ordinarypersonの日常

「エレーンいるのか?」
「ギャーッ!!!」
トイレのノック音とともに名を呼ばれエレンは絶叫する。
「お前は叫ぶ以外の返事の仕方を覚えろ。」
ドア越しに聞こえるドスの効いた声にビビりエレンは慌ててドアを開けた。
「すすすすすみません!てゆーか、何で俺がいるって分かったんですか。」
「授業以外でここのトイレ使う奴はお前くらいだろ。クソは終わったか?」
「(なるほど…)はい…。」
「なら今から校庭の掃き掃除手伝え。」
「い、今からですか?!朝掃いたじゃないですか。」
「朝は中庭だ。これから校庭の外周を掃き掃除する。今朝のお前の掃除ぶりが見事だったからそれを見込んで頼みたい。行くぞ。」
「え?え?待って!リヴァイさん待って下さい!」
言うだけ言ってさっさと現場に向かおうとするリヴァイの後をエレンは内股でひょこひょこと追いかける。
(プラグ挿れたまま出ちゃった…意外と歩けるもんだな…)
「何だその変な歩き方。デカいクソでケツの穴をやられたか。」
「ま、まぁそんな感じです。ははは。」
校庭に出るとグランドの真ん中では精力的にクラブ活動をしている生徒たちで溢れ返っていた。
校庭をぐるりと囲うように生えてる木々やこれから掃き掃除をする人間に興味を持つものは誰もおらず、エレンは安堵の表情を浮かべる。
(外周の掃除なら人も少ないし、激しい動きもないからゴロツキさんのリクエストに何とか応えれそう…)
「お前の分の箒だ。早速作業に取りかかるぞ。」
「はい。」
箒を受け取るとエレンは緊張の面持ちで掃き掃除を始める。
(問題はリヴァイさんがつきっきりなこの状態…バレたらどうしよう…いやいや、このまま行けばきっと大丈……っっ!?)
掃除を始めて1分も経たずに突然プラグがブウンと音を立てて小刻みに震え出し、エレンの身体が一気に硬直する。
内側でギュッとプラグを絞めつける生々しい感覚に神経が集中し、強制的に引き出される快楽に戸惑いを隠せずエレンは箒を握り締めたまま動けなくなった。
「エレーン手を止めるな。」
「す、すみません…」
名前を呼ばれ我に返るもエレンはリヴァイをまともに見ることが出来ず、リヴァイに背を向け頭の中で自問自答を繰り返す。
(なんでなんで!?動画にはバイブ機能なんてなかったのに…気づかなかった?ゴロツキさんが間違えた?あとは…)
色々考えようとするもそれら全てを遮るようにバイブが優しく振動し、初めて経験する痺れるような快感をエレンは受け止めるだけで精一杯だった。
「っ…ふぅ、ん…」
(声っ、声出る…どうしよう…こんなの絶対ムリ…っ!!)
目尻に涙を滲ませ、校庭にいる生徒たちの存在が遠のくほど頭の中がバイブのことでいっぱいになっていると、背後から腰をバシンと叩かれエレンの身体が思わず反応する。
「あんんっ…!」
「あ?」
「!?あ、いや、その、」
「道具が必要になったから倉庫に取りに行く。すぐそこだから着いて来い。」
「は…はひ…っ」
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