白夜Case1【抵抗】
「約束通り来たか。」
扉を閉める音に気づき、リヴァイは読んでいた書類を机に置いた。
戸惑いと不安を抱えて部屋を訪れたエレンは、重い足どりでリヴァイの待つテーブルへ向かう。
「来たくて来たんじゃありません。」
「なら帰れ。」
「!」
リヴァイの身勝手な発言にエレンは苛立ちを覚える。
「帰ったらミカサに手を出すじゃないですか。」
「別にミカサが欲しいわけじゃない。ただ、規律を破ってまで抱くならせめて珍しい女を抱きたいと思っただけだ。」
「っ…。」
規律の話を出されると返す言葉もなくなる。
「そこに紅茶がある。とりあえずそれでも飲んで落ち着け。」
リヴァイの目線の先にはテーブルの上に置かれたポットとコーヒーカップがあった。
若干緊張していたせいもあって口が乾いていたエレンは、中に入っていたお茶をカップに注ぐと一気にそれを飲み干していく。
カップを机に戻すと、すかさずベッドに移動し腰を掛けて座り込んだ。
「何をしている。」
「あ、あの…するなら、さっさとして、終わらせて下さい。」
エレンの一連の行動の意味を理解し、リヴァイは思わず吹き出しそうになる。
「何がおかしいんですか。」
「まさかお前から誘ってくるとは思わなかった。」
「誘ってなんかいません!」
エレンは自らとった行動を恥じて顔を真っ赤にする。
「まぁ…それなら話は早い。」
リヴァイは椅子から立ち上がると、エレンの座るベッドへ向かった。
リヴァイが近づくにつれ、エレンの緊張感は一気に増して行いく。
「じゃ、じゃあ俺、服脱ぎますから!」
緊張を悟られない様に慌てて制服のジャケットを脱ごうとしたその時、
「待て。」
「え?」
リヴァイは座っているエレンの真正面に立ち、エレンを見下ろした。
「お前は俺の【契約者】として、自らの意志で抱かれに来たんだよな。」
「は、はい…。」
「だったら、ねだってみろ。」
「は?」
「抱いてくださいって、お前が言え。」
自らの意志に反してリヴァイを誘うという行為は、エレンにとって屈辱そのものだった。
「い、嫌です…。」
「言えないなら帰るか?」
「っ!」
帰れという言葉はミカサを守る手前、絶望に近い宣告でありどちらを取ってもエレンに逃げ道はなかった。
「…だ、…さい…。」
「聞こえねぇよ。」
「…いて…く…ださい。」
「目を見て話せ。」
「抱いてください…兵長…。」
リヴァイを見つめ羞恥心と葛藤しながら、エレンは声を絞り出す。
「ほぅ…」
エレンの悔しさが滲む表情は、リヴァイを満足させるものだった。
「悪くない。」
エレンの頬に手を伸ばすと、リヴァイはエレンの口唇に自分の口唇を重ねてきた。
「ん…。」
エレンのファーストキスは【契約者】としてリヴァイに奪われた。
リヴァイの薄い口唇の感触は思ったより悪くなかったが、眉間に皺を寄せただひたすら早く終わってほしいとだけ願っていた。「ん…んん?!」
突然ぬるっとしたものが口の中に入り、エレンは思わずリヴァイを突き飛ばす。
「テメェ…。」
「す、すみません!何か変なものが…。」
「舌挿れるのに変もクソもあるか。」
「え、舌?」
「チッ。童貞は面倒だな。」
「なっ!」
「さっさと口開けろ。」
リヴァイは両手でエレンの顔を包み込むように固定すると、無理矢理エレンの口を開けさせ強引に舌を入れてきた。
「んんっ!」
荒々しくもねっとりと絡みつくリヴァイの舌はエレンの呼吸を奪っていき、気持ち良さよりも先行する息苦しさに逃げ出したい衝動に駆られる。
「んんぅぅううッッ」
しかし、顔をリヴァイの手にがっちりと固定され動く事が出来ず、エレンはされるがまま苦痛に顔を歪めベッドのシーツを強く握り締めた。
数分経っただろうか。
あれだけ嫌がっていたエレンの体に徐々に変化が現れてきた。
「ふっ…はぁ…。」
