ordinarypersonの日常

「エレーン。」
「ギャーッ!!!」
突然背後から声が聞こえエレンは絶叫する。
恐る恐る振り返ると、眉間にシワを寄せ両手で耳を塞ぐ清掃員の姿があった。
トイレオナニー疑惑の件(←一応バレずに済んだ)が面白かったのか、エレンはリヴァイに気に入られ頻繁に会話をするようになっていた。
リヴァイをおかずにしてしまった罪悪感は時間の経過と共に薄れていただけに、タイミングの気まずさにエレンは顔を引きつらせる。
「リ、リヴァイさん…?ど、どうしたんですか…。」
「どうしたって、帰宅部のお前がこんな早朝から学校来る方がおかしいだろうが。」
「(確かに…)と、友達に借りた漫画忘れてきちゃって。借り物だしちゃんと学校にあるか確認したかったんです。」
「ふぅん。その紙袋か?」
「ええ!?そそそそうですね。ははは。」
「まぁいい。お前どうせ暇なんだから荷物片付けたら中庭に来て掃き掃除手伝え。あと、朝はきちんと挨拶しろ。」
「(ええー…)分かりました。あと、おはようございます。」
リヴァイと別れた後エレンは急いで紙袋カバンの奥に閉まい込むと速攻でゴロツキにメールを送る。
えれりん:アレ…本当に使うの?
ゴロツキ:えれりんが次のステージに上がるためのアイテムだよ。放課後楽しみにしてるね。
えれりん:や〜ん。ドキドキするぅ。
(うわー…マジかー…俺男だぞ…??)
今日1日の学校の記憶がなくなるほど、エレンはプレゼントのアイテムの使い方について悶々と悩み続けた。
ー放課後ー
ゴロツキ:画像確認したよ。ハートのジュエルがキラキラしててよく似合ってるね。
えれりん:うん。
ゴロツキ:じゃあ勇気を出して、えれりんのキツキツなおしりの穴にプラグ挿れたまま校庭をお散歩しに行こうか。
えれりん:むりむり恥ずかしいよ〜ふえ〜ん>_<
授業終了と共に例のトイレに駆け込んだのが30分前。
ゴロツキのとんでもリクエストにより市販の商品動画解説で確認した後、慣れないローションで両手をベタベタにしながら狭いトイレの中で苦労の末にスペード型のアナルプラグ(持ち手にハートのジュエル付)をおしりの中に収める。
しかし、プラグの違和感と人バレの恐怖にエレンはトイレから出られず籠城していた。
ゴロツキ:1周するだけだし、初めてだから人が少ないところ歩いていいよ。
(学校自体がリスキーなんだよ!やっぱり断れ今すぐ断れ!)
えれりん:はうぅ…がんばったらご褒美になでなでしてくれる?
ゴロツキ:えれりんはあまえんぼだね。いいよ。頑張ったらいっぱいなでなでしてあげる。
(ああ〜っっなんで顔も知らない相手に媚びまくってんだバカバカ俺のバカ〜っっアルミンやミカサ、じ、…ジャンにバレたら一生変態扱いされる…それだけはぜっっったいに嫌だ!!!)
自分の考えや行動の矛盾に葛藤しながらも、高い報酬で潜在的好奇心を絶妙にくすぐるゴロツキの提案をエレンは断ることが出来ずにいた。
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