君を飼いたい

「ハンジさああーーーん!」
絶叫に近い叫び声を上げながら全速力で廊下を走り抜け、ハンジの部屋に駆け込んで来た者がいた。
「ハンジさん!!」
「エレンどうし…」
来客を迎えようと椅子から立ち上がったものの、ハンジはキョトンとする。
確かにエレンの声はするのだが、ハンジの視界に入ってきたのはぶかぶかの白シャツを着た小さな少年だった。
「なっなんでこんな小っちゃい子がここいるの?ここ来ちゃ危ないでしょー!?」
ハンジは慌てて少年に近寄ると、手を取り外へ出ようとした。
「ま、待って下さい!俺です、エレンです!」
その少年はエレン・イェーガーを名乗り、ハンジの手を必死に離そうと抵抗をする。
ハンジは信じられないという表情を見せたが、外に連れ出す事を止め持ち前の好奇心から少年をまじまじと見つめた。
「…確かに顔の作りはエレンにそっくりね。」
「そっくりじゃなくて、本人です!さっき水を飲もうとしたらグラスを割ってしまって、拾おうとしたら手を切って、そしたら急に気持ち悪くなって気づいたら…」
少年は自分がエレンである事を証明すべく必死になってその過程を話そうとする。
「実際問題そんなキテレツな可能性があるのか。」
部屋の奥で、聞き慣れた静かな声がハンジに問いかけてきた。
「わっ!いたんですか!」
「ガキ。俺はまだお前を信用してねーから口に気をつけろ。」
「すみません…。」
驚く少年に対し、リヴァイは紅茶を飲みながら無愛想に言い放った。
「まぁまぁ(笑)そうだ、君がエレンだと言うのならあの目つきの悪い元ゴロツキの名前分かるよね?」
「はい。リヴァイ兵士長です。」
「正解!いや~ん。エレンの体どうなってるの~隅々まで調べさせて~♡」
「削ぐぞ。」
エレンに抱きつきながら天真爛漫に笑い、場を引っ掻き回すハンジにリヴァイは苛々を募らせる。
「で、どうなんだハンジ。」
「はいはい。そうね、巨人化の能力を酷使すると肉体的にも精神的にも衰弱するんだから、巨人化を人間の体が急激に膨張したものと考えたとして、異常な体力の消耗によって臨界を迎えてしまい収縮に転じた。……なんてミラクルが起こったんだとしたらマジでウケるww」
「考えを放棄するな。」
「も~エレンがめちゃくちゃ可愛いんだからなんでもいいじゃん。」
ハンジはリヴァイに見せつける様にハイテンションでエレンに頬ずりをする。
「ハンジさん…い、痛いです。」
「あらら、ごめんね~。そうだ!丁度エレンにも見せたい物があったの。こっちへおいで。」
慌ててエレンから離れたかと思えば、今度はリヴァイのいるテーブルに連れて来られる。
机の上には沢山の動物の耳を型取ったカチューシャと、お揃いで作られたしっぽが散乱していた。
カチューシャとしっぽを見ながら1人で盛り上がっているハンジをよそに、エレンは不思議そうにリヴァイに説明を求める。
「何ですかコレ。」
「ハンジが最近過去の文献から東洋の文化にハマっているらしくてな。東洋の『オタク』というものが自分の感性に合ってるんだとお前が来るまで2時間と喋り倒された。」
「2時間!?」
「お前ハンジの気に入りだから気をつけろよ。あいつは実力も才能もあるが変態気質なところがある。」
「ぃいっ!?」
「エーレーンー。それっ♡」
満面のニヤケ顔をしたハンジがエレンの頭の上に強引に何かを被せてきた。
「あ…うさぎ?」
「キャー超可愛い!うさ耳は絶対エレンに似合うと思ってんだ!」
「は?」
ハンジのテンションは最高潮に達し、呆気にとられるエレンはハンジの勢いに完全に飲み込まれていた。
「はい、じゃあ次はネコ耳ね。うわ~この黒ネコ萌禿げるわオタク文化最高!!!ねぇねぇ『お帰りなさいませご主人様♡お疲れ様ですにゃん♡』って言ってみて。」
「はぁ…『お帰りなさいませご主人様…お疲れ様です…にゃ~(棒読み)』…?え、これ何の意味が…。」
ーービシィッ…ーー
(リヴァイの理性の壁に亀裂の入った音)
「そのセリフは東洋で流行したメイドが運営する喫茶店の……へっ??」
話の途中で突然リヴァイがハンジの襟首を掴み、ズルズルと部屋のドアへと向かい始めた。
「え?え、ちょっと?!」
「ハンジ。エレンの件は誰にも話すな。」
「何すんのよ離してってば!」