頬を紅潮させ、リヴァイのキスに体が反応して小刻みに小さく震えている。
(なんか…俺…ヘン、だよな。)
体が火照り心拍数が高まっていた。
頭の中に靄がかかった様な虚脱感がエレンの体を支配する。
「んくっ…んんん…っ…」
(…嫌、なのに…自分の体じゃないみたいだ…。)
気持ちとは裏腹にキスをする度に艶かしい表情を見せるエレン。
リヴァイはテーブル上のカップに一瞬目を向ける。
(薬が効いてきたか。)
まだあどけない少年に催淫剤の知識はまずないであろう。
無理矢理犯す事に躊躇はないが、徹底的に相手を追い詰めるならこちらの方が手っ取り早く、何も知らないエレンにとって素で感じてると思わせた方がより屈辱的な筈だからだ。
リヴァイはキスをしながら、ゆっくりとエレンをベッドに押し倒した。
「ぅあッ…あんッ!….やっ…」
首筋に顔を埋めて舌を這わせ、エレンの喘ぎ声を楽しむ。
通常の感度を何倍にも増幅させているので端から見れば明らかに薬の効果が表れているのだと分かるが、エレンは完全に素でリヴァイに感じていると思い込んでいた。
「ハァハァ…ああッ…!ッあ…」
体が言う事を聞かずリヴァイの愛撫を全て受け入れている自分が許せなかった。
しかし、エレンの高ぶる体はリヴァイの指先が少し触れただけでビクンと反応し下半身に熱が蓄積されていく。
「感じてるのが悔しいか?」
「…っ…感じてなんか、ない…。」
体は完全に薬の効果で支配されているが、エレンは気丈に振る舞いリヴァイを睨みつける。
「そうか。」
リヴァイはエレンのシャツに手を入れ、乳首を軽く摘まんだ。
「んふぅ!」
痺れる様な快感がエレンの体中を一気に駆け巡る。
先程までとは違う直接的な愛撫にエレンの神経がリヴァイの指と触られた乳首に集中する。
「ぁああああ…っ!…んんッ、あ、ぁあああああ!」
指の腹で捏ねくり回され指先で乳首を引っかかれる度に、エレンからあられもない声が連続的に発せられる。
「ハァ、ハァ、…くっ…ふぅッぅうううぅ…!」
初めての経験にも関わらず催淫剤を加えられ、自慰行為とは全く違う衝撃的な快楽は確実にエレンから理性を奪って行った。
「若い奴は元気だな。この調子で頑張れ。」
表情こそ変わらなかったが、リヴァイの声色は明らかに楽しそうだった。
リヴァイの見下した様な目つきに屈辱と情けなさで涙が滲み出る。
「……あと、すぐにイかせてもらえると思うな。」
「やッ…嫌、だ、…ッあ!はぁあぁああああ!」
下半身には一切触れず胸ばかりを弄ばれ、高ぶる体と内側の疼きに15歳の少年は我慢する事が出来ない。
リヴァイがエレンの耳に口唇を押し当てクチュクチュと音を立てて舐め始めると、エレンの体はさらに震え上がった。
(絶対に…兵長には屈しないって決めたのに…)
気持ちでは否定をし続けても自分がリヴァイに感じているという事実を突きつけられ、エレンのショックは計り知れなかった。
(俺、…何でこんなに感じてんだ…!!)悪戯に胸を責められ続けエレンの頭の中は完全に真っ白になっていた。
今自分の体に起こっている事を対処するのに精一杯で、何の為にここにいるのかも分からなくなりつつあった。
「はぁ、はぁ、っ…うぁあ…」
どんな小さな刺激にも反応してしまう程エレンの体は敏感になっているのに、与えられるのは単調な刺激ばかりで焦らされる苦痛がエレンの思考をさらに停止させた。
「最初の威勢の良さはどうした?」
「はや、く…終わらせて…ください…。」
リヴァイの皮肉めいた言葉も気にならなくなる程エレンの体は限界に近づいていた。
「終わらせるかどうかは俺が決めることだ。」
「ぁあああ…ッ!」
執拗に乳首を擦られ、エレンは矯声を上げ続ける。
散々弄ばれたにも関わらず刺激に順応してしまう自分の体に羞恥すら覚える。
「…何で…こんな目に合わなくちゃいけないんだ…」
