進撃のリアルファンタジー&ドリーム
「エレンとアルミンが2人きりで屋上に行った…?それって普通の事じゃないの」
「何言ってるんですか、ミカサ先生!駆逐学園一の天使エレン君と、金髪ヒロインアルミン君が2人きりって、もぉリアルファンタジーしかありませんよ☆」
「……ハンジ先生、頭湧いてるんじゃないんですか」
「ここから屋上の階段で、す、……んん?」
階段の踊り場、小さいエレン(+おなじみの猫耳)とアルミンを発見する。
◯月△日
今日も駆逐学園では、めくるめく
リアルファンタジーが繰り広げられているというーーー。
「…っ…ま、待った、…」
小さな吐息を零し、エレンはアルミンの身体を突き放そうとする。
「何で?エレンもぉ我慢出来ないでしょ」
天使のような微笑みを浮かべながら、アルミンはエレンの耳元で意地悪く囁いた。
猫耳にかかる息にくすぐったそうに身を捩らせ、エレンは濡れた瞳をアルミンに向ける。
「だって、…なんかお前、手つきが……」
「あぁ、エレンここが弱いんだよね」
言葉を遮るようにシャツの隙間へ手を滑り込ませて脇腹を撫でると、エレンの身体が小さく跳ねた。
「んっ……!」
「僕達付き合い長いけど、ここが感じるなんて初めて知ったよ」
「ったく、余計な知識つけんじゃねぇ…」
肩を上下させながら不満を口にするも、自らシャツのボタンを外してしっとりと濡れた肌を露わにする。
「エレンが小さくなるって色々都合が良いね(笑)……すぐに、気持ち良くしてあげる」
アルミンの指先がエレンの首筋から鎖骨をゆっくりとなぞり、胸にも手を這わせていく。
「…こんなとこ、誰かに見られたらすげぇ恥ずかしい…」
頬を真っ赤に染めて羞恥に耐えるエレンが可愛くて、もっとイジメたくなる。
「でも、下も脱がないと気持ち良くなれないよ?」
「ふ、ふざけんなよ!ここ学校……」
カッとなり声を張り上げようとした瞬間、エレンの口唇にアルミンの人差し指がそっと触れてきた。
「あんまり大きな声出すと、みんなに聞こえちゃうよ」
「……んだよ、それ…ずるいだろ…」
可愛いさとイタズラ好きを兼ね備えた小悪魔な表情に弱く、エレンは急速に大人しくなっていく。
終始楽しそうなアルミンはエレンの肌についた透明な液体をペロリと舐めて、にっこりと微笑んだ。
「エレン可愛い…それに、あまぁい…」
「っ…アルミン…」
恥ずかしさと肌に触れてくる気持ち良さに、エレンは何も考えられなくなっていた。
「ねぇ、このままここでする?それとも、人気のないとこいく……?」
「あ、…」
エレンとアルミンの視線が絡み合い、熱を帯びていく。
「イッツ!リアルファンタジー・アーンド・ドリーム!!!」
「!!?」
「ハンジ先生…と、ミカサ姉ちゃん…?」
※ここまでのお話は、ハンジ先生の妄想フィルターを通してお届けしました。
「アルミン、校内では先生と呼……」
「初めまして!エレン君、アルミン君!最近臨時職員で入ったハンジ・ゾエです~噂通りのイケメンですねぇ!!」
「はぁ…」
ミカサの言葉を無視して、ハンジはまくし立てるように喋り始める。
初対面で会った教師のハイテンションぶりに、エレンとアルミンは目が点になっていた。
「ずっと鬼畜上司……もとい、リヴァイ先生に調教……じゃなくて指導されてたと噂で聞いてたんですが、やはり本命は幼馴染みのアルミン君ですか☆」
「えええっ?!!」
頬を紅く染め身体を左右にくねくねと揺らしながら、突然のぶっ飛び発言をかます教師にエレンとアルミンは唖然となる。
「てっきりやんちゃなエレン君が攻めるのかと思ったら、まさかのアルミン君だなんて優等生攻めとかすっごく萌えますぅ☆」
鳥肌が立つ程の脳内(ピーーー)妄想をこれでもかと語られ、エレンは顔面蒼白となる。
「ち、違ぇーよ!!俺がジュースこぼしたからアルミンが拭いて……って、ケータイ撮影止めろ!あ、姉ちゃん今動画に切り替えただろ!?」
背が小さいせいで、ぴょんぴょん跳ねても教師のケータイには届かず、ただの可愛いサービスショットを追加で撮らせる羽目になった。
その横で愕然とするアルミンの前にミカサは立つと、いつになく真剣な眼差しで見つめてきた。
「え、何…」
「アルミン」
凛々しいミカサの表情、その瞳にさらに力が篭る。
「あのロリコンチビ教師はダメだけど、アルミンなら許すわ」
ビッと突き出された親指に、アルミンの魂が抜け出しそうになった。