「後、そろそろクソがしたくなってきただろ。」
「何言ってんの?!」
部屋のドアを開けるとジタバタと暴れるハンジをポイッと廊下に投げ捨て、リヴァイは敵を見るかの如く本気でハンジを睨み付ける。
「俺がいいと言うまで絶対にこの扉を開けるな。」
「ま、待って!ここ私の部屋…」
そう言い終わらない内に部屋のドアは勢いよく閉められ、ハンジに念を押す様に大きな音を立てて鍵が閉まった。
(あちゃ~完全にリヴァイのスイッチ入っちゃったよ。)
「ハンジさんどうしたんですか?」
「急にクソがしたくなったらしい。当分は帰って来ないだろ。」
一連の騒動に動揺するエレンをよそにリヴァイはテーブルに戻ると、机に散乱しているアニマルグッズの中からエレンとお揃いのしっぽを拾い上げる。
「あれ?」
エレンは今頃になってしっぽにはそれぞれ付属品がついている事に気づく。
ふわふわのファーで作られたしっぽの根元からはパールの様な粒があしらわれており、根元から先端にかけて大→小とサイズが使用されそれが1本の細長い棒状に連なっていた。
「飾り…ですか?」
「そんなところだ。」
リヴァイはさらに近くにあった透明な液体入りのボトルを手元に引き寄せる。
ボトルの蓋を外し、とろりとした透明な液体をパール部分に直接振りかけていく。
全体に馴染むように手で塗りたくるとパールが艶めき妖しく輝いた。
「エレン。服がだいぶ大きいな。」
「はい、体が小さくなったせいで着る服がなくて…。」
エレンは話をしながら不安と緊張に包まれる。
思考まで子どもになってしまったのだろうか。
リヴァイ班に入ってからリヴァイと2人きりになる状況はよくある事なのに、何故かこの場から逃げ出したい衝動に駆られる。
「すみません。シャツを羽織るだけなんてだらしないですよね。早く元のサイズに戻りたいです。」
「その必要はない。」
リヴァイはその言葉を強く否定すると、改めて自分より小さなエレンを見下ろした。
「兵長…?」
エレンは少し泣きそうな目でリヴァイを見上げている。
よく見ると慌てて着用したからか前ボタンを完全には閉じておらず、襟元から鎖骨や胸が覗いて見えた。
両手が隠れてしまう程だぼついた袖や、シャツから伸びた細い足がいかにエレンが小さくなったかを物語っていた。
そして『ネコ耳』。
「こちらの方が、色々と都合が良い。」
エレンは自分を見つめるリヴァイの目つきや醸し出す妖艶な雰囲気に本能的に怖くなり、その場から立ち去ろうとした。
しかし、小さくなった事で体力も落ちていたエレンはあっと言う間に逃げ道を塞がれ隣接するベッドに押し倒される。
「ッ!」
ふわっとした柔らかい羽毛の布団はエレンの力を分散させ、抵抗する事も出来ないまま両腕を背中にまわされうつ伏せの状態で体を抑えつけられた。
「離して下さい兵長…!」
「残念だが無理な相談だ。」
リヴァイはエレンのシャツの裾をめくり上げると、机に置いたパール付きのしっぽをエレンの小さく丸い尻の割れ目に挿入させ奥のすぼみにあてがった。
「なに…?」
「しっぽがないと猫にならないだろ?力抜いとけ。」
前を向かされたまま状況を理解出来ず怯えるエレンにリヴァイは耳元でそう呟くと、エレンの内にパールを一気に挿し込んだ。
「あッッーーー!!!」
声にならない声で叫び、抑えつけられた状態にも関わらずエレンの体は大きく跳ね上がった。
快楽の波が体中を一気に駆け巡り、エレンは顔をしかめる。
「ぅあっ…はァッ…。」
リヴァイが抑えつけていた腕を離すと、エレンはそのまま横倒れになり小さくうずくまった。
シーツを強く握りしめ、必死に呼吸を整えて安定を図ろうとする。
「安心しろ。時期によくなる。」
リヴァイはエレンの額にキスをして暫く様子を窺った。
「へ…いちょ…兵長ぉ…。」
エレンはうっすらと涙を浮かべてリヴァイの名前を繰り返していた。
リヴァイは『兵長』という響きが気に食わないのか眉をひそめる。
「リヴァイだ。職名で呼ばれると盛り下がるだろうが。」
そう言ってリヴァイはしっぽを掴むと、パールをさらに奥へとねじ込み円を描く様にグリグリと回し始めた。
「あッ、い、ッ!嫌っ、だ…やッ、あああーーー!!!」