辛い状況に対しての不安と悔しさから思わず本音が零れた。
「…俺は…巨人を殺す為に調査兵団に入ったんだ…。」
「システムの本質も理解出来ねぇガキが。」
エレンがハッと我に返った時には既に遅かった。
リヴァイの目つきが完全にエレンより優位に立った事を証明していたのだ。
(しまった…)
「もういい。終わりだ。」
「ま、待って下さい!」
「これ以上何度も言わせるな。お前の代わりを見つける事は雑作もない。」
リヴァイの言葉にエレンの顔から一気に血の気が引く。
『お前の代わり』が誰なのかは一目瞭然だからだ。
「ごめん…なさい…。」
「謝る前にお前の意志を示せ。」
「意志…?」
「それが出来ないならお前との【契約】を【解除】する。」
主導権は完全にリヴァイの手の内にあり、エレンは自分の発言を後悔した。
【契約解除】は絶対に阻止しなければならないが、リヴァイが納得出来る物事が何も思い浮かんでこない。
(俺の意志なんて…どうしたらいいか分かんねぇよ…。)
エレンにとってそれは殆ど無意識の行動だった。
「んむ……んん、ん…んぅう…」
リヴァイに自分の意志を示せと言われ追い詰められていたのかもしれないが、疼く体の解放を求めてエレンが本能的に求めたのかもしれない。
「ハッ、はぁ…あぅ…むむむ…」
エレンは上半身をゆっくりと起こし、リヴァイの下半身に手を伸ばした。
ベルトを外してジッパーを下ろすと、中からいきりたったリヴァイのペニスが現れる。
独特の臭いがし、自分が同じものを持っているだけに一瞬ためらいの表情を見せたが、エレンはゆっくりとそれを口に含むとぎこちなく顔を動かし始めた。
「…んふぅ…っハァ…はむ…むぅう、ぅうう…」
リヴァイの下半身に顔を埋めながら必死になってペニスに吸いつくエレンに、リヴァイの支配欲が掻き立てられる。
「お前にしては上出来だ。」
エレンの前髪を掴むとリヴァイは勢いよく腰を振り始めた。
「んぅ!んぅうううッんんーーーッッ!!」
息苦しさとリヴァイの乱暴な動きに顔を歪めるエレンだったが、喉の奥を突かれる度に熱が弾けその快感に背中がぞくぞくと震えた。
「んふぅ!…んぅ、ふぅ…あむ、むむむ…ッ」
「…っ…エレン、出すぞ…。」
リヴァイはペニスを喉の最奥に押し込むと、白濁とした体液をエレンの口の中で吐き出した。
「!!っ…」
生温かく脈打つペニスにエレンは怖気づき顔を顰める。
程なくしてリヴァイはエレンから腰を離した 。
喉に絡みつく不快な体液を吐き出そうと口を開けようとした瞬間、リヴァイの手がエレンの口元を覆った。
「飲め。」
「うっ…んんぅ…!」
エレンは泣きそうになりながら必死になって体液を流し込む。
リヴァイが喉の動きを確認して手を離すとエレンは激しく咳き込んだ。
「ハァハァ…っ…」
男性器を咥える屈辱とその行為を自らやらざるを得ない状況に追い込まれた事に対して自己嫌悪する。
(くそっ……もう…訳分かんねぇ…。)
口の端から零れる唾液を拭い取り、自分への怒りとリヴァイへの憎しみにエレンの目の色が変わった。
「ほぅ…」
リヴァイは地下牢でエレンと対話した時の事を思い出す。
どんなに力で押さえようともどんな檻に閉じ込めようともエレンを服従させる事は誰にも出来なかった。
「いい目つきだ…。」
それならば、力で押さえつけるのではなく内側から崩壊させて服従させるのみ。
リヴァイは目を細めて薄く笑った。
「エレン、下を脱いで四つ這いになれ。」
「っ……。」
リヴァイの言葉が意味するものは1つしかなくエレンは動揺する。
「早くしろ。」
改めて自分がリヴァイの相手役として女の真似事をしなければならない事実にエレンの指先が震えた。
『怖い』
巨人との戦いと違い死と隣り合わせでもないのに、じわじわと焦りや不安が募っていく。
(何で…?)
