お嫁さんになりたい
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「嫁にしてほすぃ!」
今日もリンちゃんは気に入った男子を見つけては、全力でアピールしている。みんなは呆れながら笑っているけど、その積極さに押されて、つい意識してしまう男子も少なくない。
そんな姿を見ていると、胸の奥がざわつくのをかんじる。
――だって、私には気になっている人がいるから。
無口で強面、だから周りには怖がられがち。でも困っている人には、さりげなく手を差し伸べる。工芸の家系に育ったせいか、魔法道具を器用に組み立てる手つきは丁寧で美しい。完成した仕掛けを見せるとき、少年のように目を輝かせる横顔に、つい心が揺れてしまう。
それに――大きな背中、がっしりした腕。黙って立っているだけで頼もしくて、そばにいると自然と安心できる。見た目の迫力とは裏腹に、口調はいつも優しい。
――そんなところが、好き。
誰にも言えないけれど、私にとってヤバシ君は特別な存在だ。
だからこそ、ふと怖くなる。
「……このままだと、ヤバシくん、リンちゃんに取られちゃうかも」
焦りに押されるように、私はつい冗談めかした一言を口にしてしまった。
「……私も、ヤバシ君のお嫁さんになりたい、なんて」
そして、その言葉を――まさかの本人、ヤバシ君に聞かれてしまった。
「……っ!? い、今のは、忘れて!」
顔が真っ赤になる私に、彼は一瞬目を丸くして、すぐに視線を逸らした。
「……聞こえた。……それ、本気……なのか?」
いつも落ち着いた声が、ほんの少し震えているのに気づいた。
胸がどくんと跳ねる。けれど逃げたくなくて、私は小さくうなずいた。
「……本気、だよ」
彼の頬が一気に赤くなる。
「……俺、どう返せばいいか、わからなくて……」
彼は視線を逸らしながら小さく呟いた。その声には、普段の寡黙なヤバシ君らしい不器用さがにじむ。
「わかってる。でも、こうして正直に言ってくれるだけで、嬉しい」
私も精一杯の笑顔を向け答えた。
「……俺たち学生だし……今はまだ無理だけど……🌸のその気持ちだけで、十分すぎるくらい嬉しい」
顔を伏せながら、ぎこちなくも素直に伝えようとする彼。その不器用な優しさに、胸が熱くなる。
「……ありがとう。私も、すごく嬉しいよ」
互いに顔を赤くしながら交わしたその瞬間は、ふたりだけの大切な思い出になった。
今日もリンちゃんは気に入った男子を見つけては、全力でアピールしている。みんなは呆れながら笑っているけど、その積極さに押されて、つい意識してしまう男子も少なくない。
そんな姿を見ていると、胸の奥がざわつくのをかんじる。
――だって、私には気になっている人がいるから。
無口で強面、だから周りには怖がられがち。でも困っている人には、さりげなく手を差し伸べる。工芸の家系に育ったせいか、魔法道具を器用に組み立てる手つきは丁寧で美しい。完成した仕掛けを見せるとき、少年のように目を輝かせる横顔に、つい心が揺れてしまう。
それに――大きな背中、がっしりした腕。黙って立っているだけで頼もしくて、そばにいると自然と安心できる。見た目の迫力とは裏腹に、口調はいつも優しい。
――そんなところが、好き。
誰にも言えないけれど、私にとってヤバシ君は特別な存在だ。
だからこそ、ふと怖くなる。
「……このままだと、ヤバシくん、リンちゃんに取られちゃうかも」
焦りに押されるように、私はつい冗談めかした一言を口にしてしまった。
「……私も、ヤバシ君のお嫁さんになりたい、なんて」
そして、その言葉を――まさかの本人、ヤバシ君に聞かれてしまった。
「……っ!? い、今のは、忘れて!」
顔が真っ赤になる私に、彼は一瞬目を丸くして、すぐに視線を逸らした。
「……聞こえた。……それ、本気……なのか?」
いつも落ち着いた声が、ほんの少し震えているのに気づいた。
胸がどくんと跳ねる。けれど逃げたくなくて、私は小さくうなずいた。
「……本気、だよ」
彼の頬が一気に赤くなる。
「……俺、どう返せばいいか、わからなくて……」
彼は視線を逸らしながら小さく呟いた。その声には、普段の寡黙なヤバシ君らしい不器用さがにじむ。
「わかってる。でも、こうして正直に言ってくれるだけで、嬉しい」
私も精一杯の笑顔を向け答えた。
「……俺たち学生だし……今はまだ無理だけど……🌸のその気持ちだけで、十分すぎるくらい嬉しい」
顔を伏せながら、ぎこちなくも素直に伝えようとする彼。その不器用な優しさに、胸が熱くなる。
「……ありがとう。私も、すごく嬉しいよ」
互いに顔を赤くしながら交わしたその瞬間は、ふたりだけの大切な思い出になった。