「ちょ、先生も姉ちゃんもマジ意味分かんね…」
「よぉ、お前ら何してんだ?」
強気全開でニャーニャー喚き立てるエレンの耳に、よく知っているチャラい声が聞こえてきた。
「ジャン君☆」
「来るな、ジャン!」
ほぼ同時に叫んだ2人の声。
当然、ジャンの耳には犬猿(猫馬?)の仲であるエレンの声しか耳に入っていなかった。
来るなと言われれば行きたくなる。
出会って早々に拒絶された事に対してジャンは頭にきており、速攻でエレン達のいる場所へと辿り着いた。
「いちいち発言のムカつくヤローだな……って、お前ぐしょぐしょじゃねぇか!!」
「その表現今はやめろ!!!」
(こぼしたジュースで)全身が濡れたエレンにジャンは驚きを隠せない。
普段はバカにして笑い飛ばす状況だが、小さいかつ猫耳をつけたエレンが子どもにしか見えず、ジャンの中で同情心が芽生えてくる。
「しゃーねぇな、俺が手伝ってやるよ…」
エレンにとっては、まさかのありがた迷惑な話である。
「う、わ……やめろって…」
ジャンに迫られ衣服に手をかけられ、エレンは今にも泣き出しそうだった。
「ケータイ小説キターーー(°∀°)ーーーー!!!」
黄色い悲鳴に男3人は慌てて女教師の方を振り返る。
「違います!誤解です!せんせぇーーっっ!!!」
目を輝かせながらポニーテールを揺らしてその場を走り去っていく教師の後ろ姿が、涙で霞んでエレンには見えなかった。
「は?なんだ?小説って?」
来たばかりで状況が飲み込めないジャンに対し、アルミンは必死に声を絞り出して答える。
「ジャン…今ね、ハンジ先生に僕ら三角関係(もしくは三つ巴)だと思われたんだよ」
「なにーっっ?!!」
自らリアルファンタジー疑惑に首を突っ込んでしまい、ジャンは開いた口が塞がらない。
「エレン」
放心状態のエレンに寄り添い、ミカサはその小さな肩にポンと手を添える。
心の折れたエレンにはその優しさが染みて、幼い頃からいつも自分の味方でいてくれたミカサの温かな手に触れた。
「ミカサ姉ちゃん…」
「私は誰とエンドを迎えても応援するから」
「目ぇ覚ませよっ!!」
世間は残酷で、妄想は美しい…
end.
「何言ってるんですか、ミカサ先生!駆逐学園一の天使エレン君と、金髪ヒロインアルミン君が2人きりって、もぉリアルファンタジーしかありませんよ☆」
「……ハンジ先生、頭湧いてるんじゃないんですか」
「ここから屋上の階段で、す、……んん?」
階段の踊り場、小さいエレン(+おなじみの猫耳)とアルミンを発見する。
◯月△日
今日も駆逐学園では、めくるめく
リアルファンタジーが繰り広げられているというーーー。
「…っ…ま、待った、…」
小さな吐息を零し、エレンはアルミンの身体を突き放そうとする。
「何で?エレンもぉ我慢出来ないでしょ」
天使のような微笑みを浮かべながら、アルミンはエレンの耳元で意地悪く囁いた。
猫耳にかかる息にくすぐったそうに身を捩らせ、エレンは濡れた瞳をアルミンに向ける。
「だって、…なんかお前、手つきが……」
「あぁ、エレンここが弱いんだよね」
言葉を遮るようにシャツの隙間へ手を滑り込ませて脇腹を撫でると、エレンの身体が小さく跳ねた。
「んっ……!」
「僕達付き合い長いけど、ここが感じるなんて初めて知ったよ」
「ったく、余計な知識つけんじゃねぇ…」
肩を上下させながら不満を口にするも、自らシャツのボタンを外してしっとりと濡れた肌を露わにする。
「エレンが小さくなるって色々都合が良いね(笑)……すぐに、気持ち良くしてあげる」
アルミンの指先がエレンの首筋から鎖骨をゆっくりとなぞり、胸にも手を這わせていく。
「…こんなとこ、誰かに見られたらすげぇ恥ずかしい…」
頬を真っ赤に染めて羞恥に耐えるエレンが可愛くて、もっとイジメたくなる。
「でも、下も脱がないと気持ち良くなれないよ?」
「ふ、ふざけんなよ!ここ学校……」
カッとなり声を張り上げようとした瞬間、エレンの口唇にアルミンの人差し指がそっと触れてきた。
「あんまり大きな声出すと、みんなに聞こえちゃうよ」
「……んだよ、それ…ずるいだろ…」
可愛いさとイタズラ好きを兼ね備えた小悪魔な表情に弱く、エレンは急速に大人しくなっていく。
終始楽しそうなアルミンはエレンの肌についた透明な液体をペロリと舐めて、にっこりと微笑んだ。