エレンは下を全て脱ぐと、リヴァイに腰を突き出す形で四つ這いになった。
上半身は制服を着用したまま下半身だけ露出する格好は全裸より恥ずかしく、リヴァイにその様を視姦されエレンは顔を真っ赤にして辱めに耐える。
「図体はあるが…まぁ眺めは悪くない。」
リヴァイは既に硬さを取り戻したペニスをエレンの秘部に押し当てた。
「ひッ…!」
生々しい肉棒の感触にエレンの体が震え上がる。
「いや、…やだ…」
「さっきまで悦んで咥えてただろ。」
「ち、違います!!」
「うるせぇな。萎えるだろうが。」
リヴァイはエレンの言葉を遮る様に無理矢理ペニスを挿入し始めた。
「ッ!ぁああッ!!」
エレンの叫び声と共に慣らされていない狭い秘部にリヴァイのペニスが埋まっていく。
「あぁっ、ハァッ、っ…痛ッ…」
四肢がガクガクと震え、エレンの体がじっとりと汗ばんだ。
「ゃだ…ハァッ、嫌…だ、…あぁッ…」
拒絶するエレンの体をリヴァイはがっちりと押さえつけ、ゆっくりと時間をかけて痛みと恐怖を植えつけていく。
「はぁ、はぁ、ッ…抜いて…やだぁ…」
「躾に1番効くのは痛みだったな。」
哀願するエレンの言葉を無視して、リヴァイはペニスを突き動かす。
「やッ!やだぁッ!…ッ痛いぃ…ぁあぁああ!!」
エレンはパニックを起こし必死に身を捩るが、リヴァイは決して離す事なく腰を動かし続けた。
「はぁッ、ぅあ…あぁッ!、ヤダ、んはぁ…ッ、ぁああ…!!」
痛みと恐怖に怯えるエレンだったが、リヴァイの亀頭が最奥を打つ度に体が熱くなり薬と愛撫の余韻が徐々に内側から快楽を引き出していった。
「あぁ、ハァッ、はぁあぁあ……っ…ぁあぁああ…!」
卑猥な水音を立てながら繰り返される挿入にエレンは泣きながら矯声をあげる。
屈辱的な思いを何度もして悔しくて許せないのに、どれだけ頭の中で拒絶をしても高ぶる体がリヴァイを求めてしまう。
「あぅ…ん、んん…やッ!…ぁあぁあん…!」
いつの間にか痛みと恐怖は薄れ、後に残ったのは体を支配し続ける快楽と自責の念に駆られるエレンの心だった。
「…っく…あぁ…ッはぁっ…うぅう…」
「………」
リヴァイは動きを止めペニスを引き抜くと、エレンを仰向けにさせた。
そこには屈強な精神力を持った兵士はおらず、肩を震わせ涙に濡れる少年がいた。
リヴァイは少しの間エレンの様子を静観していたが、おもむろに口を開く。
「嫌なら帰るか。」
その言葉にエレンの嗚咽がピタリと止んだ。
肩の震えもいつの間にか治まり、振り乱れた前髪から覗くエレンの瞳はリヴァイを見据えていた。
「…帰りません。」
先程と同じくあの地下牢で見せた鋭い眼差しが、リヴァイの加虐趣味を引き出す。
「夜は長い。しっかり楽しませてくれよ。」
リヴァイは目を細めて薄く笑った。
end.