根元までしっかりと咥え込まれたパールは、狭い内側を掻き回しながらうねり続け強制的にエレンから快楽を引き出して身を捩らせる。
「言ってる事は理解出来たか?」
「……いうっ…ひぃますぅ…!!」
エレンが堪らず声を上げると、リヴァイはその言葉を合図にしっぽを離した。
荒い息遣いでぐったりとするエレンを無理矢理仰向けにさせ、リヴァイは覆い被さる様にエレンの上に乗った。
「口を開けろ。」
余韻が残る体が重く、エレンは少し辛そうな表情を見せたが言われるがままに口を開け舌を出した。
リヴァイはその小さな舌を軽く噛んで吸うと、自分の舌を絡めてエレンの口内に滑り込ませる。
「んぅッッ」
唾液混じりにねっとりと絡んでくるリヴァイの舌は口内ですぐにいっぱいになり、愛撫される激しさと息苦しさにエレンは眉間に皺を寄せて唸った。
「ふぅうう…ッん!…んんぅうう…!!」
小さくなったエレンの口内はとても狭く、隅々まで舐め回してもリヴァイにとって何となくもの足りなかった。
しかし、小さなエレンにとっては脳内まで犯されているような激しいキスとなり、それだけでイきそうになる程の快感が押し寄せてきた。
「…っ…ふ…はぁ、…。」
リヴァイが口唇を離すと、頬を紅潮させ口唇の端から唾液の糸を引いてだらしなく口を開けるエレンがいた。
ただでさえ幼い顔つきなのに、ハンジに無理矢理つけさせられた黒ネコの耳が余計に淫猥な印象を与えた。
リヴァイは堪らずシャツのボタンを外し、エレンの子どもらしい柔らかな肌に口唇を押し当てる。
「ぁあッ……あん、ン!、…リヴァイ…や、らめ…ッ…」
首筋や鎖骨を飽きるほど舐めていると、エレンが小刻みに震え必死になってリヴァイの身体にしがみついている事に気づいた。
抱きしめてくる腕の小ささに何とも言えない愛しさが芽生えてくる。
「エレン。」
「やッ、ぁああッ!」
乳首に舌を這わせるとその快感にエレンの体がビクンと大きく弓なりになり、リヴァイはその隙間にすかさず腕を入れた。
胸を突き出すような少しだけ背中を仰け反らせた状態で、リヴァイは愛撫を繰り返す。
「はぁ、はぁ、…はぅうん!…あッ、はぁ、…はぁあうん…!」
強弱をつけながら乳首を舐められ歯や口唇で甘噛みをされる度に、エレンのすぼみが挿れられたパールをぎゅっと締めつけて内側を刺激し続けた。
「はぅううん!…あぅ、はぅ、リヴァ……はぁッ!…り、ぁああああ…ッ!!」
小さな体では受け止めきれない快楽の波に、エレンはシーツを強く握り締め無意識に腰を動かしてリヴァイの体に擦りつける。
腰を打ちつける度に黒いしっぽが一緒に揺れて、本当にネコがじゃれているようにも見えた。
リヴァイは腕を離してエレンの体をベッドに下ろすと、顔を横に向けさせ今度は耳に舌を挿れながら吐息混じりに意地悪く囁いた。
「エレン。見ててやるから自分で抜いてみろ。」
「…ッ…ムリ…出来な……ッあ、やぁああン…!」
エレンは顔を真っ赤にし必死になって拒否しようとするが、弱い耳を攻め立てられ自らの喘ぎ声にかき消される。
「ムリなら手伝ってやろうか?」
リヴァイの手が再びしっぽを握り締めてきた。
「!ッま、待って……する、ちゃんとするからぁ……。」
最初の行為が余程堪えたのか。
エレンは半泣きしながら既に硬く立ち上がったペニスに手を添え、少しずつ上下に動かし始めた。
「…ぅう、…ッ…あ、あぁ…ん!」
恥ずかしそうにシャツや太腿で隠しながら自慰行為を始めるが、それがリヴァイの加虐心を煽った。
「今更隠したところで意味ねぇだろ。」
無理矢理脚を広げさせられ、エレンの下半身がリヴァイの目に晒される。
「はっ…体は子どもでも一人前に勃ってやがる。」
「うっ…く…」
「嫌がってるわりには服もベッドも濡れすぎて汚ねぇ。後で掃除のし甲斐がるな、エレンよ。」
「っ……!!」
あまりの羞恥に言葉を失い、エレンはポロポロと涙を流す。
しかし、そんなエレンの気持ちなどお構いなしにリヴァイはしっぽを掴むと再び円を描くように内側を掻き回し始めた。
「ひッ、あッ、…ぁああああっ!!」
「誰が手を止めていいと言った。」
最奥に押し込まれ再び強制的に引き出される快楽に、エレンは泣き叫びリヴァイに哀願する。
「…だめぇ…リヴァイさ、…お願…あ、あああ!」