「エレン可愛い…それに、あまぁい…」
「っ…アルミン…」
恥ずかしさと肌に触れてくる気持ち良さに、エレンは何も考えられなくなっていた。
「ねぇ、このままここでする?それとも、人気のないとこいく……?」
「あ、…」
エレンとアルミンの視線が絡み合い、熱を帯びていく。
「イッツ!リアルファンタジー・アーンド・ドリーム!!!」
「!!?」
「ハンジ先生…と、ミカサ姉ちゃん…?」
※ここまでのお話は、ハンジ先生の妄想フィルターを通してお届けしました。
「アルミン、校内では先生と呼……」
「初めまして!エレン君、アルミン君!最近臨時職員で入ったハンジ・ゾエです~噂通りのイケメンですねぇ!!」
「はぁ…」
ミカサの言葉を無視して、ハンジはまくし立てるように喋り始める。
初対面で会った教師のハイテンションぶりに、エレンとアルミンは目が点になっていた。
「ずっと鬼畜上司……もとい、リヴァイ先生に調教……じゃなくて指導されてたと噂で聞いてたんですが、やはり本命は幼馴染みのアルミン君ですか☆」
「えええっ?!!」
頬を紅く染め身体を左右にくねくねと揺らしながら、突然のぶっ飛び発言をかます教師にエレンとアルミンは唖然となる。
「てっきりやんちゃなエレン君が攻めるのかと思ったら、まさかのアルミン君だなんて優等生攻めとかすっごく萌えますぅ☆」
鳥肌が立つ程の脳内(ピーーー)妄想をこれでもかと語られ、エレンは顔面蒼白となる。
「ち、違ぇーよ!!俺がジュースこぼしたからアルミンが拭いて……って、ケータイ撮影止めろ!あ、姉ちゃん今動画に切り替えただろ!?」
背が小さいせいで、ぴょんぴょん跳ねても教師のケータイには届かず、ただの可愛いサービスショットを追加で撮らせる羽目になった。
その横で愕然とするアルミンの前にミカサは立つと、いつになく真剣な眼差しで見つめてきた。
「え、何…」
「アルミン」
凛々しいミカサの表情、その瞳にさらに力が篭る。
「あのロリコンチビ教師はダメだけど、アルミンなら許すわ」
ビッと突き出された親指に、アルミンの魂が抜け出しそうになった。
「ちょ、先生も姉ちゃんもマジ意味分かんね…」
「よぉ、お前ら何してんだ?」
強気全開でニャーニャー喚き立てるエレンの耳に、よく知っているチャラい声が聞こえてきた。
「ジャン君☆」
「来るな、ジャン!」
ほぼ同時に叫んだ2人の声。
当然、ジャンの耳には犬猿(猫馬?)の仲であるエレンの声しか耳に入っていなかった。
来るなと言われれば行きたくなる。
出会って早々に拒絶された事に対してジャンは頭にきており、速攻でエレン達のいる場所へと辿り着いた。
「いちいち発言のムカつくヤローだな……って、お前ぐしょぐしょじゃねぇか!!」
「その表現今はやめろ!!!」
(こぼしたジュースで)全身が濡れたエレンにジャンは驚きを隠せない。
普段はバカにして笑い飛ばす状況だが、小さいかつ猫耳をつけたエレンが子どもにしか見えず、ジャンの中で同情心が芽生えてくる。
「しゃーねぇな、俺が手伝ってやるよ…」
エレンにとっては、まさかのありがた迷惑な話である。
「う、わ……やめろって…」
ジャンに迫られ衣服に手をかけられ、エレンは今にも泣き出しそうだった。
「ケータイ小説キターーー(°∀°)ーーーー!!!」
黄色い悲鳴に男3人は慌てて女教師の方を振り返る。
「違います!誤解です!せんせぇーーっっ!!!」
目を輝かせながらポニーテールを揺らしてその場を走り去っていく教師の後ろ姿が、涙で霞んでエレンには見えなかった。
「は?なんだ?小説って?」
来たばかりで状況が飲み込めないジャンに対し、アルミンは必死に声を絞り出して答える。
「ジャン…今ね、ハンジ先生に僕ら三角関係(もしくは三つ巴)だと思われたんだよ」
「なにーっっ?!!」
自らリアルファンタジー疑惑に首を突っ込んでしまい、ジャンは開いた口が塞がらない。
「エレン」
放心状態のエレンに寄り添い、ミカサはその小さな肩にポンと手を添える。
心の折れたエレンにはその優しさが染みて、幼い頃からいつも自分の味方でいてくれたミカサの温かな手に触れた。
「ミカサ姉ちゃん…」
「私は誰とエンドを迎えても応援するから」
「目ぇ覚ませよっ!!」
世間は残酷で、妄想は美しい…
end.
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