扉を閉める音に気づき、リヴァイは読んでいた書類を机に置いた。
戸惑いと不安を抱えて部屋を訪れたエレンは、重い足どりでリヴァイの待つテーブルへ向かう。
「来たくて来たんじゃありません。」
「なら帰れ。」
「!」
リヴァイの身勝手な発言にエレンは苛立ちを覚える。
「帰ったらミカサに手を出すじゃないですか。」
「別にミカサが欲しいわけじゃない。ただ、規律を破ってまで抱くならせめて珍しい女を抱きたいと思っただけだ。」
「っ…。」
規律の話を出されると返す言葉もなくなる。
「そこに紅茶がある。とりあえずそれでも飲んで落ち着け。」
リヴァイの目線の先にはテーブルの上に置かれたポットとコーヒーカップがあった。
若干緊張していたせいもあって口が乾いていたエレンは、中に入っていたお茶をカップに注ぐと一気にそれを飲み干していく。
カップを机に戻すと、すかさずベッドに移動し腰を掛けて座り込んだ。
「何をしている。」
「あ、あの…するなら、さっさとして、終わらせて下さい。」
エレンの一連の行動の意味を理解し、リヴァイは思わず吹き出しそうになる。
「何がおかしいんですか。」
「まさかお前から誘ってくるとは思わなかった。」
「誘ってなんかいません!」
エレンは自らとった行動を恥じて顔を真っ赤にする。
「まぁ…それなら話は早い。」
リヴァイは椅子から立ち上がると、エレンの座るベッドへ向かった。
リヴァイが近づくにつれ、エレンの緊張感は一気に増して行いく。
「じゃ、じゃあ俺、服脱ぎますから!」
緊張を悟られない様に慌てて制服のジャケットを脱ごうとしたその時、
「待て。」
「え?」
リヴァイは座っているエレンの真正面に立ち、エレンを見下ろした。
「お前は俺の【契約者】として、自らの意志で抱かれに来たんだよな。」
「は、はい…。」
「だったら、ねだってみろ。」
「は?」
「抱いてくださいって、お前が言え。」
自らの意志に反してリヴァイを誘うという行為は、エレンにとって屈辱そのものだった。
「い、嫌です…。」
「言えないなら帰るか?」
「っ!」
帰れという言葉はミカサを守る手前、絶望に近い宣告でありどちらを取ってもエレンに逃げ道はなかった。
「…だ、…さい…。」
「聞こえねぇよ。」
「…いて…く…ださい。」
「目を見て話せ。」
「抱いてください…兵長…。」
リヴァイを見つめ羞恥心と葛藤しながら、エレンは声を絞り出す。
「ほぅ…」
エレンの悔しさが滲む表情は、リヴァイを満足させるものだった。
「悪くない。」
エレンの頬に手を伸ばすと、リヴァイはエレンの口唇に自分の口唇を重ねてきた。
「ん…。」
エレンのファーストキスは【契約者】としてリヴァイに奪われた。
リヴァイの薄い口唇の感触は思ったより悪くなかったが、眉間に皺を寄せただひたすら早く終わってほしいとだけ願っていた。「ん…んん?!」
突然ぬるっとしたものが口の中に入り、エレンは思わずリヴァイを突き飛ばす。
「テメェ…。」
「す、すみません!何か変なものが…。」
「舌挿れるのに変もクソもあるか。」
「え、舌?」
「チッ。童貞は面倒だな。」
「なっ!」
「さっさと口開けろ。」
リヴァイは両手でエレンの顔を包み込むように固定すると、無理矢理エレンの口を開けさせ強引に舌を入れてきた。
「んんっ!」
荒々しくもねっとりと絡みつくリヴァイの舌はエレンの呼吸を奪っていき、気持ち良さよりも先行する息苦しさに逃げ出したい衝動に駆られる。
「んんぅぅううッッ」
しかし、顔をリヴァイの手にがっちりと固定され動く事が出来ず、エレンはされるがまま苦痛に顔を歪めベッドのシーツを強く握り締めた。
数分経っただろうか。
あれだけ嫌がっていたエレンの体に徐々に変化が現れてきた。
「ふっ…はぁ…。」
頬を紅潮させ、リヴァイのキスに体が反応して小刻みに小さく震えている。