聞き入れてもらえず中断されない行為に対し、エレンは嗚咽を漏らしながら必死に自らのペニスを扱き出す。
「はぁ、はぁ、…やッ、はぁ、…リヴァイ、あぅ、あぅううん……ッ!!」
リヴァイの視線を感じながら上下に動かす指先に、早々と先端から零れたカウパーが絡みつく。
エレンの気持ちとは裏腹に身体は視姦される事に快感を覚え、その透明な粘液は手の滑り良くし快感を増幅させる。
「くぅっ……ぅあ!…あン、んん、…ッはぁうん!」
下半身がジンと熱くなり、エレンの身体がじっとりと汗ばんでいく。
ネコ耳としっぽをつけて、その小さな体で喘ぎ悶えるエレンの痴態にリヴァイの気持ちもさらに高ぶった。
「気持ちいいか?」
「…うん…気持ちい…りゔぁ、きもち…ちがっ…全然…そんなんじゃ…」
傍から見れば感じているのは明らかなのだが、それを否定する事がエレンがリヴァイに出来る唯一の抵抗だった。
「いい加減素直になれ。」
リヴァイは薄く笑い、しっぽを少しだけ引き抜くと一定のリズムを保ってゆっくりとパールを突き動かし始めた。
「ァあッ!…あン、ンッ…」
内側を無理矢理掻き回された時とは違い、優しく繰り返されるパールの挿入にエレンの口からは甘ったるい声が溢れた。
「あん、ァ、ぁあ!…や、んッ、んん、あッ、あぁあん…!!」
内側が擦れる度に身体の芯から熱を帯び、同時に甘く痺れるような快楽にエレンはよがり声をあげる。
限界を迎えた体がリヴァイの動かすパールのリズムに合わせ切なく揺れ続けていた。
「はぁはぁ…おか、おかしくなる…俺…」
涙で頬を濡らすエレンを見下ろし、リヴァイは目を細めて問いかける。
「イきたいか?」
「…っ…ん…リヴァイさん、イきたい…お願い…イかせてぇ……。」
「ん。おねだり上手な子ネコにはご褒美をやらないとな。」
「あぁぁ、…ッ…あぁ、いやぁ、いやぁぁ…いやらぁぁ……ッッ!!」
内側を擦り続けるパールの刺激と視姦されながら自慰行為をする快感があいまって、エレンは全身を震わせて無意識に快感への拒絶の言葉を口にする。
「こわ…怖いよッ…や、りあッ、あン!、りば、…キス…んむっ」
「!」
突然エレンに口唇を奪われリヴァイは驚き目を見開く。
(…天然エロいな。)
安寧を得ようと何度もキスを要求する小さな唇がいやらしくて愛しい。
(あの変態クソメガネいい趣味してやがる。)
ハンジに出し抜かれた気がして釈然としなかったが、今は目の前にある誘惑に勝てそうにない。
「ん、んぅ……ぷはぁ!あッ、らめ、…あ、りゔぁ、こわい…あっ、ン!、んんっッ!!!」
「怖いモンなんてねぇよ。俺がいる。」
リヴァイはエレンの口唇に優しいキスを落とすと、そのまま激しくパールを突き動かした。
「はぁ、はあ、…んン!りばぃ、はぁ、あぅ、…ッり、リヴぁ….らめ…。」
心と体が気持ち悦い部分を求めてよがり、エレンは抱きしめてくるリヴァイの胸にしがみつき、リヴァイの名前を呼び続ける。
「あぁ、らめ…やッ、りば、いッ、…イく、あ、リヴぁ……ッ…ぁあぁあぁあぁッッ!!!」
蓄積された快感が脳天にまで達した瞬間、エレンの体がビクンと大きく仰け反り小さなペニスから白濁とした体液が勢いよく吐き出される。
脱力感に襲われまどろみの表情を浮かべるエレンは、漆黒の瞳を捉えると再度キスを要求した。

ハンジ「………で、ペース配分間違えてエレンが気絶しちゃって結局起きなかったのよね~残念残念。」
リヴァイ「………。」
ハンジ「リヴァイがそれだけ興奮するなんてさぁ~私もネコ耳エレンのとろけ顔拝みたかったなぁ〜」
リヴァイ「お前の部屋に仕掛けられてた盗聴器は全部ブチ壊しておいた。礼はいらん。」
ハンジ「はぁああ!?あんたやってくれたわね……2度とコスプレグッズ持って来ないから!!」
リヴァイ「それは困る。」
エレン「壊し出るならマシですよ!兵長、盗聴器隠してますよね?マジで俺に渡して下さいっ!!」
ハンジ「嘘ついたわね、リヴァイ。」
リヴァイ「………。」
ハンジ「自白剤!自白剤どこにしまったっけ?ちょっとそこで待ってなさいよ!」
エレン「2人ともいい加減にして下さいっっ!!!」


end.
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