一緒に考えてくれないか?」
その日、
ゼロからの申し出に私は瞳を輝かせて快諾した。
ティーサロン「レッドローズ」は紅茶の缶が壁一面、
天井ギリギリまで並んでいて、
とってもクラシックでステキな空間。
でも、働いている私はしょっちゅうミスをやらかす。
その日も茶葉を床にぶちまけてしまい、
ゼロに掃除を手伝ってもらった。
何かお礼をさせてほしくていると、
ゼロが任された新メニューの開発を手伝って欲しいと言われた。
テーブルに座り、ゼロと話し合う。
「エドガーによると、ヨナはミルフィーユラテを考えているらしい。俺としては、ここは絶対に被らないメニューにしたい」
「心配しなくても絶対被らないと思うよ」
「……たしかに、そうだな。お前がいると心強い」
ふわっとゼロが笑う。この笑顔に私は弱い。
「ねえ、ゼロが好きなものを使ったらどうかな?」
「あいにく俺はこれしかないんだが……」
ゼロがポケットから取り出した棒付きキャンディーと睨めっこしていると、
はっと閃いた。
「紅茶をキャンディーでかき混ぜるのはどうかな? お砂糖をいれるかわりに」
さっそく試作品を作ってみる。
ゼロの肌みたいな褐色のアッサムティーがティーカップに注がれる。
紅茶にキャンディーを浸して、
くるりとかき混ぜる。
すると、紅茶の色が褐色から鮮やかなオレンジ色に変化した。
まるで魔法みたいに。
「すごい、色まで変わったよ! どーして?」
「紅茶にレモンを入れると色が変わる。それをレモン味のキャンディーで試してみた」
「いいよ、これ! 飲むのすごくワクワクする!」
「お前にそう言われると勇気づけられるな。ランスロット様に明日提案してみよう」
ゼロと私が考えたメニューどうか採用されますように。
おわり
その日、
ゼロからの申し出に私は瞳を輝かせて快諾した。
ティーサロン「レッドローズ」は紅茶の缶が壁一面、
天井ギリギリまで並んでいて、
とってもクラシックでステキな空間。
でも、働いている私はしょっちゅうミスをやらかす。
その日も茶葉を床にぶちまけてしまい、
ゼロに掃除を手伝ってもらった。
何かお礼をさせてほしくていると、
ゼロが任された新メニューの開発を手伝って欲しいと言われた。
テーブルに座り、ゼロと話し合う。
「エドガーによると、ヨナはミルフィーユラテを考えているらしい。俺としては、ここは絶対に被らないメニューにしたい」
「心配しなくても絶対被らないと思うよ」
「……たしかに、そうだな。お前がいると心強い」
ふわっとゼロが笑う。この笑顔に私は弱い。
「ねえ、ゼロが好きなものを使ったらどうかな?」
「あいにく俺はこれしかないんだが……」
ゼロがポケットから取り出した棒付きキャンディーと睨めっこしていると、
はっと閃いた。
「紅茶をキャンディーでかき混ぜるのはどうかな? お砂糖をいれるかわりに」
さっそく試作品を作ってみる。
ゼロの肌みたいな褐色のアッサムティーがティーカップに注がれる。
紅茶にキャンディーを浸して、
くるりとかき混ぜる。
すると、紅茶の色が褐色から鮮やかなオレンジ色に変化した。
まるで魔法みたいに。
「すごい、色まで変わったよ! どーして?」
「紅茶にレモンを入れると色が変わる。それをレモン味のキャンディーで試してみた」
「いいよ、これ! 飲むのすごくワクワクする!」
「お前にそう言われると勇気づけられるな。ランスロット様に明日提案してみよう」
ゼロと私が考えたメニューどうか採用されますように。
おわり
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