(なんか…俺…ヘン、だよな。)
体が火照り心拍数が高まっていた。
頭の中に靄がかかった様な虚脱感がエレンの体を支配する。
「んくっ…んんん…っ…」
(…嫌、なのに…自分の体じゃないみたいだ…。)
気持ちとは裏腹にキスをする度に艶かしい表情を見せるエレン。
リヴァイはテーブル上のカップに一瞬目を向ける。
(薬が効いてきたか。)
まだあどけない少年に催淫剤の知識はまずないであろう。
無理矢理犯す事に躊躇はないが、徹底的に相手を追い詰めるならこちらの方が手っ取り早く、何も知らないエレンにとって素で感じてると思わせた方がより屈辱的な筈だからだ。
リヴァイはキスをしながら、ゆっくりとエレンをベッドに押し倒した。
「ぅあッ…あんッ!….やっ…」
首筋に顔を埋めて舌を這わせ、エレンの喘ぎ声を楽しむ。
通常の感度を何倍にも増幅させているので端から見れば明らかに薬の効果が表れているのだと分かるが、エレンは完全に素でリヴァイに感じていると思い込んでいた。
「ハァハァ…ああッ…!ッあ…」
体が言う事を聞かずリヴァイの愛撫を全て受け入れている自分が許せなかった。
しかし、エレンの高ぶる体はリヴァイの指先が少し触れただけでビクンと反応し下半身に熱が蓄積されていく。
「感じてるのが悔しいか?」
「…っ…感じてなんか、ない…。」
体は完全に薬の効果で支配されているが、エレンは気丈に振る舞いリヴァイを睨みつける。
「そうか。」
リヴァイはエレンのシャツに手を入れ、乳首を軽く摘まんだ。
「んふぅ!」
痺れる様な快感がエレンの体中を一気に駆け巡る。
先程までとは違う直接的な愛撫にエレンの神経がリヴァイの指と触られた乳首に集中する。
「ぁああああ…っ!…んんッ、あ、ぁあああああ!」
指の腹で捏ねくり回され指先で乳首を引っかかれる度に、エレンからあられもない声が連続的に発せられる。
「ハァ、ハァ、…くっ…ふぅッぅうううぅ…!」
初めての経験にも関わらず催淫剤を加えられ、自慰行為とは全く違う衝撃的な快楽は確実にエレンから理性を奪って行った。
「若い奴は元気だな。この調子で頑張れ。」
表情こそ変わらなかったが、リヴァイの声色は明らかに楽しそうだった。
リヴァイの見下した様な目つきに屈辱と情けなさで涙が滲み出る。
「……あと、すぐにイかせてもらえると思うな。」
「やッ…嫌、だ、…ッあ!はぁあぁああああ!」
下半身には一切触れず胸ばかりを弄ばれ、高ぶる体と内側の疼きに15歳の少年は我慢する事が出来ない。
リヴァイがエレンの耳に口唇を押し当てクチュクチュと音を立てて舐め始めると、エレンの体はさらに震え上がった。
(絶対に…兵長には屈しないって決めたのに…)
気持ちでは否定をし続けても自分がリヴァイに感じているという事実を突きつけられ、エレンのショックは計り知れなかった。
(俺、…何でこんなに感じてんだ…!!)悪戯に胸を責められ続けエレンの頭の中は完全に真っ白になっていた。
今自分の体に起こっている事を対処するのに精一杯で、何の為にここにいるのかも分からなくなりつつあった。
「はぁ、はぁ、っ…うぁあ…」
どんな小さな刺激にも反応してしまう程エレンの体は敏感になっているのに、与えられるのは単調な刺激ばかりで焦らされる苦痛がエレンの思考をさらに停止させた。
「最初の威勢の良さはどうした?」
「はや、く…終わらせて…ください…。」
リヴァイの皮肉めいた言葉も気にならなくなる程エレンの体は限界に近づいていた。
「終わらせるかどうかは俺が決めることだ。」
「ぁあああ…ッ!」
執拗に乳首を擦られ、エレンは矯声を上げ続ける。
散々弄ばれたにも関わらず刺激に順応してしまう自分の体に羞恥すら覚える。
「…何で…こんな目に合わなくちゃいけないんだ…」
辛い状況に対しての不安と悔しさから思わず本音が零れた。
「…俺は…巨人を殺す為に調査兵団に入ったんだ…。」
「システムの本質も理解出来ねぇガキが。」
エレンがハッと我に返った時には既に遅かった。
リヴァイの目つきが完全にエレンより優位に立った事を証明していたのだ。
(しまった…)
「もういい。終わりだ。」
「ま、待って下さい!」
「これ以上何度も言わせるな。お前の代わりを見つける事は雑作もない。」
リヴァイの言葉にエレンの顔から一気に血の気が引く。
『お前の代わり』が誰なのかは一目瞭然だからだ。
「ごめん…なさい…。」
「謝る前にお前の意志を示せ。」
「意志…?」
「それが出来ないならお前との【契約】を【解除】する。」
主導権は完全にリヴァイの手の内にあり、エレンは自分の発言を後悔した。
【契約解除】は絶対に阻止しなければならないが、リヴァイが納得出来る物事が何も思い浮かんでこない。
(俺の意志なんて…どうしたらいいか分かんねぇよ…。)
エレンにとってそれは殆ど無意識の行動だった。
「んむ……んん、ん…んぅう…」
リヴァイに自分の意志を示せと言われ追い詰められていたのかもしれないが、疼く体の解放を求めてエレンが本能的に求めたのかもしれない。
「ハッ、はぁ…あぅ…むむむ…」
エレンは上半身をゆっくりと起こし、リヴァイの下半身に手を伸ばした。
ベルトを外してジッパーを下ろすと、中からいきりたったリヴァイのペニスが現れる。
独特の臭いがし、自分が同じものを持っているだけに一瞬ためらいの表情を見せたが、エレンはゆっくりとそれを口に含むとぎこちなく顔を動かし始めた。
「…んふぅ…っハァ…はむ…むぅう、ぅうう…」
リヴァイの下半身に顔を埋めながら必死になってペニスに吸いつくエレンに、リヴァイの支配欲が掻き立てられる。
「お前にしては上出来だ。」
エレンの前髪を掴むとリヴァイは勢いよく腰を振り始めた。
「んぅ!んぅうううッんんーーーッッ!!」
息苦しさとリヴァイの乱暴な動きに顔を歪めるエレンだったが、喉の奥を突かれる度に熱が弾けその快感に背中がぞくぞくと震えた。
「んふぅ!…んぅ、ふぅ…あむ、むむむ…ッ」
「…っ…エレン、出すぞ…。」
リヴァイはペニスを喉の最奥に押し込むと、白濁とした体液をエレンの口の中で吐き出した。
「!!っ…」
生温かく脈打つペニスにエレンは怖気づき顔を顰める。
程なくしてリヴァイはエレンから腰を離した 。
喉に絡みつく不快な体液を吐き出そうと口を開けようとした瞬間、リヴァイの手がエレンの口元を覆った。
「飲め。」
「うっ…んんぅ…!」
エレンは泣きそうになりながら必死になって体液を流し込む。
リヴァイが喉の動きを確認して手を離すとエレンは激しく咳き込んだ。
「ハァハァ…っ…」
男性器を咥える屈辱とその行為を自らやらざるを得ない状況に追い込まれた事に対して自己嫌悪する。
(くそっ……もう…訳分かんねぇ…。)
口の端から零れる唾液を拭い取り、自分への怒りとリヴァイへの憎しみにエレンの目の色が変わった。
「ほぅ…」
リヴァイは地下牢でエレンと対話した時の事を思い出す。
どんなに力で押さえようともどんな檻に閉じ込めようともエレンを服従させる事は誰にも出来なかった。
「いい目つきだ…。」
それならば、力で押さえつけるのではなく内側から崩壊させて服従させるのみ。
リヴァイは目を細めて薄く笑った。
「エレン、下を脱いで四つ這いになれ。」
「っ……。」
リヴァイの言葉が意味するものは1つしかなくエレンは動揺する。
「早くしろ。」
改めて自分がリヴァイの相手役として女の真似事をしなければならない事実にエレンの指先が震えた。
『怖い』
巨人との戦いと違い死と隣り合わせでもないのに、じわじわと焦りや不安が募っていく。
(何で…?)
エレンは下を全て脱ぐと、リヴァイに腰を突き出す形で四つ這いになった。
上半身は制服を着用したまま下半身だけ露出する格好は全裸より恥ずかしく、リヴァイにその様を視姦されエレンは顔を真っ赤にして辱めに耐える。
「図体はあるが…まぁ眺めは悪くない。」
リヴァイは既に硬さを取り戻したペニスをエレンの秘部に押し当てた。
「ひッ…!」
生々しい肉棒の感触にエレンの体が震え上がる。
「いや、…やだ…」
「さっきまで悦んで咥えてただろ。」
「ち、違います!!」
「うるせぇな。萎えるだろうが。」
リヴァイはエレンの言葉を遮る様に無理矢理ペニスを挿入し始めた。
「ッ!ぁああッ!!」
エレンの叫び声と共に慣らされていない狭い秘部にリヴァイのペニスが埋まっていく。
「あぁっ、ハァッ、っ…痛ッ…」
四肢がガクガクと震え、エレンの体がじっとりと汗ばんだ。
「ゃだ…ハァッ、嫌…だ、…あぁッ…」
拒絶するエレンの体をリヴァイはがっちりと押さえつけ、ゆっくりと時間をかけて痛みと恐怖を植えつけていく。
「はぁ、はぁ、ッ…抜いて…やだぁ…」
「躾に1番効くのは痛みだったな。」
哀願するエレンの言葉を無視して、リヴァイはペニスを突き動かす。
「やッ!やだぁッ!…ッ痛いぃ…ぁあぁああ!!」
エレンはパニックを起こし必死に身を捩るが、リヴァイは決して離す事なく腰を動かし続けた。
「はぁッ、ぅあ…あぁッ!、ヤダ、んはぁ…ッ、ぁああ…!!」
痛みと恐怖に怯えるエレンだったが、リヴァイの亀頭が最奥を打つ度に体が熱くなり薬と愛撫の余韻が徐々に内側から快楽を引き出していった。
「あぁ、ハァッ、はぁあぁあ……っ…ぁあぁああ…!」
卑猥な水音を立てながら繰り返される挿入にエレンは泣きながら矯声をあげる。
屈辱的な思いを何度もして悔しくて許せないのに、どれだけ頭の中で拒絶をしても高ぶる体がリヴァイを求めてしまう。
「あぅ…ん、んん…やッ!…ぁあぁあん…!」
いつの間にか痛みと恐怖は薄れ、後に残ったのは体を支配し続ける快楽と自責の念に駆られるエレンの心だった。
「…っく…あぁ…ッはぁっ…うぅう…」
「………」
リヴァイは動きを止めペニスを引き抜くと、エレンを仰向けにさせた。
そこには屈強な精神力を持った兵士はおらず、肩を震わせ涙に濡れる少年がいた。
リヴァイは少しの間エレンの様子を静観していたが、おもむろに口を開く。
「嫌なら帰るか。」
その言葉にエレンの嗚咽がピタリと止んだ。
肩の震えもいつの間にか治まり、振り乱れた前髪から覗くエレンの瞳はリヴァイを見据えていた。
「…帰りません。」
先程と同じくあの地下牢で見せた鋭い眼差しが、リヴァイの加虐趣味を引き出す。
「夜は長い。しっかり楽しませてくれよ。」
リヴァイは目を細めて薄く笑った。
end.
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